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kurikit「ウゴクブロック」開発者座談会

こんにちは、エンジニアの花守です!

kurikitシリーズの「ウゴクブロック」発売から約3週間が経ちましたが、多くの方にお求めいただいており、嬉しい限りです!

さて、今回は株式会社カワダの新オフィスに伺い、開発メンバーでウゴクブロックのこれまでを振り返りました。


ウゴクブロックとは

「ウゴクブロック」は、やさしく手になじみ、組み立てやすく外しやすい形状となるようこだわり抜かれた株式会社カワダが販売する「ダイヤブロック®︎」と、小学生ロボコンなどの子ども向けロボット事業に携わるユカイ工学の「kurikit」の知見を合わせた、自由に組み合わせて動かすことができるブロックキットです。

初めてでも簡単につけたり、外したり、動かしたりができる優しいブロックキットで、自分が形作ったものが思い通りに動く喜びや思いもよらない動きをする驚きに、思わず好奇心も動き出します。何度も繰り返して遊べることで、創造力や考える力も育めます。手軽にブロック遊びを始められる価格帯も魅力のひとつです。


kurikit「ウゴクブロック」開発者座談会

ダイヤブロック®︎の歴史が繋いだ出会い

冨永 翼(ユカイ工学 CMO)

ユカイ工学 冨永 翼(以下、冨永)
カワダさんと初めて出会ったのが、2022年でしたね。教育展のユカイ工学ブースに足を運んでいただいたんですよね。

カワダ 西郷 健(以下、西郷)
今の親御さんに求められるような新しい製品を開発したくて、情報収集のためにイベントへ足を運びました。そんな中で、Qooboを知っていたこともあり、ユカイ工学のブースにも伺ったんです。そこで見たkurikitシリーズが、シンプルで分かりやすくて。コンセプトやデザインもダイヤブロック®︎が目指した新しい方向性と親和性があると感じました。

Qoobo(クーボ)とPetit Qoobo(プチ・クーボ)

冨永
これまで、kurikitでは「ユカイな生きものロボットキット」など、だれでも簡単にものづくりを始められるような製品を開発してきました。色んな素材を使った製品を作っていく中で、ブロックを使った製品を作れないかと模索していたんです。そんな折に、お声がけいただけたので、ユカイ工学にとって本当に渡りに船でした。

ユカイ工学 花守 拓樹(以下、花守)
実は、幼い頃ダイヤブロック®︎の「ダイヤドロイド」で遊んでたので、お話を聞いた時は本当に嬉しかったです。後日、直接お話しさせていただいた際に、「ダイヤドロイド」の開発者が西郷さんだとわかって、そんな奇跡があるんだ!ってビックリして。驚きのあまり、思わず両親にも連絡しちゃいました!

花守 拓樹(ユカイ工学株式会社 エンジニア)

西郷
私も妻に話しました。ずっと担当していたブロックを花守さんが遊んでくれていて、さらに今一緒に仕事できているっていうのは…感慨深いというか。とても嬉しいですね。

冨永
同席したメンバーみんなで驚きましたよね。開発者同士の運命的な繋がりもあって、どうにかこうにか新しい製品を生み出すことができて本当に良かった。
ダイヤブロック®︎の歴史があってこそだと思いますが…西郷さんはブロック開発にどれくらい携わっていらっしゃるんですか?

西郷
30年くらい経ちますね。そうそう、ちょうど持ってきたんですけど…ダイヤブロック®︎が誕生したのが1962年。元々は「ブロックキャップ」っていう組み立てられる鉛筆キャップだったんですよ!

西郷 健(株式会社カワダ オリジナル事業本部 開発部 部長)

ブロックの形は、誕生してから少しずつアップデートされているのですが、60年前のブロックも、今のブロックもちゃんと繋がるんですよ。

花守
えっ本当だ…すごい!じゃあ、僕の持っているブロックと、今回作ったウゴクブロックも一緒に遊べるんですね!紡がれる歴史を感じます。


「これでもいいんだ」自社の常識が覆る瞬間

冨永
開発時に苦労したポイントはありましたか?

