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音楽の背中・暮らしの奥に(日記)

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大人や子供がやってきて音楽をまなぶここutena music field での出来事と、日々のふりかえり、明日への希望などを。 音と音のあいだにある音楽と西洋音楽の仕組みへの敬意… もっと読む
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2019年4月の記事一覧

ちぢむ と ひろがる

写真は最近の個人レッスンの時のものです。 ちぢむこととひろがる(伸びる)ことは、 反対のこと、二分された別の体験であることとして捉えるよりも 交互にやってくる体感として捉えることができたら 時間が途切れのないプロセスになります。 さらに ちぢむ、の中にすでにひろがる、のタネがあって ひろがる、のなかにちぢむ、が準備されている… ちょうどそれは植物の成長と種の関係のようでもあるし 肘を曲げた時の腕の内側の筋肉と外側の筋肉みたいに 互いが互いを支えるための張力であるような 二

伴奏に引っ張られる弾き語りを歌中心のバランスに

高校生の生徒さんが弾き語りをレッスンしてほしい、ということでやってきました。 コードを覚えるより難しいことコードを覚えること自体は実はそんなに難しいことではないです。 まずはそれが使えるようになるには、拍節ことに変わるタイミングがカクカクしないで、すいっと良いタイミングで入ること。こういうときもドローイングしますが、彼女はすでにそこはクリア。 なので、では歌をあわせてみる、と。 みんなそうなりがちなんだけれども、伴奏に歌を合わせてしまいます。 最初は、細かに拍子を取りなが

音楽を描く'日々の記録 (ゆれる。ゆるむ)

場面 大人の個人レッスン。 utenaのやり方で、音楽を基礎から取り組んでみる、という生徒さんと。 目的最初は、広がる、というテーマでその実感をイメージしながらドローイングしていたのだけど、なんか…と呟く受講者さん。 もう一つ広がるという体感に繋がらなさそう。 ちょうど、この木の芽もつのぐむ季節でもあるし、 ゆるむとかゆれる、という気分に乗ってみるのもよいか、と。 楽器などによる演奏の表現力、 という前に人の感じる体感や質感というのがあるような気がする。 質感のボキ

気配

気配というのは こっち側からみた名称で、 向こう側から言えばそれは実在があるはず。 音楽はその人の中で立ち上がってくる 気配の中にある。 手本はその人の中にしかないんだ。 その気配の実在を私が知ることはなくても その人の実在が、音楽を模索しはじめれば 実在の音楽は音楽を求めて動き始める。 こちら側で鳴らす音楽は、 正解とかではなくて、 その実在が形を纏うための しつけ糸のようなもの。 形をなぞるのではなく、 動き始めたものは、自ら形をなし始める。 もう一度、と、そ

音楽を描く’日々の記録(ヘンデルのサラバンド)

utena music fieldでは、”音楽の点のところじゃなくて点から点の間のプロセス”を伝え合うツールとしてutena drawingというのをやっています。その記録。 場面大人のピアノレッスンでの活用です。 まだ譜読みの段階のヘラー作曲のサラバンド。 目的譜読み自体には苦労しない方なので、譜読み段階から、音楽の柔らかい感じなんかも受け止めながらできたほうが、むしろ早く曲調をつかめるだろうと判断して、流れを掴みながらこの曲のリズミカルさと柔軟性の両方が伝わるように