不健康な成長をさせないリーダーシップとは── UUUM10周年SP対談 シルクさん＆鎌田会長＜後編＞
こんにちは！UUUM noteです。2023年6月27日、UUUMは10回目の創業記念日を迎えました。ということで10周年スペシャル、フィッシャーズ リーダーのシルクロードさんと、UUUM鎌田会長による対談の後編です。
「未完成のままでいきたい」「不健康な成長をさせないリーダー」と気になるフレーズが飛び出す濃厚なリーダー論に注目です。
そして最後まで読んでくれた皆さんには、スペシャルコンテンツ付きの「シルクさん対談読んだよ！証明書」が取得できるのでぜひ、最後までお楽しみください！
▽前編はこちら
一番難しい時代に4億再生っていうのが楽しそうだなって
（鎌田）
チャンネルとしての当面の目標は1000万人なのかな？
（シルクロード）
そうですね、1000万人とメインチャンネルの再生数200億ですね。そして直近の目標は、夏の4億再生突破です。
（鎌田）
おー。夏の恒例行事のハードルが上がった。
（シルクロード）
はい、3億はもう3回ぐらいとってるので、もうちょっとムズい段階行こうと思って次は4億だなと思っています。
（鎌田）
再生回数だって、前ほど簡単ではない世の中になってきてるじゃない。そこであえて4億を狙いに行くと！
（シルクロード）
逆風ですよね（笑）でも直近よく見られてるからといって、チャンネル全体を見られるかっていうと違うじゃないですか。そんな中で、今上げた動画もしっかりと伸ばしてかつ、チャンネル全体も見られてみたいな。一番難しい時代に4億をとるっていうのが楽しそうだなって。
（鎌田）
確かに、直近出てきた人だと過去動画はそこまで見られないんだろうね。いま1本の動画をバズらせることができる人はいるだろうけど、4億チャレンジしていくっていうのは、多分今日本で一番難しいことだよね。
（シルクロード）
まあムズイと思うんですけど、やりたくなっちゃったんですよね（笑）そういうのが楽しくてYouTubeやってきたので、その心は忘れたくないなと思って。
フィッシャーズの夏が始まりますね！こちらの動画でも「えげつねぇスケジュール組んでますんで」とシルクさん言ってますし超期待！
最初の1週間は泊まり込み
（鎌田）
この質問をしたかったんだけど、正月恒例の鬼ごっこみたいな大型企画って、編集大変じゃないの？
（シルクロード）
編集はスタッフが入ってめちゃくちゃ楽になりました！やっと自分の時間が作れるようになりました。2年前あたりは編集が一日の大半を占めてたので、正直キツかったです。
（鎌田）
スタッフさんに編集渡していくの大変だったでしょ？YouTuber誰もが、自分で編集してきた人は、そこには抵抗あるんじゃないかな。
（シルクロード）
そこは大変でしたね！うちのスタッフ、最初の1週間は僕の家に泊まり込みでした。ホワイトボードに全部編集のやり方を書いて、作れるだけ動画作って、よしOK！となったら家に戻すんです。
（鎌田）
自分の時間ができたのは本当にいいことだよね！
（シルクロード）
個人チャンネルの「ロードシルク」の編集はほぼ任せている状態なんです。そこで編集の勘所を掴んだスタッフには、メインチャンネルの報告系とかを任せることもあります。スタッフもだいぶ信用できるようになってきました。
未完成のままでいきたい
（鎌田）
さて、どうしていきたい？今後のフィッシャーズは。
（シルクロード）
一番考えてるのが、無理にメンバーひとりひとりにキャラ立ちをさせようとは思わないということです。自分で思うことあって何かやるならそれはいいんですけど、僕から「お前こうしろああしろ」って言うのは違うなと思っていて。
（鎌田）
これまでもそこは何も言ってこなかったということだよね？で、これからも、ということで。
（シルクロード）
「ひとりで個人チャンネルを回せるぐらいになりなさい」は、一見正解なようにも見えるかもしれないけど、それが行き過ぎちゃうとチームの意味を感じなくなってしまうんじゃないかと思ってます。そもそも、メンバーもみんなそんなに器用ではないですし、あえて足りない部分も残したまま、未完成のままでいきたいです。
（鎌田）
それって、リーダーとして実はすごく難しいことを言ってると思うけど、これがフィッシャーズだったら不思議と未完成のままでいける気もするんだよね。
（シルクロード）
そこが強みでもあるかもしれないですね。全員が完璧すぎないで、なんか変だなこいつ、みたいなのが集まった結果というところに、グループとしての意味があるんじゃないかなと思ってるんです。
スラムダンクでいうと藤真
（鎌田）
10年後って個人もYouTubeもフィッシャーズも、どうなってる？っていうことと、どうなってたい？
（シルクロード）
うちのメンバーって、11年もやってるのに、まだカメラの持ち方わかってないんですよ！なのでまずはカメラを持てるようにしてほしい（笑）
（鎌田）
これからの10年間で。
（シルクロード）