花守
kurikitシリーズもダイヤブロック®︎も、初めてでも簡単にできたり、正解がないものづくりの楽しみを伝えることを大切に開発しているんです。だから衝突することはありませんでしたね。むしろ、お互いの良さを引き出しながら製品に落とし込むにはどうすればいいか、かなり考えました。

ユカイ工学 花守とデザイナー水落によるパッケージ検討の様子

動くブロックパーツだけでなくて、一緒に入れるブロックやバケツの色味にもこだわって作っています。

ウゴクブロックL」で採用しているバケツにはカワダ兒玉のこだわりが詰まっている

西郷
デザインが絶妙ですよね。電子部品が完全に覆われていないから、どういう風に繋がって動くのかまで視覚的に理解できる。これが完全に覆われていたら「おもちゃ」っぽくなっちゃいますもんね。

カワダ 髙橋 大佑(以下、髙橋)
これを初めて見た時は「これでもいいんだ!」って驚きましたね。自分たちからこの発想は出てこなかったので、新しい発見がありました。
それに、最初に花守さんから提示された作例も可愛かったので、これもう僕たちやることないなって。

髙橋 大佑(株式会社カワダ オリジナル事業本部 開発部 担当課長)

花守
いやぁ、「ダイヤドロイド」で鍛えたスキルをここで還元できて嬉しいですね。

カワダ 兒玉 遥(以下、兒玉)
本当ですよ!初手から作例のクオリティが高かったので、こちらとしてはプレッシャーがすごかったです。負けてられないぞ!って。
作例もそうですけど、お互いの良いところを見つけながら、積み重ねて開発できたのが良かったですよね。企業さんとコラボレーションすると、どちらかの色が出過ぎちゃう時もあるけど、今回はバランスが良くて。

兒玉 遥(株式会社カワダ オリジナル事業本部 開発部)

冨永
そうですね。お話しして楽しかったですよね。笑わない会議はなかった。

髙橋
ブロックを知らない方とコラボレーションすることが多いのですが、今回なんかもう…中の人みたいな人がいるから…話が全部通じちゃうというか、同じ土俵で開発できた感じがしました。

花守
そう言ってもらえるのは嬉しいですね。作例を出し合った時なんかみんな「ホォ〜〜〜」って思わず言っちゃうみたいな…お互い刺激しながら進められましたね。

ウゴクブロックMをフル活用して作られた、カワダメンバー渾身の作例「2つのモーターでロボットバトル」

兒玉
この作例なんかも、最初は容器もあるしお片付けができるようなロボットにしようかって話していたんですけど、動きがブルドーザーみたいだから、車に寄せちゃおう!って作ったんですよ。遊びながら入っていって、作例ができあがったのはこれまでになくて面白かったですね。普段なら「ブルドーザーを作ろう」から始まるので。

ウゴクブロックLで作れる「ブルドーザー」なら、遊びながらお片付けまで楽しめる

西郷
今までになかったことだよね。ブロックで遊ぶ時って、このブロックを人に見立てようとか、バス停にしようとか、部品をヒントにすることが多いんですけど、今回においては動きがヒントになりました。


正解はひとつじゃなくていい

西郷
我々も色々作例を作りましたが、それ以上のものが子どもたちから出てくるんじゃないかなと思っています。

兒玉
楽しみです!
ぜひご家族で楽しんでいただきたくて。大人もハマると思うんですよ。
みなさんの「できた!」っていうものを見たいと思っていて。張り切って「もっと良いものを作りなさい」じゃなくて、どんどん試してほしいんです。

髙橋
そうですね。やはりダイヤブロック®︎のコンセプトは「答えはひとつじゃない。」なので、どんどん作ってほしいですね。遊んでいるうちに将来、花守さんみたいにクリエイティブなことをする人になるかもしれないし…。

花守
それはアツい展開すぎる…!そしたらまた集まって三代で座談会しないと。

冨永
今回作ってみて思ったのが、子どもだけじゃなくて、大人もハマっちゃうのもウゴクブロックの良いところだな〜と思ったんですよね。商談とかに持っていくと、みんな夢中で作ってくれたりして。
教育者向けの「先生お助けセット」っていうのも出しているんですけど、先生たちも一緒に楽しめるんじゃないかと思います。

