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告白

ある日彼から
「夜景が綺麗なところがあるんです
もし、よかったら一緒に行きませんか」
と連絡がきた

夜景を見に行くなんてしたことなかったし
その感性にまた惹かれて
「行ってみたいです」
と返した

約束の日、お盆に入る前日で
道が混んでいたから少し遅れて
レンタカーで来てくれた

私に気づくと彼は車から出てきて
「待たせちゃってごめんね行こっか」
と、助手席のドアを開けて私を車に乗せた

ドアを開けて乗せてもらうなんて
子供の頃以来で
まるでお姫様にでもなったのかと思った

そのまま1時間ほど走って
山の上へ登っていく
真っ暗で少し怖かったが
彼が隣にいるから大丈夫だという安心感があった

到着すると思っていたより人がたくさんいた
有名な夜景らしい

車を停めて歩いて夜景を眺めていた
「もう少し下の方行ってみよう」と彼が言った
人が多かったからいない方へ行きたかったみたい

静かなところで夜景をみると
本当に心が落ち着いて
心地良かった

「綺麗ですね」と私が言うと
彼は
「そうですね
あなたともっと色んな所行ってみたいな…
って思うんですけど、俺だけですかね」
と少し自信なさそうに言った

「そんなことないです
私もぜひ行ってみたいです
またおすすめの所あったら教えてください」

すると彼は夜景を見ている私のことを
自分の方へ向かせて
「好きです 付き合ってくれませんか」
と真剣な表情で真っ直ぐ私を見つめてそう言った

とっても嬉しかった
こんな真剣に告白されたことが初めてで
照れてしまった
すぐに言葉が出ず
「えっこんな綺麗なところで
素敵なこと言われて嬉しいです」
と咄嗟に言うと

「付き合ってくれますか?」
とまた真剣な表情で私を見つめる彼

断る理由なんてなかったが
あまりにも良い人すぎて
「私なんかでいいんですか?」
と言ったら即答で
「あなたがいいんです。」
と答えてくれた

その真剣さにまた惚れてしまい
「はい。宜しくお願いします」
と承諾した

すると彼はほっとしたみたいで
とても温かい優しい笑顔で
喜んでいた

なんで良い人なんだろう
なんてロマンチックなんだろうと
本当に夢みたいだった


<次回、彼氏 彼との交際中のお話しをします>

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