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海辺で暮らす私の日記 3


パッとしない日々が続くと、それに対抗したくなる。
パッとしない日々?ま、なんてことないよ、とクールな顔して、取り立てて何もない日々を綴りたくなる。今まさに、そんな気持ち。


9/3(日)
セプテンバーさんの日だ。そして、ドラえもんの誕生日。
一昨年まではこの日は必ずセプテンバーさんを聴くようにしていたけど、去年はなぜかそれに抗いたくなり聴かず。今日も特段そんな気にならなくて、ワンコが風を浴びているジャケ写を探さなかった。そんな年もある。
年に数回行く好きな温泉に向かう。道中、空気階段のラジオを聴く。このラジオを一年近くタイムフリーで追っかけている。あぁ今週はどのタイミングで聴こう、料理中かな、長距離ドライブにしようかな、と週一の楽しみをどこで味わおうか地味にワクワクする。
今回の放送では年に一度の企画をやっていた。「真夏の果実を聴かせて」っていう、夏にまつわる切ない話をサザンの「真夏の果実」に合わせてお届けする企画。サイコ〜に切ない。
温泉に浸かる。ここは時間の流れ方が違う。日々、脳みそに積もる細かいこととかどうでも良いこととか、そういうのをポロッと投げ捨てて過ごせる。お風呂もいいけど、ロビーで自由に本が読めるところがめちゃ良い。うちの積読を消化した。たまに来るお客さんが鳴らすベルと、それに合わせてどこからか小走りで登場する中居さんのパタパタした足音しかしない。あ、でも今日は秋の虫の声と、近くのプールで遊ぶちびっ子の声も聞こえた。
帰りにちゃんと選挙に行った。えらい。政治の難しいことは全くわからないけど、20代が投票することに意味がある、と思っている。指定されていた近所の公民館の場所がわからなくて、最初素通りしてしまった。2回目はちゃんと左折できて、駐車場に入ると白い猫がドシンと構えて座っていた。すかさず近づいて「うちの子になる??」とナンパしたけど無視された。
夜、急に涼しくなったなぁとリビングの窓を閉める。つい少し前までは熱帯夜だったのに。涼しくて、夜空の透明度が増したように感じて、月が綺麗だった。


入り口、チリンチリン🎐



9/4(月)
朝からヘビーな話が降ってきて、午前はその対応だった。どうにも追い込まれた時に「助けて」とSOSを出せる人が増えればいいなぁと思う。
楽天スパセに参加するぞ〜!と夜、意気込む。欲しいけどポチるほどでもないか…とずっとお気に入りリストに入っていた丸いまな板とシカのシートマスク、ビタミンCサプリメントを半額でゲット🫶
防災士っていう資格について調べた。水卜アナも取得した資格で、水害や地震について解説する水卜アナがかっこいいなぁとちらほら気になっていたから。無料講座を受けてからうんぬん作業が必要らしくて、講座までならホホイと受けてみようかなって思う。講座は11月。iPhoneにメモした。


9/5(火)
夜中ものすごく湿度が高くて目が覚めた。謎にふるさと納税を検索して、燕三条の包丁とか、長崎の角煮まんとか、4品の納税品と炊飯器をポチったみたい。炊飯器、2023で買い替えたいなぁと思ってはいたけどまさかこのタイミングになるとは。それで満足して、クーラーをドライ設定にしてぐっすり寝た。
春の職場ハイが落ち着いて、今はズーンとどん底まで落ちてる。私だけじゃなく、職場の大人全体がそう。上司の顔色を伺う日々つかりた〜。勝手にメンブレしている上司を真に受けて縮こまってしまう、私の悪い癖。半泣きで帰宅し、やってられねぇ〜!と日本酒を飲みながら、ギターでサザンを弾いたりした。
そしたら友達から、「初老のジャイアン」って写真が送られてきて笑った。かなりヘンテコな写真だった。
明日はかったい頭をもっともっと柔らかくしたいな〜。


9/6(水)
今日は来客が現れては去り現れては去り、そんな日。私はそこでもてなすだけで特に何もしていないけど、すごく働いた気分になって退勤した。
帰り道を運転中、歩道をぴょこぴょこ歩く小型犬を見つけてしまいおまわりさんに電話をかける。リードや首輪もつけず、めちゃルンルンな顔して歩いてた。おまわりさんに「そちらに着くまで犬と待機していてください」と言われ、犬と見つめ合いながら過ごした10分間を忘れない。その犬は最後私に飽きたのか、よっこらせと腰を下ろしてくつろぎ始めたそのタイミングでもう1匹を連れた飼い主さんが登場し、事なきを得た。飼い主さんは「うちの犬、今日は先に歩いて帰ったんですよハハ〜🎵」って感じだった。 ダックスとチワワのミックスかな?可愛いわんこが無事におうちに帰れて何よりです。
5日の夜中半分寝ながら注文した炊飯器が夜に届いた。早すぎる。運送業者さんありがとう。



