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私を構成する42枚を語る 前編

あけましておめでとうございます。2024年です。
好きな音楽を聞けば、なんとなくソイツがどんなヤツか見えてきますね。
ということで、ぼくの現在地点を確認する意味も込めて、ツイッターで投稿した「私を構成する42枚」について簡単に語っていこうと思います。

ちなみに批評的な観点は全く抜きにして、もう単純にぼくの好みだけで選んでいます。ジャンルとか偏りまくっているけど、一応1アーティスト1枚まで。めちゃくちゃ主観的な文章になりそうでちょっと怖いのですが、ぼちぼち書いていきます。
42枚もあるので、本記事では前編ってことでとりあえず23位まで。
では、さっそくどうぞ。

42. of Montreal - Hissing Fauna, Are You the Destroyer? (サイケポップ、2007)

パリピみたいなシンセにポップなメロディーが乗って、耳馴染みが良いけどしっかり(?)変なインディー・ポップに仕上がっている。00年代のネオサイケといえばAnimal Collectiveとかが有名だけど、ぼくはof Montrealのカオスでギラギラしてる世界観が好き。もはや電子ドラッグ。

ハイライト:Heimdalsgate Like A Promethean Curse

41. wowaka - UNHAPPY REFRAIN (ボカロ、2011)

ボカロはそんなに聞くわけじゃないんだけど、このアルバムにはロックな作家性が強く出ていて好きです。ナンバガ的な瞬間もありつつ、2010年代的なマスロックにも目を向けつつ、ボカロの文脈に連なった名盤。

ハイライト:アンハッピーリフレイン

40. フリッパーズ・ギター - ヘッド博士の世界塔 (渋谷系、1991)

伝説のパクリバンド、フリッパーズ・ギターからのサードアルバム。ストーン・ローゼズっぽい瞬間があったり、マイブラっぽい瞬間があったり、プライマル・スクリームっぽい瞬間があったり…。前作から打って変わって急に難解になり出した歌詞もいいです。

ハイライト:BLUE SHININ' QUICK STAR/星の彼方へ

39. Nico - Chelsea Girl (フォーク、1967)

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのファーストで歌っていた女優、ニコのソロアルバム。ヴェルヴェッツのメンバーが書いた曲とかも収録されている。
ロックだらけだと疲れるので、たまにはこういう穏やかなアルバムが聴きたくなる。

ハイライト:The Fairest of the Seasons

38. Television Personalities - And Don't the Kids Just Love It (ポスト・パンク、1981)

ちょっとマイナーなアルバムを。80s英からテレヴィジョン・パーソナリティーズのファースト。この頃のバンドの中ではめずらしく、モッズ風味のポスト・パンクサウンドを鳴らしている。歌は下手だし、録音状態もよくないけど、そのローファイな雰囲気が好きです。

ハイライト:Look Back in Anger (動画はジョン・ピールセッションでの名演を)

37. Pixies - Doolittle(オルタナティブ・ロック、1989)

以降のオルタナに絶大な影響を誇るピクシーズのセカンド・アルバム。ヒリヒリした焦燥感!狂気じみたシャウト!でもコーラスはかわいい!
オルタナの中でもなかなか唯一無二の音楽。ナンバーガールあたりもバリバリ影響受けてます。

ハイライト:Debaser

36. Vampire Weekend - Vampire Weekend (インディー・ロック、2008)

ちょっと生意気でユーモラスなところがいい感じ。ヴァンパイア・ウィークエンドは間違いなく現代最高峰のインディー・ロックバンドですね。伝統的なカレッジロックの美学にアフロビートを添えて。
ニュ―アルバムもそろそろ出るとか出ないとか…。

ハイライト:A-Punk

35.銀杏BOYZ - 君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命 (パンク、2004)

青春パンクはあんまり好きじゃないんだけど、18歳のガキンチョとしてこのアルバムは外せない。
銀杏BOYZは特に詩が大切な音楽。「僕はストーカーなんかじゃないよ」とか「君のパパを殺したい」とか、もう思わず笑っちゃうくらい純粋。でもなんといっても峯田和伸史上一番素晴らしい詩は「なんて悪意に満ちた平和なんだろう」じゃないでしょうか。

ハイライト:なんて悪意に満ちた平和なんだろう

34. New Order - 権力の美学 (ニュー・ウェイヴ、1983)

Power, Corruption and Liesを『権力の美学』と訳すセンスが光る。
この頃のニュー・オーダーはまだぎりぎりジョイ・ディヴィジョンの匂いが残っていますね。ゴシックとニュー・ウェイヴの間に生まれた名盤。

