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人を雇うということについての温度感

「人を雇うということは、その人の人生を背負うということ。一生面倒を見るくらいの覚悟でいる。たとえ会社が潰れても、その人を路頭に迷わせるようなことはしない」

とある中小企業の経営者(60代)が、ある時こんなことを仰いました。

素晴らしい覚悟だと思う反面、私の感覚とはずいぶん違うなーと思ったのです。

会社員時代の感覚

私は大学を出てから10年ほど、会社勤めをしていました。

明確に意識こそしていませんでしたが、今にして思えば会社とは

「私は労働力や技術を提供し、その対価を受け取る」

という対等な取引関係にあると思っていて

「会社の世話になる」

という発想は、そもそも持っていませんでした。

その影響があると思うのですが自分が雇う側になった現在、採用についてどう考えているかというと、先だってご紹介した「人生を背負う」みたいな重い覚悟は毛頭なく

「お互いにメリットのあるうちは一緒にやっていきましょう」

くらいの、極めてドライな取引関係で考えています。
冷たい考え方とも言えるかもしれません。

どちらが良い・悪いというものではない

これは価値観の問題なので、どちらが良い・悪いといったものではないと思っています。

業界の特性、企業文化、経営者と従業員の人柄などの諸条件によって、どれくらいの温度感が最適化は変わってきます。

しかし人を雇うにあたっての温度感が経営者と従業員の間で食い違っていたら、あるいは経営陣の間で食い違っていたら、何やらめんどくさいことになるのは必至です。

というか現時点で何やらめんどくさいことになっているならば、温度感の差を疑ってみるのも良いかもしれません。

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