判断はすべての事実が揃ってから
事実1「X氏の足元に、大量の血を流して事切れたY氏が横たわっている」
事実2「X氏は血まみれの包丁を握りしめ、服には血が付着している」
事実3「X氏とY氏はたびたび金銭上のトラブルで揉めていた」
数時間後、警察はY氏殺害の容疑で、X氏ではなく別の人物Z氏を逮捕した。
あなたはどう思いますか?
どう見てもX氏がY氏を刺したとしか思えないこの状況で、この行動。
「警察の目は節穴か!」
って思うのは仕方ないと思うんですが、その後の捜査で
事実4「防犯カメラにY氏に包丁を突き立てて立ち去るZ氏と、血まみれで倒れているY氏を抱き起して包丁を引き抜いたX氏が映っていた」
という新たな事実が判明したら、警察の判断が妥当であると、まあたぶんほとんどの方は納得すると思います。
何が言いたいかというと
事実1、事実2、事実3を見て、X氏が犯人であると判断するのは理にかなっています。
しかし、そこに事実4「防犯カメラに映った犯行の瞬間」が加わると、X氏犯人説は否定されてしまうのです。
つまり
「これまでに判明している事実をもとに判断するとこうとしか思えないが、彼らは別の選択をした」
という時に、多くの人は「彼ら」が理非の判断がつかないアホであるとみなしがちです。
しかしその前に、あなたが事実4を知らないだけという可能性を、考慮すべきではないでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 小難しい話からアホな話まで、気の向くままに書いてます。 「スキ」を押すと、これまでの記事のエッセンスやどうでもいいネタがランダムで表示されます。