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Founder Instituteの日本プログラムを卒業しました!

初めまして。

株式会社PenguinOps創業者の竹内です。

今回はシリコンバレー発のフェローシッププログラム、Founder Instituteに参加してよかったことを書こうと思います。


Founder Instituteとは?

当日のピッチ動画
FusionFluencer Pitch Video - Watch Video

Founder Instituteとは、シード調達前起業向けのフェローシッププログラムです。日本ではまだ有名ではないですが、こういったプログラムはAntler、Ondeck、Z fellowsなどが存在します。これらのプログラムで特徴的なのが、通常のアクセラレーターと異なり、Equityを放出せず、参加費だけで参加が可能なところです。

Founder Instituteでは参加費を安くしている代わりに、プログラムの途中で2.5%のWarrantを締結する必要があり、実質Equity放出の形をとっています。

もちろん、Warrant締結前にFounder Instituteお抱えの弁護士と何度もやりとりできますし、日本の弁護士も呼んでもらって相談できる機会を設けています。

Founder Instituteは卒業率30%と言われており、毎週課される大量の宿題と、ピッチによる点数評価でどんどん参加者が落とされていきます。

参加の窓口が広い分、競争率を上げることでプログラムの質を担保しているみたいです。

なぜ参加したのか?

当時、リリースしたサービスが行き詰まっており、創業者としての実力不足を感じていたため参加しました。

そんな折、Facebookでたまたま繋がっていた起業家の人がFounder Instituteに参加していたこと、コーチングを受けている人からFounder Instituteの紹介があったことで、今の閉塞感が変わるかもしれないと思い、参加を決めました。

また、勝負したいビジネスアイデアも、領域も決まっていなかったので、アクセラレーターよりこういったフェローシッププログラムの方が良いと感じました。

そして、プログラム参加中は何度もメンタルがやられました笑

今でも覚えているのが、最初のメンターレビューで参加者の中でも最低点を叩き出したことです。「あぁ、3週間と経たずにキックアウトか」、と思い、その時は目の前が真っ暗になったのを覚えています。

しかし、最低点を叩き出してもキックアウトされることはなく、追加の宿題を課され、それを必死にやりました。

その結果、少しずつレビュー内容が具体的なものになってきて、メンターから評価されることも出てきました。

ちなみにプログラム中に3回ピボットしてます。ピボットしすぎて、次ピボットする時は事前に言ってね、とプログラムリーダーに言われたくらいでした、、、笑

3ヶ月で何をやるのか?

プログラムは週次の講義とその後に課される宿題で構成されています。それとは別に講義では隔週でピッチの出番が回ってきて、プログラムの進捗に合わせたピッチをみんなの前で実施します。

講義の内容はアイデア検証からヒアリング、マーケティング戦略立案、資金調達の考え方などシードで資金調達する前に必要なことを徹底的に叩き込まれます。しかも、トピックに詳しいメンターが毎回講義してくれるのでその人たちとのネットワークも構築できます。

ちなみに毎回3時間の講義なのでクタクタです笑

講義では毎週ピッチをしてメンターから点数とフィードバックをもらいます。ここでの得点にあまり一喜一憂しない方が良いと思います。メンターによって判断基準は異なります。低得点だからだめ、ということではなくてフィードバックに応じた改善をどこまでできるかが見られてます。この辺り、アメリカの大学っぽくて良いですね。

ピッチは1分→3分→5分と少しずつ長くなっていきました。

メンターへのアクセス

メンターは全てグローバルで活躍されている方なので、日本市場とは異なる視点のフィードバックが受けられてとても助かりました。

特に、VCはもちろんのこと、海外スタートアップのCTO、マーケのプロ、エグゼクティブコーチなど起業家の課題をカバーできるように幅広いメンターの人たちを取り揃えているのも魅力的です。

グローバルレベルのメンターに壁打ちしてもらうことは本当に貴重な経験でした。

「30秒で事業を説明して」
「君のやりたいことはわかった。じゃあ君に50万円渡したらいくらにしてくれるの?」
「何人に聞いた?100人くらいヒアリングしないと課題わからなくない?」


メンターの人たちに壁打ちしてもらった30分は緊張感に溢れていただけでなく、起業家として視野が上がる質問をたくさんさせてもらいました。

このメンタリングでも自分の事業検証の進捗のなさに気づき、頭が真っ白になり、口の中が乾いて喋れなかったこともあります。このようなプレッシャーの中、事業検証を客観的に見てくれる機会はそうそうなかったな、と卒業した今は感じています。

卒業した後はどうなるのか?

