大学で新卒の就職活動の人に伝えたい会社を選ぶ軸とかエンジニアとか営業とか

はじめに

本記事は縁あって新卒の就職活動中の人とお話しすることになり、その前に自分の考えをまとめておこうと思った記事です。
以下の方を読者と考えています。

  • 内定先を迷っている人

  • エンジニアか営業かで迷っている人

あんまり参考にならないごまずんの就職歴

参考にならない就職活動

2015年卒業予定でギリ普通くらいの大学を卒業した私は結構いい感じの商社に内定が出ました。
当時はアベノミクスで売り手市場になる転換期であり、前年の先輩は就活に超苦労していましたが、私の年度からは就活イージーモードでした。
就職活動は3社くらい受けましたが、その会社が一番最初に内定が出たため、その時点で就職活動を終了しました。
準備期間は結構ありましたが、ほとんどが業界分析で自己分析はほとんどしませんでした。
しかし、入社式の雰囲気があまりに体育会系だったり、周りの人が優秀というか学歴が強すぎたり、当時の新事業がうまくいっていない、寮に入るのがやっぱり嫌だった、などの理由で、試しにもう一度就活してみようと思いました。
2014年の10月とかそんなんです。
そこで私は「裁量」を求めて別の会社に入社することに決めるのでした。
入社理由は特に覚えていません。
これは後に後悔することになります。

自走して頑張るしかなかった1社目

1社目では結局建設業の営業でした。
入社した理由は新規事業の営業を任されること、自分で考えて実行する「裁量」が得られることです。
給料は安かったですが、お金はアベノミクス投機マネーでなんとかなると思っていたので、別にいいと思っていました。
そこでは確かに裁量がありましたが、教育もありませんでした。
社会人が身につけるべきビジネスマナーや仕事のやり方が一切教えられないまま、営業に放り出されて、仕事を取ってこいと言われる状態でした。
ていうか上司や先輩たちもそうして育てられ、特にスキルや教養などない状態でした。
そんな中で自分で本を買ったり勉強して営業のスキルを身につけていき、運にも恵まれ数字も達成し、なんとなく仕事もなんとなくできるようになってきました。

どん詰まりになると思ったキャリア

3年目くらいになって危機感を覚えました。
給料が上がらなかったことと、世の中の流れについていけてない感じがしたからです。
当時は仮想通貨フィーバーで、贅沢しなければ生きていける状態でしたが、やはり給料というのは自分自身を評価するものであり、私にとっては単なる交換券以上の意味を持っているのでした。
もう一つは世の中の流れについていけてない感じです。
世の中ではAIに関する会社が上場したり、ブロックチェーンやビッグデータが取り沙汰されている時期でした。
そんな中で、目の前のレガシーなその場しのぎの仕事だけではなく、時流に乗ったITの仕事をするべきではないかと思いました。
営業として働くためのある程度のスキルも、自己流荒削りながら持っていると思っていました。

厳しい転職活動

転職活動は新卒の時と違って、15社くらい受けたと思います。結構厳しいです。
25歳だったと思いますが、25歳の転職活動では「学歴」そして「社歴」というものが見られます。
聞いたこともない中小企業になると、その時点で弾かれる場合がありました。
また、業界についても同様です。
建設=>ITというのは営業スタイルの違いから書類で弾かれることが多かったです。

なんだかんだでなんとかなった転職活動

エージェントを利用しましたが、1社では全滅、もう1社では全通りという結果でした。
そこで内定したのはIT営業と第二新卒でのITエンジニアでした。
転職を始めた時はエンジニアになる気はさらさらありませんでしたが、ITエンジニアの方が住宅手当があったことと、「営業だったらいつでも戻れるしチャレンジしてみっか」という気持ちで通ることになりました。

新卒たちと一緒に受ける研修

ITエンジニアとして入社しましたが、新卒たちと一緒に研修を受けることになりました。
私は全く気にしませんでしたが、大学であれば割と後輩である2歳3歳下の人にタメ口で話されたり、2個下の後輩に偉ぶられたりしました。
ていうかこの辺の話は現代では大企業で一社に永遠に止まらない限り、年下年上関係なく上下関係が発生するので、気にしない方がいいかもしれません。
なんにせよ3ヶ月間の研修、特にビジネス研修は遊びでしかなかったです。
楽しく受けて楽しく終わりました。

その後の話

この記事で大体述べています。

選ぶ会社の軸について

第三者検証のつらさとよさについては別の記事で述べています。また、個別の話は個別のミーティングとかでお話ししますので、以下は職種の特徴として一般的だと思っていることについて話します。

営業とエンジニア

営業とエンジニアの違いは評価と実力だと思っています。働き方も全然違いますが。
営業はすべて数字によって評価されます。これはどの会社も変わることがないと思っていいです。
数字は営業活動によって積み上げられ、そこには運という要素が大きくありますが、その人の嗅覚や感覚的なところもあり、結構暗黙知が多い職種だと考えています。
個々の実力は工夫すれば伸びますが、一流の営業になるにはそもそも生まれの性格から違うんだなと思ったのが正直なところです。人間力の差や体力の差がかなりものをいうなという感覚を持っています。
エンジニアは割とアウトプットによって評価されます。
どんないいものを効率よく作ったかという点です。
営業ではいい提案資料を作っても、受注に繋がらなければ評価されませんが、エンジニアは売り上げに繋がらなくても、その会社の評価軸によって評価され方が変わります。
個々の実力については、営業が自力で頑張るよりも遥かに実力をつけやすいです。
自分で勉強したり投資した分だけ自分の財産になると思っていいでしょう。
これは営業とエンジニアの大きな違いになります。

