無意識の偏見って怖いね
突然ですが、以下の情景をイメージしてください。
バリバリ働く人
野球をしている人
レストランで支払いをする人
台所で夕飯の支度をする人
赤ちゃんをあやしている人
花を育てている人
参考:https://www.ad-c.or.jp/campaign/self_all/self_all_02.html
あなたは、上記の場面を想像してどちらの性別の人をイメージしましたか?
おそらく、前半の3つを男性、後半は女性で想像した人が多いのではないでしょうか?
これは、ACジャパンのラジオCMで流れてきたジェンダー平等のきっかけを作る広告を参考に作成したものです。
私も初めて、このラジオCMを聞いた時はACジャパンの思惑通り性別を無意識のうちに当てはめていました。
このCMを聞いて「無意識の偏見」の恐ろしさを改めて実感しました。
無意識の偏見ってなんだろう?
無意識の偏見とは英語では「アンコンシャス・バイアス」と訳され、自分では気づけない思い込みやものの捉え方への歪みを指します。
先ほどの、ある情景のジェンダーイメージのように勝手に思考が判断してしまうのです。
では、なぜ無意識の偏見は生まれてしまうのでしょうか?
物事を考えるために必要な脳は、多くのエネルギーを消費します。
そのため脳は、消費エネルギーを最小限に抑えるために連想的な思考プロセスで動くことが多いです。
例えば、お餅で連想されることといえば「白い」「もちもちしている」など瞬時に連想できますよね。
こうした、瞬時に連想できる脳の機能によって無意識の偏見は生まれているのです。
脳の連想的プロセスは確かにすごい機能なのですが、過去の記憶や学習したことが一度インプットされてしまうとなかなか覆らないというデメリットもあります。
例えば、スカートを履いている男性がいて違和感があるのは「男性はスカートを履くものではない」と過去の記憶や学習から脳が無意識に反応しているからです。
このように、無意識の偏見というのは簡単には矯正できないのです。
「精神障害者=かわいそう?」という無意識の偏見
私は、無意識の偏見を精神障害者に当てはめてみました。
精神障害者というと皆さんは、どんなイメージを持つでしょうか?
かわいそう
コミュニケーションが苦手
怖い
なにをするかわからない(あるいはなにを考えているのかわからない)
おそらく、上記のようなイメージを持っておられる方が多いと思います。
このようなイメージは、ドラマやテレビ報道の凶悪犯罪で犯人が精神障害を患っているといった情報が無意識のうちに刷り込まれているからです。
私も、精神障害者の当事者になるまではこのように思っていました。
しかし、いざ自分が精神障害になって思ったことは普通に生活はできているし、コミュニケーションも得意ではないもののそこそこ取れているのです。
また、怖くてなにをするのかわからないといったイメージも異なり、自分から言わない限りうつ病であることはバレません。
つまり、精神障害者に対する無意識の偏見は、私から言わせてもらえば、非常に助長されていて大袈裟だなと思うわけです。
なので、普段あなたが持っている無意識の偏見は、実際とは大きくかけ離れている場合が多いのです。
だから皆さんも、自分の中にある無意識の偏見に気がついて、広い視野を持つようにしましょう。
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