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宮本浩次 Birthday Concert 2023.6.12 at ぴあアリーナMM 「my room」で極上の「冬の花」を聴いた

あんなにすごい「冬の花」を聴いたことがない。息継ぎの声が、全部マイクに拾われていたような気がする。一度聴いたきりだから、確かじゃない。夢かもしれない。WOWOWの放送で早く確かめたい。とにかく、聴いた瞬間に声の力に圧倒された。あんなに声を遠くに飛ばす歌い方を他に知らない。空気砲のように飛ばした魂の粒が、私に刺さった。天にまで届くすごい声。そう、この日はママの四十九日。私たちの満中陰は、この素晴らしい音楽的儀式で完結した。



葬儀屋さんにお願いして、お葬式では、ママが一番好きだった「冬の花」をかけた。お通夜では、参列者が全員着席した頃、お寺さんが入って来るまでの静寂の時、ロマンスから「First Love」が流れた。まるで本当に宮本さんが来て歌ってくれているようだった。だからこそ、嵐のような「冬の花」の後に、静かに弾き語り始める「First Love」という、ちょっと不思議な構成で第一部が終了したことに驚いた。泣いた。感動した。満中陰。ママが確かにそこにいた気がした。

それからまた、目に涙を溜めて歌っている宮本さんを見ていると、宮本さんのお誕生日は、お母さんに愛された宮本さんにとっての「母の日」でもあるんじゃないかって思った。お母さんが大好きだった「二人でお酒を」を、観客の手拍子を止めさせてまで丁寧に歌ったこと、感動したな。やり直してからの方が、良かった。「翳りゆく部屋」は恋愛の歌でもあるだろうけど、コロナ禍前の、お見舞いができた時代の病室の風景にも見える。あの「翳りゆく部屋」は本当に良かった。100%越えて来る歌唱。震えた。WOWOWで見てよ。

こないだ、最近家族を失ったマコちゃんに、「ずっと音楽を流してるといいよ。音楽を使ってメッセージ来るから。」って言ったけど、霊的なメッセージは本当に音楽を使ってやって来る。棺に手紙を入れたけど、急いで書いたから、後から後から書き忘れたことが溢れた。ある時、そんなことを考えながら、ママの前で拝んだら、ちょうど「P.S. I Love You」が流れた。そうか、別に後からでもいいんだ。思い出した時に言うよ。毎日、言うよ。P.S. I Love You.

涙と笑い 過去と未来
引き裂かれしわたしは冬の花

明日の今頃には
わたしはきっと泣いてる
あなたを想ってるんだろう

どんな運命が愛を遠ざけたの
輝きはもどらない
私が今死んでも

P.S. 思えば不思議なことがいっぱいあった。今日も、不思議な世界に私は生きてる。月は、体を抜けた魂が一旦行く神聖な世界。知れば知るほど、生きている人間が行かない方がいい場所。私は月に昇っていく大きな光を何度も見たことがある。夏の満月は低く大きく見える上に、次の満月は月の近地点だから、あの光、魂の塊が昇っていないか、しばらく観察してみよう。だから、お盆は満月であるべき。旧暦の15日にするべきだね。

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