YouTubeからの著作権メッセージ

YouTubeで動画の投稿を楽しんでいらっしゃる皆さんへ

動画を撮影~編集をして、ようやくYouTubeに投稿をしたとたん著作権にまつわるメッセージが届いて驚くことがよくありますよね?

自分が著作権侵害をしてしまっているのか?あるいは収益化が認められなくなるのか?よく分からないメッセージが届き、とりあえず公開を保留にしたり時にはせっかく撮影~編集した動画を削除~お蔵入りにさせてしまうこともあったりしませんか?

いつも読むたびに送られてくるメッセージのニュアンスが、日本語を母国語としない人が考えた原文からAIで日本語に翻訳したものをメールの本文にしているように感じられることが多いです(私の主観ですが)。以前に比べると少しは良くなってきているようにも思えますが、特に著作権のメッセージにおいては「どう受け止めるべきなのか?」判断が難しいこともしばしば。

次の動画は収益化できません

ここ1か月の間に幾度か、YouTubeへの動画を投稿した直後に「次の動画は収益化できません」と題したメールが送られてきます。

せっかく動画を撮影~編集して投稿をしているのに、その報いがゼロになってしまうのか?

いくら誰かが著作権を有するコンテンツが含まれていたとしても、まったく収益化が叶わないこととなってしまうなら、それはいささか腑に落ちませんよね。

このように不満を感じさせるようなメールが届くわけですが、自分のYouTubeチャンネルで著作権の指摘を受けた動画の詳細を見てみると、決して収益化が不可となっているわけではなく、あくまで「収益をシェア」することとなり「比例配分された収益を受け取れる」ということのようです。

結論:少し目減りするものの収益化できなくなったわけではない

非常に紛らわしいので、YouTubeからのメールのタイトルは早く変更してほしいものです(2023.11.26時点)。

私の場合は楽器(アコーディオン)の演奏動画を主に投稿していて、オリジナル曲やカバー曲を週に1回ほどのペースで長年の間投稿を続けていますが、指摘を受けている動画でカバーした楽曲名が稀に無関係な楽曲名での指摘が届いてしまう場合もあります。

それはYouTube(Google)の楽曲検出AIが誤作動・誤検知してしまった結果ですので、指摘を受けた楽曲ではない旨を明示し、必ず異議を申し立ててくださいね。

例え「AIが勝手に間違ったこと」だったとしても、楽曲利用者が責任をもって無関係な第三者に収益分配が渡ることを阻止しなくてはいけません。

私自身は毎回の投稿時に「概要欄」には正式な楽曲名、作曲者名、JASRAC管理番号、世界的に通用するISWC管理番号を必ず記載することにしています。
ex: https://youtu.be/MJUdXnyxbjU

これは他人の作った楽曲を利用させてもらう側が果たすべき責任でしょう。

つい先日には既にPD(Public Domain)=著作権が消滅した日本の作詞家、作曲家によって創作された楽曲をカバー演奏した動画を投稿しましたが、海外の著作権管理団体や音楽出版社名義で著作権の主張が届いてしまったりすることもしばしば。

この状況は絶対に見過ごしてはいけません。

非常に強い表現の文章にて、この動画は原曲に忠実にカバー演奏・歌唱したコンテンツであり、日本の作詞家、作曲家による創作である旨、そしてそれぞれの作家の没年数を記した上で既にPD(Public Domain)なっている旨を併せて伝えましょう。

YouTubeの広告収益から海外の著作権管理団体が使用料を集金したところで、日本の著作権管理団体では既にPDとなっている作品使用料を受け取ることもできませんし、権利が消滅しているのですから作者の承継者に分配することもできません。

PDだと思ってたんだけど実は・・・

ここで一つだけ注意をしてほしいのは、既にPD(Public Domain)となっている楽曲でも、存命の作家によって独自のアレンジが施されている場合には、編曲者の著作権が有効な場合もあります。

もし、その現代アレンジ篇をカバーしたコンテンツなのであれば、誰によるアレンジ篇なのかを明記しておくことで、広告収益から発生させられる楽曲使用料対価を、より正しく分配させることができるようにもなります。

現代アレンジ篇ではなく、自分自身によるアレンジ、または原曲に忠実に演奏・歌唱したコンテンツの投稿であるなら、他者による著作権の主張は強く拒絶しておきましょうね。

YouTubeでの楽曲利用は、今の時点では投稿者が「誰の何という楽曲を利用したか?」と自ら詳細に報告できる仕組み/報告を受け取って使用料分配に活用する仕組みはなく、Content IDというAIによる自動楽曲検出に依存しています。

ちなみにJASRACの信託者であれば「信託者自身からの報告」ができるようになっていますので、自作品を自演した動画を投稿した場合や、第三者によるカバー演奏・歌唱利用を発見した場合にも報告できるようになっています。

著作権詐欺?

こういった著作権の主張は、AIの誤検出なのか?それとも自分が権利者でもないのに見境なく主張をしようとした誰かが居るのか?特に根拠もなく定かではない場面での著作権主張を受けて、安直に「詐欺だ!」と断定的に指摘するコンテンツを見かけることもありますが、自身が実際に金品を詐取された被害を受けたなら、SNS上で放言してしまうより先に一通りの証拠を揃えてサイバー警察に相談をしてみてはいかがでしょう。

実際に詐欺であることの確証も得られていない状況で、誰か特定の相手を詐欺師呼ばわれしてしまおうものなら、名誉棄損だと言われてしまっても大変ですからね。

「詐欺だ!」という説は、性急に手放しで信じ込んでしまうことが無いよう、気をつけていただきたいと思っています。

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