実はこのプログラム、卒業したからといって何かあるわけではありません。

Funding Labというシード調達用のアクセラレーターが別にあり、卒業すればそこに応募することができます。

Funding Labは3ヶ月で2000万円ほどの資金調達を目指すアクセラレーターです。起業前のプログラムと同じでメンターから点数をつけられ、うまくいかない場合はキックアウトされるみたいです。

(同じようにプレッシャーをかけてくれると思うとワクワクしますね!😇)

メンタリングは卒業後も受け放題とのことなので、そこはメリットが大きいと思います。

じゃあ、Founder Instituteに参加する意義ってなんなのよ!と感じてる方もいると思うので、身についたことを簡単に共有いたします。

1.事業検証の習慣化がついた

毎週のようにピッチ作成、ユーザーヒアリング、プロトタイプ作成、オフィスアワーを実施していると、自然にリズムができあがります。

それに加えてFounder Instituteでは毎週の宿題提出が必要なので、否が応でもアウトプットを続けます。

3ヶ月やり切った今ではこのリズムが崩れると違和感を持つくらいになりました。また、これらを毎週こなしていったことで、アウトプットまでのスピードは格段にあがりました。

2.調達までにした方がよいことが明確になった

事業が伸びてる状態とはどういうことか。初期調達までに何を検証すれば良いのか。そういったものが明確になりました。

特に起業1回目では事業検証、調達、チームづくり、全てにおいて自分で考えて動く必要があります。そんな時にあらかじめフレームワークがあってそれに沿って考えれば良いのは時短になるなと感じました。

3.グローバルネットワークへのアクセス

Founder Instituteは外部の人にメンタリングを依頼することが可能で、何回もオフィスアワーを予約することができます。

VC、エンジェル、事業のCEO、エグゼクティブコーチなど幅広い方からアドバイスを直接もらうことができます。

特に助かったのがエグゼクティブコーチとのオフィスアワーです。プログラム中は様々なことがあり、メンタルが折れそうになったのですが、その度にコーチングをしてもらって自分の感情を客観視していました。

さらに、卒業後はFounder Instituteブランドも活用できます。起業初期の頃からグローバルネットワークへのアクセスが手に入れられるのはとてもありがたいと思いました。

まとめると、、、

この記事を読んで少しでもFounder Instituteに興味を持った方がいたら、まずは応募してみることをおすすめします!

なにせ、デメリットが全くないです。すでに資金調達していれば、WarrantによるEquity放出があるため、既存投資家への相談は必要だと思いますが、それでも興味があるなら試してみるべきです!

参加費を払うだけで完了するし、最初二回の講義を受けてついていけないと思ったらキャンセルすることができます。(返金もされます)

また、Warrantもプログラムが折り返しに来たタイミング締結ですので、そこで違うなと思えばやはりドロップアウトすれば良いだけです。

もしこの記事を読んでFounder Instituteに興味を持った方はぜひ気軽にDMください。
https://www.linkedin.com/in/ryounosuke-takeuchi-44802473


卒業後はなにをやるのか?

Founder Institute参加中に、参加前に提供していたプロダクトをクローズし、チームを解散するという意思決定をしました。

こういった意思決定も、Founder Instituteで様々な方にメンタリングをしてもらったからできたことです。

1人起業に戻るのですが、ネガティブな感情はなく、状況をポジティブに捉えています。

今後はFounder Instituteでピッチしたインフルエンサーエージェンシー向けの業務自動化ツールの検証を進めたいと思っています。

すでに2社インフルエンサーエージェンシーから連絡をもらっており、顧客と話しながらプロダクトの改善を進めていく予定です。

それとは別に、Founder Institute参加中に見つけた新たなビジネスの種があるので、それを検証していきます。

プロダクト立ち上げからマネタイズ、そしてクローズに至るまでに学んだ過程を教訓に、よりパワーアップした状態で引き続き事業作りにチャレンジしていきたいと考えています。


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