ハイライト:Age of Consent

33. The Beatles - Revolver (サイケデリック・ロック、1966)

いわずとしれた名盤。意外と自分の中で順位が低くて少しびっくり。ビートルズは初期も好きですが、アルバム単位で選ぶならやっぱりこのアルバムになってしまいます。逆立ちしても思いつかなさそうなユニークなアイデアが満載。キマってます。

ハイライト:Tomorrow Never Knows

32. Iggy Pop - The Idiot (ポスト・パンク、1977)

デヴィッド・ボウイがプロデュースしたイギー・ポップのソロのファーストアルバム。色々な観点から語られる名盤だけど、個人的に注目したいのはノイズに対する感覚。音がかっこよすぎる。ちょっとlofiの雰囲気もあって良き。
鬼才二人が創り上げたポスト・パンクの序章。

ハイライト:Nightclubbing


31. The Byrds - Mr. Tambourine Man (フォーク・ロック、1965)

ジャングル・ポップの原点とも言われるアルバムですね。ロジャー・マッギンの12弦リッケンバッカーから奏でられるアルペジオが美しい。
オリジナルの曲が少ないけど、様々な名曲がjanglyにアレンジされていくのは聴いていて楽しい。
ちなみに、今回のリストの中では最古のアルバム。

ハイライト:We'll Meet Again

30. Suede - Suede (ブリットポップ、1992)

スウェードは1st~3rdまで全部まんべんなく良いので、何を選出するか迷ったのですが、バーナード・バトラーのギターが光る1stを選出。ブレット・アンダーソンとの絡みはデヴィッド・ボウイとミック・ロンソンや、モリッシーとジョニー・マーとも比較されますね。90sのグラム・ロックって感じで大好きです。
あとやっぱりビジュがいい…。

ハイライト:Metal Mickey

29. Wire - 154 (ポスト・パンク、1979)

WireはPink FlagでもChairs Missingでもなく、154が好きです。ニューウェイヴに接近しだした、最初期のポスト・パンクアルバムの一つ。シンセサイザーの取り入れ方をぜひ見習いたい。

ハイライト:Map Ref 41°N 93°W

28. The Verve - Urban Hymns (ブリットポップ、1997)

Bitter Sweet Symphonyのようなストリングス全開のバラードが有名だけど、ザ・ヴァーヴはシューゲイザーバンドとして出発していることもあり、このアルバムも実はかなりサイケでトリッピー。マッドチェスター的な感覚すら共有しています。ぜひアルバムを通して聴いてみてほしい作品。

ハイライト:Catching The Butterfly

27. INU - メシ喰うな! (ポスト・パンク、1981)

日本の音楽アルバムで最も詩が優れているのはこの作品だ!
アルバム冒頭から、「曖昧な欲望しかもてず、曖昧な欲望を持て余し…」ってかっこよすぎる。音楽的にはジョン・ライドンの影が終始見え隠れしている感じ。

ハイライト:メシ喰うな!

26. The Smashing Pumpkins - Siamese Dream (オルタナティブ・ロック、1993)

ニルヴァーナのNevermind後のオルタナシーンを席巻したスマパンの傑作セカンド・アルバム。グランジを基調にしたサウンドなんだけど、ドリーミーな雰囲気が漂っているところが好き。
あとギターがかっこいい。こういうのいいよね。

ハイライト:Today

25. Sonic Youth - Goo (ノイズ・ロック、1990)

90sのUSオルタナからもう一枚。95点の楽曲が最初から最後まで続く感じのアルバム(ソニック・ユースのディスコグラフィは全部そんなかんじだけど)。
ソニック・ユースの音作りは一体どうやっているんでしょうか。いろいろ試しても中々、これ!という音が出ません。世界一かっこいい「雑音」です。

ハイライト:Kool Thing

24. Public Image Ltd. - Public Image: First Issue (ポスト・パンク、1978)

セックス・ピストルズを辞めて振り切れちゃったジョン・ライドンさん。でもFowers Of Romanceとかまで行くとちょっと振り切れ過ぎ。PiLはファーストアルバムが一番好きです。

ハイライト:Theme

23. Pulp - Different Class (ブリットポップ、1995)

ブリットポップ最大の名盤はこの『Different Class』でしょう。冴えない男がグラムロックやってますっ的な雰囲気が愛おしい。ウィットに富んだユーモラスで皮肉めいた歌詞もすごく英国的。ジャーヴィス・コッカーはとても面白い詩を書きます。

ハイライト:Common People


以上、前編でした。
意外と幅広い年代から選出されていますね。もう少し偏るかなと思っていました。ジャンルは大体オルタナ、インディー系だけど。

というか、私を構成する42枚ってなんだよ。選びきれないよそんなの。
企画の趣旨に怒りを示したところで、次回に続く…。

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