聞いてみた#8: イカ釣り(エギング)の話
今回は、イカ釣り(エギング)の話。
遡ると、2016年の春あたり、突如「イカ釣りをやりたい」と思いたち、いちど教えてもらって体験。その際に教えてくださった方が1kgオーバーのアオリイカを目の前で釣り上げたのを見て、自分も釣りたいとなったのがきっかけでした。
よくわかってないので専門店でおまかせで道具を揃え、せっかく道具を買ったので、と何ヶ月も海に通うも釣果なし。意外とイカ以外のものは釣れるんですがねえ。エギングは難しい。
エギングというのは、「エギ」という道具(疑似餌)をつけて、これを生きているように動かすことでイカが乗るようなしくみ。
エギってこんなやつですね。
これを思うように投げる・動かすだけでも、なかなか大変。動かし方がなんとなくわかってきても、釣果は上がらず、という日々。
で、イカ釣りの師匠の登場です。エギング歴30年以上!
メールなどでアドバイス頂いたり、何度かこうやって一緒に海へ行ってもらったりしてもらいました。
結果、思い立ってから1年半以上経って、こんな感じで釣れるようになりました!
あらためて、師匠にインタビューする機会があったので、今回はイカ釣り師匠こと(匿名でとのことなので)「RN焼酎(そつ)が飲みたい」さんです。
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ーー イカ釣りをはじめたきっかけは?
親戚が漁師で、連れて行ってもらったのがきっかけですね。小学生のとき。
ーー やってみて思ったんですが、けっこうハードルが高い趣味ですよね。エギの動かし方覚えるまでも大変というか・・・初心者でもできる練習とかあります?
水中でどう動いているのかをイメージするために、たとえば浴槽に水を張って、エギを落としてみるとか。水深だいたい80cmとして、何秒でどれくらい動くのかを見るなど、ですね。
ーー 道具もピンキリですよね。エギひとつでも、700円~1000円くらいが多いけど最近は100円ショップにも売ってたりする。
釣れないわけじゃないですが、低価格なエギは鉛の部分の加工が粗いです。エギの動きに影響するので、そういう部分でいいもののほうが釣れやすい。
ーー 薩摩では、かつてはエギ(餌木)は武士の嗜みで、自作してたと聞きました。
昔のエギ(餌木)は、ハゼの木なんかを使ってたんですよ。水を吸いにくい。いまのエギと比べると、ウォームジャケットというのが巻いてありますが、基本の形は同じですよ。
※ 歴史に興味がある方はこの動画をぜひ。
【 薩摩烏賊餌木のルーツを探る 】
ーー 全く釣果がない日もあるイカ釣りですが、釣れないとき何を考えてます?
半分は無心ですね。もう半分は来たときのイメージトレーニング。そういう時間が、釣れなくてもストレス解消になるのかも。
ーー だいたい、一回の釣行でどれくらい粘りますか?
最大で4時間くらいかな。潮の周期が6時間なので、4~6時間待つと潮の様子が変わる。それで釣れなかったら、釣れないということですね。
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実はイカ釣り師匠はランナーでもありまして、マラソンとエギングの話にもなりました。マラソンは、練習した分だけ確実に走力もタイムも上がっていきます。本番でも、一歩ずつ踏み出せば少しずつ確実にゴールに近づきます。
いっぽう釣りに関しては、どれだけ練習しても確実に釣れる日、というのは来ない。まったくのビギナーがいきなり大物を釣ったりする可能性もあるわけです。
趣味に向かうメンタルとしては、真逆のベクトルというか、使う脳の部分が違う感じがします。
マラソンで何時間も走ってるとき何考えてますか、と聞かれることがあります。無心です、というランナーさんもいると思うんですが、自分の場合は割とずっと脳内でペースとかタイムの計算してるのでけっこう脳内は忙しいんですね。
釣りの場合は、ほぼ師匠と同じ。無心、またはイメージトレーニングです。
ゲーム性がある遊び、と言ってしまえばそれまでだけど、「ふだん使ってない脳の使い方」をしたくなったときに、人は走ったりエギを投げたりするのかもしれません。両方やるって人はあまり会ったことないですが、そういう意味ではどちらも体験してみる価値はあるかと。薩摩武士の嗜みだったのは、そういう理由もあるのかもしれないと勝手に思ったり。
いまからエギングはオンシーズン。大きいイカが狙える季節です。今年こそは1kgオーバーいきたいもんですね。
ちなみに鹿児島はとてもイカ釣りが盛んなところですが、師匠によると青森県も「イカの種類は違うかも、あと寒いのを我慢すればイカは釣れるはず」とのことですよ。
イカ、じゃなかった以下、購入いただいても追加の記述はありません。
このシリーズの収益で旅費が溜まったら、その1で登場頂いた阿部さんのところ(青森)に直接インタビューに行こうという企画ですので賛同していただける方はポチッとお願いします。
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