毎日トレンドに知り合いの芸人の名前が上がる地獄世界線

38歳、芸歴20年目、しばらくメディアには出ていない。
好きなライブやって、単独やればお客が来てくれて、これ以上はない(と思える)100分一本時事ネタ漫才を半年に一度やっている。

結成13年、M-1は二回戦で敗退。
Twitterのタイムラインには、今も行われ続ける予選のレポが“熱さ”を伴って流れてくる。

悔しさも同業者へのエールも、何も感じなくなるくらいに自分なりに色々経験しすぎた。…のかもしれない。
トレンド欄にはよくライブで一緒になったよく知ってる芸人の名前が代わる代わる毎日上がり続ける。基本スルーだけど、たまに押して見る。
昔、自分が目指した華やかな場所で皆頑張ってる。

先日、とある取材で最後にされた質問。
「今売れてる芸人に関してどう思いますか?」

「本当に頑張ってほしいと思います。僕は通用しなくて諦めた場所なので。」

インタビュアーの顔は一瞬フリーズし、
「えっ!…」

と言われ、沈黙が訪れた。

あっ、そうか…
トガッてる芸人で時々露出させてもらったり、漫才で同業者にも毒づいてきたから答え間違ったか…
と思いつつも、本心を訂正することなく無事取材は終了。
当然ながらその箇所はカット。
(素晴らしい記事で反響もいただいてるのでよかったら見てね!)

8月、9月、10月、と去年一回戦で敗退して距離を置いたはずのM-1のために今年も結局ライブに出まくった。
スゲー久々、1日2本ハシゴの日も作って、出る以上はマジガチでやっても、もう何かが狂って歯車が噛み合わないのか、予選で昔感じたような拍手笑いまではなかなか到達できなくなってしまった。

コンビ歴と同じく13年習い続けてるブラジリアン柔術という寝技の格闘技。
(幽霊会員の期間抜くと実質キャリア4年!)

M-1で三回戦すらいけなくなって何年も経つが、違うベクトルで芸人をやり続け、ありがたいことに格闘技関係のお仕事もいただくことがある。
気づけば今月末、柔術の公式な大会に初めてエントリーした。

感情と衝動のみで動くので、なぜエントリーしたのかは自分でも分からない。

試合用にこういう体勢になったら何ポイント入る!とか全然知らずに好きなプロレスばっか見て道場で再現してきたもんだから、どうやら僕のスタイルのまま出ても結構ポイント失って判定負けする可能性が高いらしい。
と知ったのはエントリー費支払ってしばらくしてから…

いつだか思い出せないくらい昔、M-1の予選で聞いたことないくらいの笑い声聞いて落ちた翌年以降、どうやら存在する「ルール」を意識して真面目に取り組みだしたらあの時ほどは楽しくないままウケない数年を過ごしてる。
(それでも今年は自分的に一番の折衷案でやりきることができ、現時点でのベストな競技漫才ができた)

(けど落ちた)

11月はお笑い一旦ゆるめに活動中。 

柔術で最近、ポイント判定気にしてスパーリングやりだしたらなんか頭が固まって何にもできないまま負けだしてる気がする。

ルール覚えだしたら勝てなくなったボブ・サップか!

この前、M-1予選動画で過激な芸風がウリの芸人見てたら、
「今年はちゃんと漫才に向き合ってるな!」

ってコメントあった。
“漫才に向き合う”ってなんだよ笑

そもそもはみ出しもんの集団じゃねーのか。


2022/12/27(火)
エル・カブキ60分漫才で2022年下半期を振り返る「超SHIMOHAN」

19:00〜新宿バティオス

来場↓

配信↓(翌日12/28 22:00〜)





















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