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小学生ロボコン2023・事前キャンプレポート

こんにちは、エンジニアの花守です!

少しずつ寒くなる日が増え、冬への備えを始める季節となってまいりましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

ユカイ工学の教育事業「kurikit」では、日頃より小学生ロボコンの企画や運営に協力しています。昨年に続いて今年も、小学生ロボコンの全国大会へ挑む子供たちが集う「全国大会事前キャンプ」にお手伝いとして参加させていただきました!

今回は、白熱した冬を過ごすためのディープな学びがいっぱい詰まったキャンプの様子をお伝えしたいと思います。


小学生ロボコンとは?

小学生ロボコンは、全国の小学生を対象としたロボットコンテストです。

2020年から始まった小学生ロボコンも今回で5回目。今では、各地で地方予選会が行われ、北海道から九州までの様々な地域の小学生が参加する大きなコンテストとなりました。

参加する小学生達は、毎年変わるルールに沿ってロボットを製作し、そのアイデアを披露します。

全国大会事前キャンプとは?

2023年7月から2023年9月までに行なわれた各予選会に参加したのはなんと約900人。そんな狭き門を潜り抜けた18名ですが、全国大会ではただお互いに火花を散らして戦うだけではありません。

参加者たちは3人1チームとなり、協力して競技を行う必要があるのです!これまでライバルとして競い合った相手と協力しながらロボットを作り、連携して試合を進めなくてはならないのが小学生ロボコン全国大会の特長です。

全国大会事前キャンプは、そんなチームのはじめての顔合わせの機会となっています。レクリエーションや作戦会議、プログラミングのワークショップを通してものづくりの絆を深めるのが、今回のキャンプの大切な目的となります。

キャンプの様子

キャンプが行われたのは、日本の宇宙開発・研究の中心ともいえるJAXA(宇宙航空研究開発機構)の相模原キャンパスです。太陽の活動や銀河の成り立ちなど、宇宙の様々な謎についての研究が行われています。

今年の小学生ロボコンの競技ルールが、天体の表面からサンプルを持ち帰る「サンプルリターン」をモチーフにしていることにちなんで、特別に見学・講演の協力をいただくことができました!

1日目

宇宙へのワクワクを胸に移動してきた参加者たちは、まず初めにチームメイトとの顔合わせを行ないました。これから全国大会まで協力していくメンバーとロボコンOBのメンターで、互いに自己紹介をしていきます。

自己紹介を済ませて緊張をほぐした後は、いよいよお待ちかねの施設見学・講演会です! なんと、あの小惑星宇宙探査機「はやぶさ」に携わった方からお話を聞く機会をいただきました。とても貴重なお話に、子供だけでなく大人も聞き入っています。


展示を見たり、お話を聞いたりして意欲が高ぶったところで、いよいよプログラミングワークショップが始まります!

今回のワークショップでは、全国大会に登場する自動ロボットのプログラミングに取り組みます。高い得点を自身に吊り下げてレールの上を移動する自動ロボットには「できるだけ得点(サンプル)を敵に回収されないようにする」という動きが求められます。

また、今回のワークショップには、ユカイ工学が特別に製作したプログラミングキットを利用します。このキットは、これまでにユカイ工学が開発したキットではできないプログラミングを体験していただくために、昨年から開発を進めているキットです。

参加者たちはまず初めに、プログラミングの方法や自動ロボットの動かし方など、基本的な部分について学びます。一人ずつ交代でPCを使って手順を確かめる中で、「どのような動きをすれば取られにくいだろう?」という議論の声も漏れ聞こえて来ました!

基本的な説明が終わった後は、今回の自動ロボットの目玉でもある超音波センサーを使用したプログラミングを学んでいきます。

レールの端との距離を測定することで「今レールの何cmあたりのところにいるか」を知ることができるこのセンサーは、戦略の要になります。どのように使うのが効果的なのか、どういった原理で動作しているかなど、少しずつ議論に熱が入ります。

自動ロボットでできることを知り、効果的なプログラミングを作るための議論が白熱してきたところで1日目のワークショップは終了です。JAXAの見学や講演、初めて触るプログラミングロボットと、新しい情報盛りだくさんで疲れた頭を、バーベキューで労った後は、翌日に備えてホテルへ戻って眠りにつきました。

2日目

雨がしとしと降る中で迎えた2日目、早速ワークショップの開始です!

2日目のワークショップでは、1日目に伝えきれなかった便利な機能や応用的なプログラミングについての説明を行ないました。

早速新しく覚えた機能を使って、複雑なプログラムをスマートにまとめ上げたり、より効果的な動きをさせたりと、その応用力に驚かされました!

それぞれのチームが動きの方針を決め、プログラムがまとまり始めたところで実際のフィールドを使用したテストランが始まります。地方予選で製作したロボットを持ち寄った参加者たちは、本番と近い環境でのテストに臨みました。

最後に発表会を行ないます。自分たちが考えたチーム名やチームロゴ、プログラミングロボットの動きをみんなに発表します。キャンプ中に別行動を取っていた保護者の皆さんも、発表の間は教室に集合しました。

暗くなってからの行動で目についたランタンがチーム名に入っていたり、サンプルリターンとかけて洒落を利かせたりと、チームの個性が出る素敵なチーム名が発表されていきました!

発表が終わった後の感想はポジティブなものばかりで、特にバーベキューが大人気でした。 プログラミングのキットやワークショップを開発している立場としては、バーベキューを超える楽しい学びを生み出すことが、来年の密かな目標となりました…!

こうして、キャンプの全行程が終了しました。帰りのバスでにぎやかにお話しした後は、全国大会での再会を約束しながらそれぞれの家へと帰っていきました。

おわりに

今回で2回目となるキャンプは、前回の反省を踏まえた様々な方の努力と、最後まで元気に参加していただいた皆さんの真剣さのおかげで、無事に終了することができました。

まだ手探りで進んでいるキャンプという企画は依然挑戦ばかりで、私たちは小学生の皆さんから様々なことを学ぶ立場でもありました。

これから全国大会に挑む方や、この記事を読んで「挑戦してみたい!」とワクワクしている方がこれからもものづくりを楽しめるよう、これからも全力で製品開発に臨んでいきます!

全国大会のお知らせ

小学生たちの活躍は、まだまだ終わりません!

今回キャンプに参加した小学生達が出場する全国大会が、2023年11月19日、池袋サンシャインシティの噴水広場にて開催されます!

大会は、現地で自由に観覧できる形で開催される予定です。また、Youtubeでのライブ配信も予定されています。大会の詳細は、公式サイトやX(旧Twitter)にて告知される予定となっておりますので、是非ご確認ください。

アイデア満載のロボットが飛び出すこと間違いなしとなっております。是非、ご覧ください!

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