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誰か故郷を想わざる|霧島昇

この曲を初めて知ったのは祖母から聞いた話の中でした。第二次世界大戦中、軍歌でもなく、童謡でもなく、誰もが聞きたがったのが、故郷を遠く離れて友だちや家族との思い出を回想する「誰か故郷を想わざる」だったといいます。祖母は当時のことを「みんな涙を流していたよ」と振り返ります。

このエピソードは私の中に強烈に印象付けられ、いつか歌ってみたいと心に決めておりました。ちなみにタイトルの意味は「故郷を想わない人はいない」という反語です。

✿ 誰か故郷を想わざる|なかむら詩子Version

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この歌は、まさに日本人ならではの楽曲だなあと感じます。 ミステリアスな声の音色、メロディ……。海外にはない表現ですよね。

今回使用した楽器は、ピアノ、ドラム、アコーディオン、アルトフルート、エスニックフルート、バイオリンです。

またリラックス効果のある自然音をミックスしました。レコードを回した時に聞こえるプツプツというノイズ、それからコオロギの鳴き声です。コオロギの鳴き声に癒されるのは日本人くらいなのだそうですね。海外では虫の声は騒音だとか。

確かにそうだったなと思われる記憶が。子どもの頃、従妹がケビンというオーストラリアの友だちを我が家に連れてきたことがあったのですが、夜、コオロギが家の中に入ってきてしまったところ、うるさい!とケビンが潰しちゃったんですよ笑 あれは子どもながらに衝撃だったな……。

コオロギ効果か?今回の動画も1/fゆらぎが含まれる可能性がございます。ゆらぎアナライザーで計測してみました。λ=0.960です。

ゆらぎアナライザーより解析

「誰か故郷を想わざる」を歌ってみて気づいたことがあります。それは、この楽曲が日本人の喉によいということです。ちゃんと歌ってみるとわかるのですが、民謡調のメロディで上がったり下がったりするのが、すごく喉のよいと私は感じます。「誰かこ~きょ・~お、を~♪」という太字の箇所も、難しいですが自然と喉が解放されていくので心地よいです。

そのためには、もちろん喉頭(声帯が入っている5cmくらいの軟骨)がよい位置に繋ぎ留められていることなど、正しい筋肉の作用での発声が必要にはなりますが、ぜひトレーニングをしてこの感動を体感してみて欲しいです!

✿ 霧島昇さんご本人の「誰か故郷を想わざる」

最後に冒頭でご紹介した祖母のエピソードをご紹介します。憲兵の話とかけっこう面白いので、ぜひ読んでみてください。

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