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休息という振り返り

 当初、8月の最初という事もあり、戦争に関する記事を最初に書こうと思っていたのですが、8週連続で堅苦しい記事だったので、予定を改め近況に関するエッセーにしました。それでも堅苦しさは否めないのですが、御目通しいただければと存じます。 


意外ときつかった夏カゼ

38度の熱

 新型コロナの第9波に入ったとされる中、(※1)私は夏カゼに罹りました。先日土曜日の朝、多少のどに違和感があったのですが、それでも特に日常生活に問題がないと思い、午前中には近所のフィットネスに行きました。しかし、午後になるとなんとなく体のだるさを感じるようになり、万が一のことを気にした私は、その日の夜に予定していた懇親会をキャンセルし、早く床に就きました。

 明らかに異変が出たのは翌日の日曜日でした。のどの痛みが出てきて体のだるさからか心身ともに休みたいと感じ、朝食後も午前中ずっと臥せっていました。熱を測ったほうがいいと思い、お昼に体温を測ったら熱が38度ありました。私は何度かカゼに罹ってはきましたが、大人になってからは熱が出るカゼに罹ったことがなかったため、新型コロナの感染を疑いました。そこで日曜日でしたが、病状について職場の上司に病状と、翌日医療機関に行くことをメールで伝えることにしました。一応、市販の新型コロナ用の検査キットで検査をしたところ陰性と出たため、半分くらい精神的に安心しました。

診療所での診察と養生

 月曜日に早速、発熱外来を行っている診療所に現在の病状を説明し、診察を受けたい旨を電話で伝えたところ、診療所到着後に外から再び電話をした上で、診療所の指示に従ってほしいとのことでした。新型コロナ感染の疑いがあるため、拡大防止のために一般の患者さんと隔離をする必要があるからでしょう。当然、私に用意された待合室は、一般患者さんとは別の狭い空間でした。

 診療所の医師に改めて病状を説明したところ、新型コロナの検査キットは初日だと陰性の反応が出ることもあると言われたため、改めて検査を受けることとしました。幸いにも陰性だったので、抗生物質、のどの炎症を抑える薬、頓服として発熱を抑える薬が処方されました。

のどの痛みで眠れないときも

 医師からも薬剤師からもあくまでも栄養を採ること、安静にしていること、エアコンを使って適切な環境を整えることがカゼを治す際に最も肝要なことだと強調されました。食べるものをきちんと食べて、寝ることが大切ということですよね。栄養、安静が大切とは言うものの、病気の身では食べること、休むことも体力がいるのだということを感じさせられました。

 食事のときはのどが痛いのでのど越しのいいものを食べたいと思いつつ、栄養のことを考えると、必ずしものど越しのいいものだけを食べるわけにはいきません。できるだけ咀嚼をし、熱い食べ物などは冷ましてぬるめにするなどして何とかのどの痛みを刺激しまいとしますが、のどの痛みを感じるので、食事の楽しみは半減されます。

 寝ているときも、エアコンをつけると空気が乾燥するためにのどの痛みが刺激されるので、マスクを着用したり、のど飴をなめたりしてのどの痛みを抑えていました。ただ、ひどいときには唾液を飲み込むだけでのどの痛みが刺激されるため、心身共に休まりませんでした。仰向けだとのどを刺激するため、寝ているときは横向きで臥せっていました。ひどいときには、眠気を感じてものどの痛みが刺激されて目が覚めてしまい、まともに眠れなかった日もありました。また、眠ったとしても30分ほどの浅い眠りしかできず、何度も繰り返し目が覚めたこともありました。

健康であることの意味

 今回の夏カゼでは4日間(日曜日を含めると5日間)休んだことになります。昔はカゼ程度で休むのは体調管理ができていないからとか、カゼ程度で職場を休むのは仕事をしたくないからなどと言われ、多少無理をしてでも日常の業務をこなすことを求められました。しかし、こうしてみるとカゼは決して軽んじることができない病気です。市販薬の服用でも体調に違和感があるときは、無理をせずに医療機関での診察を受けるとともに(※2)休息、栄養をつけることも大切でしょう。

 今回の夏カゼでは自分自身だいぶ難儀をしたと思いました。ただ、世の中には夏カゼではなく、病気療養中で病気と闘っておられる人、病気の後遺症で苦しんでいる人もいます。以前note記事でも触れた、ラジオパーソナリティの大沢悠里がラジオリスナーに向けて、病気療養中の方々もお聴きくださいと常に言及をしていたことは、病気と闘っている人たちのことを普段忘れがちな健常者の側にいる私への戒めの意味合いもあるかもしれない、と今回の夏カゼで感じさせられた次第です。

 イスラム教にはラマダンという断食月がありますが、ラマダンでは高齢者、病気の人など体力が弱っている人たちには断食の義務を免除されています。ラマダンの理念は単なる弱者への配慮ではなく、社会的弱者が抱えている食べることができないという苦しみを富める者も、日常の生活をきちんと送れる人達も、断食を体験することで理解することにあると指摘されています。(※3)今回、夏カゼで一時的ではありますが、病気で苦しんだことが病気や病気の後遺症で苦しむ人たちと想いを分かち合い、そのために日常において何をなすべきかという戒めとなれば、私にとっても多くの人たちにとっても望ましいものと言えるでしょう。

投稿時間変更のお知らせ

 次回の投稿より、投稿時間を土曜日の11時から14時に繰り上げさせていただきます。よろしくお願いします。

私、宴は終わったがは、皆様の叱咤激励なくしてコラム・エッセーはないと考えています。どうかよろしくご支援のほどお願い申し上げます。

脚注

(※1) 「第9波になっている」と日本医師会幹部 コロナ感染が拡大 東京のクリニックで40人がキャンセル待ち:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

(※2) 診療機関の診察を受ける意味は、当然、カゼ以外の重要な病気(咽頭がんなど)の可能性を判断してもらうということもあります。

(※3)

カイロではイスラム教徒とキリスト教徒がラマダン精神を分かち合う|ARAB NEWS

断食 ~ラマダン~ - Islamic Circle of Japan (islaminjapan.org)

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