花水木咲き新しき街生まる 小宮和子 

あちこちに新しい街が生まれる。染井吉野の次は花水木である。人は華やかなものに目が移る。その下にはツツジが蕾を膨らませ、長い冬が終わったかと思うと雪崩を打ったように次々といろいろな種類の花が咲き始め、いつの間にか夏へと突入する。生まれ変わったように華やかになり、街にあふれる陽光に肌がゆるみ笑顔がこぼれる。街に活気が溢れ、人々の動きも軽やかになる。なにひとつ永遠というものはなく神秘のベールに包まれる。

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