虹侍 #yuhiさんカバー小説
▼以下の作品をカバー(?!)しました!カバーというより勝手に妄想を広げました!
昔ばあちゃんが言っていた。
この世にはまるで極楽浄土のような七色の光を放つ鳥がいると。
ばあちゃんが小さいとき聞いた話だそうだ。
ばあちゃん曰く、その鳥を見ることができると、願い事が叶うらしい。
私は戦さなんぞ嫌いだ。
この世から無くなってしまえば良い。
私は百姓をしていたはずなのに、
いつの間にかクニを守る戦さに参加しなければならなかった。
虫だって殺さないのに人なんて殺すものか。
今日もまた生き延びた。
刀を抱えたまま1人森へ行き座り込む。
もう夜も深いというのに、東の空が明るくなる。
何かが不思議なものが飛んでくる。
あぁ、あれは、いつかばあちゃんが言っていた、七色の鳥だ。
この世のものとは思えない、極楽にいるような気分だった。
その鳥はゆっくりゆっくりと空を舞い、なんだか私のために姿を現したかのように私の頭上を何度も行き来した。
私は七色の光に照らされた恍惚とした表情をしていた。
なんとき見ていたのだろう。永遠に見ていたかった。
七色の鳥が過ぎ去ろうとしたとき、
ばあちゃんの言っていた言葉をようやく思い出し、
「戦さなんて終わりますように」と手を合わせた。
すると、刀がガタガタと震え、七色の鳥は姿が見えなくなった。
鞘から刀を抜こうとすると、刀ではなくその鳥のように美しさ七色のものが現れた。
そのとき既に空が明るみ始めていた。
遠くで狼煙が上がる。
私は七色の鳥から授かったこの刀で戦いへ挑む。
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