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レッスンが空くのもわるくない

 ”音楽”を伝える音楽教室に(なりたい)

レッスンが2回とんだら、久しぶりのレッスンがお互い新鮮だった


3月の後半、二週間のお休みをいただいていました。
今回は練習カレンダーもなし。
練習してる子はずっと欠かさずやっているし、しない子はなーんもしない。普遍的にこれは変わらない。人ってそういうもんだと思っています。
で、久しぶりのレッスン、練習してた子もしてない子もにこにこしてやってきて、いやー楽しい一週間でした。新鮮!きっと生徒たちもでしょうね。

手放せなかったもの

今まで、こうした長い休みをとると生徒の学びががたがたになって、立て直しに時間がかかり、私もちょっとイラッとしたりして、ちょっと後退して進む、という感じがとても気になっていました。その解決策として、毎日の練習カレンダーをつくって、キチンと記入できたらちょっとしたプレゼントを渡したりしていました。でも、結局やる子はやるしやらない子はやらないから、やる子にとっては励みになるけれど、やらない子にとっては気にもしないか、プレッシャーなだけ。自発性を促す意図もあるのだけれど、本当にそれは自発性か?むしろ私は、お休み中も私の管理下に置いておきたかっただけなのではないのか?確かに一定の効果はあるけれど、カレンダー、なにか違う気もする、
そんな疑問も湧いてきていたので、今回はカレンダーも渡さずでした。私は何かまだ手放せていないのだな。

レッスンが空くと何が問題か

ということで、練習ありき、の考え方をやめて、レッスンが空いてしまうとどんな問題がおこるか、ということを整理してみました。
まず、楽譜が読めなくなっています。あれ、なんなんだろうなあと思うのだけど、読めてた生徒も読めなくなってる。・・・というか、読めていないんですね、毎週レッスンしてると読めたかのようにお互いおもってるけど。譜の読みが定着するためには音楽的体感と理解が十分に整ってきて、なので、忘れては、覚える、の繰り返し自体は悪いことではない、むしろしっかり忘れることも時には大事なのかも。

あと、タッチが浮くので、マトが外れます。
練習してないから、ピアノとの親和感が薄くなってる。
でも、これも、指先の問題、と思って捉えるからそう見えるんで、
「きく」ことと「タッチ感」の連動がもともとそなわっていればそういうことにはならないはず。

要するに、レッスンが空くことでおこるトラブルは、普段みえにくい「意識のうすいところ」・・素のその子の今がそのまんまになってみえてくるっていうことだと思いました。そしたら、それが見えるっていうことはデメリットなのか?いや、いいことだ。

今回やったこと

2回レッスンがない、ということは三週間放置、ということになるので、来週はレッスン、というタイミングでラインでビデオレターを送りました。やってない子もそろそろ準備しといてね、という感じ。ビデオレターは今までの経験から好評で、子どもたちがすぐ反応する、というのは手応えとしてありました。これは他の先生にもおすすめ。ただ、小言になってはダメですね。伝え方、また今度それについても書きたいけれど、今回は、レッスンお休みの時の話なので、また次に。

それと、音符をいっぱい散りばめたファイルを何枚かつくって、これもラインで送り、自分ができると思うところをやってくるようにお願いしました。

成果

保護者さんたちがどんなふうに関わってくるのか、もよく見えてきます。
ちゃんと子供に伝えて、子供に選択をさせている方もいれば、右の耳からはいって左へ抜けてるってお母さんももちろんいて(笑)微笑ましい。がっつり生徒と向き合ってやってきたなあ、というのがわかるのもあります。先生に言われるからやらせなきゃという反応もあり、ま、いろいろ。私はお母さんにどうこう、というのはないので、次、どうやったらお母さんにも伝わる伝え方できるかな、とはいろいろ考えました。これも成果、なんですよね。普段見えないところがよく見える。

私が事前に伝えたことによって、よかったこと。
なにより子供たちの顔が明るかったのは、久しぶりにここへきて、なにをするか、が明確だったから、ではないかと思いました。

ただ、以前のようにカレンダーを渡して練習しておこう、というのは曖昧だったのかも。

楽譜のよみもレッスンの時間を離れて取り組んだことで、自分で読もうとする能動性が湧いてきている子も何人もいました。

振り返り

レッスンとレッスンの期間が空いてしまった後のトラブルって、結局は普段のレッスンでなんとなくやってきているけれどもじつは、ということが露呈してくるだけ。露呈する、というのはいいことなんだと思うんです。今まで、レッスンが開いた時に感じていたことがあるから、今回事前にできることがある、ということがわかったのだし。

そして、レッスンをあけていいことも。
私が、久しぶりで楽しかった。ということ。子供たちがニコニコやってきてくれた、ということもあるし。三週間ほとんど誰にも会わないで過ごすと、さすがに人恋しくなりました。

マンネリ、してたのかも。
生徒への観察力も、許容量も増し、よい春。

こんな時代だからこそ、風通し、大事なのかも。
生徒たちもやっぱり久しぶりのピアノは新鮮なんだな。

愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!