はい、10年間で（笑）そんな感じでデコボコなメンバーですけど、少しはバランスを整えていきたい部分もあります。あまりにもバランスがったがたのままここまで来てるんで。
あと、メンバーに「なにか夢ある？」って聞くと「ない」っていうのが多いんですよ。ダーマとかはもう「いや、ない」って即答で。
（鎌田）
「ない」って言ってる顔が想像できるもんね（笑）
（シルクロード）
バシッと夢を言ってくれたらいいんですけどねえ。夢があっても言えないのと、本当にないが半々ぐらいだとは思うんですけど。そこを全部かなえられるような10年後にしたいなと思ってます。
（鎌田）
じゃあシルクの夢はある？
（シルクロード）
まず、フィッシャーズというチャンネルをもっと大きくすることですね。
それに、僕が裏方に回るようなチャンネルも作ってみたいです。そういうプレイヤーって、スラムダンクでいうと藤真なんですけど！エース兼監督ですね。自分で出るところと、裏方の両面を持ちたいなと思っています。
シルクさんのSLAM DUNK愛に追いつかない皆さまへ、こちらの動画もどうぞ（ちなみに鎌田さんもSLAM DUNK超詳しいです）
（鎌田）
へええ。ずっと表に居たい方じゃないんだ。
（シルクロード）
自分ではですけど、裏方気質が強いと思ってるんです。
不健康な成長をさせないリーダー
（鎌田）
シルクは「強い」とか「圧倒的リーダーシップ」のイメージで捉えられていると思うけど、僕が今日の話で再認識できたのは「不健康な成長をさせないリーダー」なんだっていうこと。
あえて急激な成長を要求しないで、メンバーに合った成長の仕方を作っていくって、これ多分一番すごいリーダーシップなんじゃない？
（鎌田）
気づかないぐらいの自然さで伸びていく。カメラの持ち方がわからなかったりもする。だけどグループとして成長していってる。そんな「未完成のままで」っていう奇跡のバランスを成立させているんだなって、今日聞いて思った。
（シルクロード）
いやー10年やってるのにカメラ持てないはおもろいじゃないですか（笑）もしも無理してでも早く成長させたとしたら、そんなおもしろいことも撮れないですから。急激な成長って、ちょっと人間ドラマが薄くなるというか。自分で気づいて自分で変えてった方が面白くなると思うんです。
（シルクロード）
モトキのアマゾンもそうですよね。自分で考えてアマゾン行きたいから就職活動蹴っちゃうみたいな、そういう感じのほうがフィッシャーズメンバーとしては面白くなると思ってるんです。
ンダホさんが育児で疲れて寝てしまって「動画が撮れなくなりました」という動画。自然体で楽しくやりたいフィッシャーズを体現してますね
この夏のトライで、なんかまた変わる気がする
（鎌田）
シルクが言う「未完成のままでいきたい」は、僕の場合「ピークアウトしかないからピークを作らない」って言葉で言うことに近いと思うんだけど、最初から今みたいなマネジメント手法だったわけじゃないと思うんだよね、シルクも。結局たどり着いたのが今のリーダースタイルということなんじゃないかな。
登録者数も少なかった頃のフィッシャーズから、チャンネル規模が成長して、ウオタミさんたちが現れ、世の中もフィッシャーズを認めて、という成長。そして、シルクのリーダーとしての成長と未完成を保ちながらメンバーも成長している、それがいま「合ってきてるんじゃないの？」「じゃあ4億狙える？！」ってことなんじゃない？って勝手に思ってるんだけど。
（シルクロード）
そうですね！いまいちばん僕の中で「あっ」と思い浮かんだのが、10年経ってマサイが飛躍的に伸びたんですよ。
（鎌田）
おおっ！
（シルクロード）
マサイが。あの何でも怖がるマサイが。
（鎌田）
マサイ、U-FES.のステージで歌ってたもんね。かっこよかったよ、振り付けもあって。
（シルクロード）
そうなんですよ！マサイがステージの真ん中で歌うなんて！真ん中立つどころか、もともと動画に映るのも嫌だって言ってた人ですからね、カメラで撮る方が好きなんですよ彼は。それがYouTube的に強くなったのは去年から今年にかけてですね、意識が全然変わったと思ってます。
（鎌田）
これだけトップを走ってるフィッシャーズがあえて「未完成のまま」って、言うのは誰でも言えるけど、なかなかやれることじゃないし、今、2023年のYouTubeにおいて、あえて4億回再生を狙いに行くフィッシャーズっていうのもすごくいいバランスだと思う。
（シルクロード）
この夏の4億回へのトライで、なんかまた変わる気がするんですよね。やりたいことも増えると思うので。
（鎌田）
中毒だな（笑）
（シルクロード）
中毒ですね、間違いなく。どこまで追い込めるかと、もちろん、プライベートも大事にしながら（笑）
──対談はここまでです！シルクさん、鎌田さんありがとうございました！
💐 最後まで読んでくださった皆さまへ 💐
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