先生お助けセットの「ウゴクブロックはじめてセット」はイベントや導入にもおすすめ。
同梱物:ウゴクブロック S×10個、ウゴクブロック L×1個、ワークショップ用資料

兒玉
保育園でダイヤブロック®︎を活用してもらっていて、取材してもらったことがあるんですけど、大人が楽しそうにブロックで遊んでいると、子どもたちも自然と集まってくるんですよね。ブロックって男の子のイメージが強いかもしれないんですけど、実際は女の子もたくさん遊んでくれているんです。「ウゴクブロック」も性別関係なく、ものづくりを楽しんでもらえるきっかけになったら嬉しいですね。

髙橋
うちもブロック教室をやっているんですけど、ブロックの組み方の基礎だけ最初に説明すれば、細かく教えなくても子どもたちが自由にものづくりできるんですよ。保護者の方も「うちの子って実はこんなにものづくりができるんだ」って発見が多いみたいで。

西郷
「ウゴクブロック」はブロック遊びに動きが加わるから、発見も多いと思います。思うように動かないこともあるだろうから、解決するために考えて、試して。想定外の動きをするかもしれないし。

ウゴクブロックS、M、Lで作れるペンギン(作り方はこちら

花守
そうですね。楽しみながら失敗して、たくさん試してほしいです。
コンテストとか、作った作品をみんなで共有できるイベントも企画したいですね!


ウゴクブロックのこれから

西郷
ダイヤブロック®︎はリブランディングに力を入れていて。そんな中でのコラボレーションだったので、素敵な製品ができて嬉しかったです。
今回新たに作った動くパーツが、子どもたちの遊びを広げていくと思いますし、花守さんみたいな方がまた出てきてくれると嬉しいなと思います。

髙橋
本当にそうですね。僕たちも新しいブロックを開発していくと思うので、またそれを組み合わせた製品なんかも出せたら。動き方とかもきっと変わってくるだろうし、いろんな遊び方ができると思いますね。

兒玉
ダイヤブロック®︎の歴史が続いていく中で、今回新しい「動き」のパーツが加わったので、これを機に両者で取り組みを広げて行けたら良いなと思っています。

花守
そうですね。改めてお話しして、ものづくりの楽しさを大事にしている姿勢は両社とも同じだと感じました。両社が大切にしていることが共鳴して生まれたのが「ウゴクブロック」なので、これからも大切に育てながらまた歴史を紡いでいきたいです。

冨永
みなさん「ウゴクブロック」をここまで一緒に開発いただき、本当にありがとうございました!やっと発売することができましたね。
企画前からブロックを簡単に動かせたらすごく楽しいし、遊びの幅が広がるんではないかと思っていたので、それが実現できたことが嬉しいです。
今後「ウゴクブロック」を活用した企画やイベントも多く準備しているので、ぜひ、一緒に盛り上げていけると嬉しいです!この度は、ありがとうございました!



「ウゴクブロック」製品情報

製品紹介ページ


ユカイ工学オンラインストアよりお求めいただけます

● ウゴクブロック S
初めての人にオススメのコンパクトな商品。ブロック48個とモーター1個のセット。

● ウゴクブロック M
2つのモーターで色々な遊びができる商品。ブロック96個とモーター2個のセット。

● ウゴクブロック L
ボリューム満点のバケツセット。ブロック480個とモーター2個、専用バケツのセット。




企業情報

株式会社カワダ
「学び・遊び・楽しさ・癒し」を事業コンセプトとし、玩具を総合的に提案していく企業です。これからも子ども達に限らず、幅広い世代におもちゃやホビーの素晴らしさを提案し続けていくことがカワダの使命です。
WEB:https://www.diablock.co.jp/

ユカイ工学株式会社
自社製品開発で培ったコミュニケーションデザイン、ロボティクス、IoTを強みとし、企業の製品・サービスの開発を支援を行っています。コンセプトや製品のデザイン、ハードウェア設計、アプリ・ソフトウェア開発、量産支援、クラウドファンディングに至るまで、インハウスで行っているため、企業の発想を速やかに形にすることが可能です。お困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
法人向けサービス:https://www.ux-xu.com/business


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