営業とエンジニアどちらを選ぶべきか

得意な方です。

給料とか待遇について

給料と待遇は高い方がいいです。
一人暮らしであれば月給20万とかで、地方であれば余裕で暮らせます。
一方、将来結婚したいだとか、子供を持ちたいだとか、親の介護だとか、そういったことになってくると必ず金が必要になります。
自分の選択肢を狭めないためにも、迷っているならより金が稼げる会社に入るというのはいい選択だと思います。
また、「高い給料をもらっていた」という事実は転職活動でも実は有利に働きます。「これだけの評価がされたんだ」と思われるからです。
なので、給料と待遇のいい会社に入るのは私は賛成しています。

大手か中小か

一生同じ会社にいるならどちらでも構わないですが、転職するなら大企業の方がおすすめです。大企業じゃなくても就職難易度が高い企業をおすすめします。
理由は転職する際に「社歴」が見られるからです。
特に日本の新卒一括採用の文化では、ポテンシャルが評価され、新卒を採用されます。
その際に強めの会社に入っておくことで、転職の際に有利に働くという点は覚えておいた方がいいでしょう。

ホワイトな会社かブラックな会社か

これは体力、精神力ともにどれくらいの余力があるかによります。
まず、ブラックで鍛えられるというのは一部の会社だけだと思います。
営業として、高いノルマを与えられ、高い給料を支払われるような会社です。
ただ、ホワイトすぎる会社も場合によっては注意が必要だと思います。
ホワイトすぎてスキルがつかず、他の会社に転職できなくなる場合があるからです。
実際に不動産デベロッパーや寡占メーカーの営業でそんな事態になっている人を見たことがあります。
一方で、ブラックによって心や体を壊したり、貴重な20代の時間を犠牲にするのは結構やばいです。そんな人たくさんいますが。
なので、自分にとってその環境が必要かどうかをきちんと真面目に考えて、ブラックかホワイトかを選ぶべきだと考えます。
迷ったらホワイト企業でいいです。

選択肢の多い会社へ

例えば営業でも誰向けの営業かによって、選択肢は狭まります。
エンジニアでもどの分野のエンジニアかによって選択肢は狭まります。
なので、後で取れる選択肢の多い会社に入ることも選定軸の一つとしていいと思います。

転職について

選択肢として常に持っておく

転職は新卒の就職活動ほど大変ではないと思います。
業界研究もそんなにしないですし、良くも悪くも固有の社会人経験があるはずなので、そこで自分の色を出せばいいです。
新卒で悩むほどの自己分析は必要でない人が多いと思います。
また、社会の事情も変わってくると思います。
転職が当たり前になって、新卒で会社に一生埋めるという選択肢は少なくなってくるかもしれません。
そのため、転職という選択肢は持っておいて損はないと思います。

転職の賞味期限

これは私の体験談です。

3年目の転職

まず25歳は結構歳行き過ぎだと思われる場合があります。
石の上にも3年ですが、若手としては26歳は年寄りだと認定されます。
だからといって新卒入社してすぐに転職してしまうと「会社人としてやっていけるのか?」と思われてしまうので、いつ転職するかは考えないといけません。
特に第二新卒ではギリギリの年齢なので、なんの準備も無しに未経験でそこそこいい会社に就職するにはボーダーだと思っていいと思います。

9年目の転職

多分未経験はほとんど無理です。
スペシャリティが求められます。

「社会人になる」ということについて

これはおじさんからの意見ですが、「社会人になる」ということについてきちんと考えておいてほしいことがあるので記載します。

社会人は立派でもなんでもない

学生の方でご両親がいらっしゃる場合、その人はだいぶ恵まれた家庭です。
子供を大学に行かせられるというだけで、だいぶいい家庭です。
世の中の大人はあんまりそうでもなく、立派な人もいればそうでもない人もいます。
社会人としてのお作法みたいなのはたくさんあって最初は困惑するかもしれませんが、多くの大人はなんとなく生きて、なんとなく失敗しつつも、それでもなんとなく生きています。
入社したての頃は環境の変化で苦労するかもしれませんが、そのうち慣れます。
そうやってみんな生きています。
もし生きていけなくても、生きていける社会インフラは日本に整っています。
生けていけなくなっても、復活して生きていけてる人を私はたくさん知っていいます。

私は社会人になってからの方がたのしい

私が社会人になった時は最悪の気分でした。
大学が楽しかったからです。
でも、社会人になってから一人暮らしして生活的にも経済的にも自立して、いろんな体験をすることができました。いいこともわるいことも。

一番笑ったのは大学生の時です。
でも自分の承認欲求が一番満たされたのは社会人になってからです。
また、意外と「会社で仕事をする」というのは、どんな泥仕事でも達成したら嬉しいものです。これは人によるかもしれないですが。

感謝の心を忘れなければ意外といける

私のメンタル保護のやり方でしたが、自分から「感謝」するということです。
社会の人には(特にその業界だけで生きている偉い人とか)やばい人がいっぱいいますが、信じられないくらいいい人もたくさんいます。
そうじゃなくても結構周りは助けてくれます。
数字だけの営業の世界でも助けてくれる人は助けてくれました。
そんな中で意識して「感謝し続ける」ことで、結構楽しく生きていくことができました。

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