9/7(木)
いつも朝の出勤中に見かけるおしゃれ小学生。茶色いランドセルを背負って(いまどき!)、スラっと背が高く、ストレートのさらさらロングヘアを靡かせ、ストリート系の洋服を着ている子。下校中のその子を帰り道で見かけて、(あ、今日私3時で退勤したんだわ)と思い出した。そうです今日は有給消化デー。小学生と同じ時間帯に帰宅!バンザイ!
時間があったから図書館で勉強した。2時間くらいして図書館を出るとちょうど18時の時報が鳴る。夕暮れに合わせて響く、センチメンタルでロマンチックなこの街の時報が大好きだ。
それが鳴り止むと同時に響き始めるのは太鼓とお囃子の音。山車が出る秋祭りに向けて、地区ごとにお盆頃から練習しているのだろう。2種類くらいの学校の体操服がチラホラと駅前に集まっていて、太鼓とお囃子はそこから聞こえる。これがこの街の秋の音かぁ。ここで暮らして4度目の秋、初めて耳にした秋の音。 ちなみに、街から離れた港公園にいても、遠くから太鼓の音が聞こえてくるのを私は知っている。たぶん漁師さんたちにも音が届いているはずだ。
仲良くなりたいなぁと思っていた同業の同い年の人にご飯に誘ってもらった。超嬉しい、生きる。 私も、好きな人には自分から会いに行きたい。



9/8(金)
今日はお昼に退勤!やったぜ。
お昼ご飯をどこかに食べにいこうかと悩んでいるうちに家に着いてしまった。冷蔵庫にはふかふかの食パンがある。 でも乗せたいおかずはない。ということでハーゲンダッツの出番です。ハーゲンが冷凍庫にある暮らし、愛おしい。どうやって食するのか謎だったカカオニブもまぶして、お砂糖と蜂蜜もたらり。美味しい美味しい一皿。  
そしてポストには嬉しいプレゼントが入っていた。クリープハイプのファンクラブ限定の品。可愛いイラストの恐竜の目が合う。クリープハイプはファンをたいそう大切にしてくれて(ファンは太客と呼ばれる)、こうやって年に一度、プレゼントを届けてくれるのだ。「今年もありがとう」って思わず恐竜に話しかけちゃった。今日はクリープハイプの日。
夜はじいちゃんばあちゃんちに泊まりに来た。ばあちゃんが作る野菜たっぷりのご馳走、いつも美味しい。じいちゃんは私のためにってメロン味の季節限定酎ハイを数本買ってきてくれていた。「飲め、飲め」と嬉しそうに勧めてくれた。度数4%のそれはジュースのようで普段は飲まないけど、季節限定だしメロンだし、じいちゃんの愛情だし、2本飲んじゃった。本を読んで寝る。

オンザ・ハーゲン🍞




9/9(土)
5:30に起こされて品数の多い朝ごはん。ばあちゃんちのご飯って、“ばあちゃんちのご飯”感が満載だ。うまく言葉にできないけど。“ばあちゃんちのご飯”の原風景が食卓に並ぶ。6:30になると台所のラジオからピアノのリズミカルなイントロが流れ、ばあちゃんと私でラジオ体操に参加する。ばあちゃんが毎朝ラジオ体操をするようになって13年は経つらしく、泊まりに来た翌朝は私も隣で体操をするようになった。イントロが流れ始めると、2人で自動的に台所に立つのだ。 その間じいちゃんは、庭に実ったきゅうりを収穫していた。
お昼から高校時代の友達とお茶。一時期心療内科にかかるほど弱っていたその子は、異動を機にみるみる元気になったみたい。躁鬱の躁状態とは明らかに違う、安定した心持ちと揺らがない信念を感じた。もっとこれを学びたいと大学院に行く決意をしたらしい。彼女からみなぎるエネルギーがすごかった。 途中、当時の文化祭で2人して撮った写真を見返した。若いというか、幼いな〜。 もう9年経つんだって。え〜びっくり!  なんて言葉が弾む。名もない贅沢って、きっとこういうことだ。

ばあちゃんちの“厨”   自転車に乗った中高生がすぐ外を颯爽と行く



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