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伸びしろ?

都内をぷらぷら歩いているといろいろな会社の事務所があるのがわかる。ガチな住宅街であっても、よく見ると個人の表札の隣に「有限会社○○○興産」という表札が並んでいるのをけっこう見かける。
日本の企業は421万ほどあり、そのうちの99.7%が中小企業らしい(中小企業庁)。421万という数字が多いのか少ないのかよくわからないけど、コンビニの店舗は全国で5万5千店以上あるそうなので(日本フランチャイズチェーン協会)、コンビニより多い。だから東京であればそこかしこに会社があるのも当たり前かも。

こうやって通りすがりの事務所を見かけては、もういい歳のくせに自分がこの会社に入ったらどうなるんだろうという想像をしてしまう癖が抜けない。転職の回数がけっこう多いからだろうか。
自分が高齢者と言われるまであと十数年しかないのに、いまだに35歳くらいのつもりでいる。口ではなんだかんだいいつつ、自分にはまだ伸びしろがあるとでも思っているみたいだ。

先だってある40代の女優さんのインタビュー記事を読んだ。今は小説を読んでも若い頃のように衝撃を受けることはなくなったけど、若い頃に戻りたいとは思わない、みたいなことを言っていた。
わたしも若い頃に戻りたいとは思わないけど、小説とか映画で感情が動くことは逆に今のほうが多くなった。

感受性が高いか低いかということは生得的なものもあるかもしれないけど、わたしが年齢を重ねてからのほうが感度がやや高くなったのは、経験によるものが大きいと思う。
なにごとにおいても経験しないとわからないたちなので、他人の感情を想像で理解したり共感したりすることができない。とは言え、完全に同じ経験をしたから理解、共感できるというわけではなく、他の経験から無意識に類推してそうなることもある。というかそのほうが多い。

だから、歳をとったことで失ったこと、ネガティブなことはなるべく言わないようにしている。それは自分にしか当てはまらないことかもしれないでしょ。
わたしも姉や歳上の友人たちから、「歳とったら○○になるわよ」ってなんか意地悪な顔して言われてきたけど(そしてそれは彼女たちとの年齢差がある限り永遠に続く)、そんなの個人差あるし、防ごうと思えば防げることもある。みんながみんな髪が薄くなったりシワが深くなったりするわけじゃない。老化というのはたしかにあるけど、遅らせることは普通にできる。だから頭も体も柔らかくしようと涙ぐましい努力を今日もしているのだ。

とは言え、部屋着だからいいやとユニクロの短パン買ったら、だれも見ていないとはいえさすがに気恥ずかしかったわ(履くけど)。

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