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がっかりからの決意

先だって美容院に行ったとき、鏡の中で美容師さんと並んだ自分の顔を見て愕然とした。自分の顔がしわしわなのはまぁ前からだとして、顔色がくすんで肝臓が悪いおじさんみたいだった。ここ2週間くらい、なぜか朝から顔がくすんでいたけど、ここまでひどいとは。
昔から肌がきれいと言われることが多かったんだが、それにあぐらをかいて何十年、昔のいいことをいつまでも握っていてはいけないと反省した。
もうこれは意を決してファンデーションを塗るしかないと思って、でもちゃんとしたファンデーションだと年寄りの肌(&不器用)では厚塗りになりそうなので、CCクリームとかいうのを買った。
ちなみに買った途端に顔色は改善した。なんだったんだろう。

今はこんなだが、若い頃は顔の手入れも化粧もわりにきっちりやっていた。
化粧水、美容液、クリームにアイクリームと美容部員のお姉さんにもしっかりやってるんですねと言われるほど。
メークはポイントメークこそ眉以外はしていなかったけど、リキッドファンデーションとフェイスパウダーで土台はしっかりつくっていた。若かったからそれでも厚化粧にはならなかった。
肌がきれいなうちはファンデーションもその効果を最大限に発揮するけど、経年劣化した肌にファンデーションを塗ると、よほどうまくやらないと余計に見苦しくなる気がする。

ところが、歳とともに手入れも化粧もだんだんシンプルになっていった。
今、顔の手入れはオイルだけ、メイクはファンデーションも塗らずに日焼け止めと眉毛を描いてマスカラを塗るだけだ。化粧はマナーとか言うけど、そんなの知らん。

シンプルになったきっかけは、10年近く前に本屋で立ち読みした本だった。ある皮膚科医が自分の奥さんで実験したという、顔なんてお手入れをしなくても大丈夫という内容の本だった。
立ち読みだけでインスパイヤされて、わたしも自分の顔で実験してみた。
結論として、わたしは乾燥肌なのでオイルぐらいは塗ったほうがいいということ、日焼け止めも1年やめてみたのだが、そばかすみたいなシミができたので日焼け止めも塗ることにした。
でも、シンプルお手入れにしたとき、姉から肌理が細かくなったと言われたので、悪くないのかも。身内はお世辞なんて言わないから。

髪の毛に関しても同じくシンプルになり、今はそのときによって湯シャンか固形石鹸で洗うかのどちらかにしている。
これも当たり前にシャンプーとトリートメントを使っていた。だけど当時切ってもらっていた美容師さんに、髪質がいいからシャンプーだけでいいんじゃないと言われて、美容師がそう言うのならと思ってシャンプーだけにしたところ何も困ることはなく、そしてシャンプーもやめてしまう。

こうやって何も考えずにやっていることって結構多い。
メディアやメーカーから与えられた情報や売られている商品を、なんの疑問ももたずにそのまま自分に取り入れてしまっている。初めて化粧水を買ったのは中学生のときだったか。

わたしの場合、べつに何かの信念があるわけではなく、手入れをシンプルにするとものが減るし、定期的に買わないといけないという管理も不要になるというメリットが気に入っているだけのことだ。万が一災害が起こったときも、使ってるものが少ない方が多少は落ち着ける気がする。

とはいえ、もともとがっかり要素が満載な顔なのに、さらにがっかりする要素を増やすと気分もよくないので、化粧くらいはもうちょっとすることにした次第。

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