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飛び交うことば

先週の予定どおり、土曜日は猫の抜歯手術のため病院に預けていた。猫のいない間に猫トイレを洗ったり、その他諸々のやることリストを片付けているうちにあっという間に夕方になってしまった。今週の土日も徒歩圏の範囲でしか動いていない。
体調がいまいちなのと相まって、わたしだけがいまだに自粛生活っぽい生活をしている。

徒歩圏とはいえ、駅前に行くとどこもかしこもひとでいっぱいだった。猫を迎えに行くまで本を読みたかったので、かろうじてやや空いていた店に入れた。
周りの会話を聞いていると、ほとんどがどうでもいい話で満ち満ちているし、言わなくてもいいことばもそこら中に浮遊している。
「ソファに座ってたらさ〜。あ、座ってたんじゃないな、寝てたんだ。それでな、うんぬんかんぬん……」
話の中心はソファに座ってた(寝てた)ときに起きたことで、べつに座ってようが寝てようがどっちでもいいはずなんだけど、そこを正確に言おうとしていたり。
イエスかノーかを言えばいいだけなのに、「今日は荷物が多いからうんぬんかんぬん……」とか。

それが悪いと言いたいわけではないし、自分に直接影響がない場合に傍聴する限りにはむしろおもしろい。そういう会話のなかの余裕というか遊びみたいなものが社交には必要なんだろうと思う。

このnoteだってこんなに書く必要ない程度の内容なのにだらだらと書いているけど、わたしは日常ではかなり必要なことしか言わないし言えない。基本的にひとはわたしの話を聞かないと思っているので。
わたしは気が短いので相手の話が長いとそわそわしてしまう。遮ったり口を挟んだりするようなことはほぼしないけど、飲み物を飲んだり、手をマッサージしたり、机の上を拭いたりといったことを無意識にしてしまう。耳は聞いてる(大事な要素以外は右から左に素通りしてるけど)んだけど、相手から見たら失礼かも。
でも、どうでもいいときとどうでもよくないときのメリハリを付けないと疲れちゃうんで、失礼を承知で失礼をさせてもらおうと思う。いざというときは常識的な人間になれるわよ。たぶん。

猫は少し疲れて帰ってきて、今は足元で寝ている。

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