私はブランドになれない

ブランドじゃなくて、あなたの「お気に入り」になりたい。

あなたのものになりたい。

だから私はブランドになれない。

生産者の思いよりも、購入者の思いを優先する。

それに合わせて自分を変化させることを望む。

クリエイターのブランディングとしては失敗だと思う。

こだわりがない、その通りだと思う。

ブランドを否定してるわけではない事を分かってほしい。

誰かにとってのアイデンティティーになれる作品は素晴らしい。

誰かにとっての支えになる作品の魅力は計り知れない。

ブランドになれないまま、終わりたい。

誰かの事を想って、ものをつくりたい。

ナンバリング作品は私が突然死なない限り、絶対に終わります。

あなたの中で私の作品が続いていってほしい。

あなたがひとに作品を譲っても、思い出は残る。

買った履歴は残る。出会った証明が記録される。

私の気持ちがなんでもいいから届けばいい。

気持ちだけは一人前にあって、伝えたくて仕方がない。

早くあなたに出会いたい。

もう出会ってくれたあなた、心からありがとう。

ずっとずっと会いたかった。

ずっと絵で必要とされてみたかった。

ずっと好きだと言われてみたかった。

ずっとお前には無理だと言われ続けてきた。

親に、教師に、友人に、上司に、たまに自分自身からも。

それでも諦められなかった。

ずっと絵を描くことが好きだった。

世界でたった一人のあなたの目にふれたい。

顔も名前も知らないあなたのことを想う。

あなたの生活を想う。

あなたの笑顔と心を想う。

早く会いたいよ。