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ねえねえ、産地って何?

今、私は福井県鯖江市にいる。住み始めて5ヶ月目だ。

なんでそんなところに住んでるのって?

福井県丹南エリアと呼ばれるこの地域、鯖江市・越前市・越前町を中心に毎年、まち全体の工房を開放する、ものづくり産地の地域イベント「RENEW」が行われる。

(「RENEW」のことを一言で表したいのに、いつもまとまらない。)

私はそのRENEWを運営するために、ここへ来た。


でも最初は正直に言うと、私はRENEWのことも、この地域のことも全然わかっていなかった。

産地って何?ものづくりとは?この地域の産業がものづくりってどういうこと?

ふわっとした状態でしかそれらの意味を捉えずに、私はここに来てしまった。


RENEWを運営する立場として私はここにいると、たくさんの出会いがあった。例えば、近くの工房見学に行ったり、職人さんとお話したり。

RENEWに携わりながらどんどん出会う、産地の人やもの。

ものづくりのお話、産業のお話、この土地のお話。聞けば聞くほど、面白いと思うことが増えていく。知らないことがたくさんある。ワクワクする。なんだこれは。


だって、知ってる?

和紙業界には神様がいて、毎年盛大なお祭りが行われてるんだよ。

漆器って分業制でつくられていて、お椀に漆を塗る人と重箱に漆を塗る人でも全然違う技術が必要なんだよ。

眼鏡の形は、ボストン型やウエリントン型、ラウンド型、スクエア型って分類分けがされてるんだよ。

眼鏡を作る工程って、200以上あるんだってさ。

「へ〜」ってなんない?

私は、な〜〜〜んにも知らなかった!!!!

「ふむふむ」「ほおほお」「へ〜〜〜〜〜〜〜〜!」ってなることたくさんあった。


そして、知れば知るほど少しだけ産地が好きになった。いや、少しどころじゃない。昔よりずっと、ものづくりへの愛も深まった。


このまちは、物を産み出すところであり「産地」らしい。

たくさんの人が、何年も何年も修行を積んで職人になって、こだわりのものを産み出す。

産み出すことが出来る人たちが、たくさんいる場所だ。


しかも「ものをつくること」がこのまちを支えている。

ものづくりがお仕事として生業とされて、人々の生活を支えている。

このまちの経済の基盤を作っていて、ものづくりがないと成り立たない。

それくらい、この地域にはものづくりが根付いている。


職人がたくさんいるまちとして、今も昔も福井があったようだ。

「まち」を産業で見るなんて、私はしてこなかった。

「文化」や「伝統」なんて聞き慣れた言葉でまちを捉えたことはあったけど、実際にまちをつくっているのは「産業」だ。

今、この視点をもてたことが、私はとても嬉しい。


そういうわけで、私たちは日本の産業にもっと触れてみてもいいと思うんだ。

今、住んでいる自分のまちには、どんな産業があるのかな。

ご近所さんは、どんな仕事をしているのかな。

このまちは、どんな産業が似合うだろう。

この地域は、これからどんなお仕事が増えていくのかな。

そんな風に、身近なまちや訪れた地域を見つめ直してみると面白いんじゃないかな。

なんてことを、最近は思っています。


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福井県のものづくりの祭典「RENEW」を運営しています。

今年の開催方針


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