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【方言シリーズ】「びんてぇいてえしっせぇ」と聞いて頭にハテナ「なぬ?」

私は北九州、宗像、筑後と転居しつつずっと福岡県に住んでいます。

そんな中、大学時代の4年間だけ鹿児島県でアパート暮らししました。

鹿児島県は知覧茶などのブランド茶で知られ、生産量は全国2位の茶どころです。

地元のクラスメートに誘われ、お茶摘みのアルバイトをしたときのこと。

茶摘みといっても、茶畑でお茶の葉を手で摘むわけではありません。

コンビを組んで、二人用の茶刈機をお茶の木の上にほどよい高さを保ちながら移動させる摘み方でした。

休憩時間になると、車座になってお茶を飲みながら雑談します。するとお茶農家のおじさんが話しかけてきました。

「朝からびんてぇいてえしっせぇ」

私は「かごんまべん」(鹿児島弁)にもずいぶん慣れたつもりでしたが、このときは「なぬ?」と頭の上にハテナマークが浮かんだものです。

初心者にとっていきなり「びんてぇいてえしっせぇ」はハードルが高すぎます。

「びんた」は鹿児島弁で「頭」のこと。「いてえ」は「痛い」。

分解してよく考えてみたら「朝から頭が痛くてしょうがねえ」という意味だと、なんとか理解できました。

ちなみに「なぬ?」は宮城県の方言でもありますが、今では若者を中心に全国的に使われているようです。

「なぬ?」の使用例 広瀬アリス出演のCMより

鹿児島で通じなかった「おれんがた」

一方、私は福岡県の言葉が標準語に近いと勘違いしていたことを思い知りました。

別の日に、ほかの鹿児島出身のクラスメートと会話していて、私が「じゃあ今度、おれんがた来たら」と話したところ怪訝な顔をされたのです。

「お前さあ、かごんまべんがわからんとか言うけど、そっちもわかるようにしゃべってもらわんと」

ここぞとばかりに訴えられて、めっちゃ恥ずかしかったことを覚えています。

「おれんがた」とは「俺の家」という意味ですが、私はてっきり標準語だと思って使っていました。

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今回の【方言シリーズ】は鹿児島弁を取り上げてみました。最後までお読みいただきありがとうございました。

皆さんはおもしろいと思ったり、わからずに戸惑ったという方言がありませんか?教えていただけると嬉しいです。

#方言 #鹿児島弁 #びんた #おれんがた


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