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【106日目】張家口

ご隠居からのメール:【張家口】

張家口関連資の情報、ありがとう。早速浦安市図書館に以下の二冊をリクエストした。稲垣孝『日本人を守る最後の戦い』も探したが在庫がない。

 角田隆将『この命、義に捧ぐ』
 稲垣孝『1945年八月十五日』

『1945年八月十五日』にたぶん書いてあると思う。忘却の彼方だった張家口の記憶が少しはそれでよみがえるだろう。日本軍人はみんな在留邦人を見捨てて逃げたとオレも思っていたが、天皇陛下の命令にさからい、ソ連軍に抵抗して、在留邦人が引き揚げる時間稼ぎをしてくれた軍人もいたんだね。そんな軍人もいないと日本人は救われない。性善説と性悪説ーー二種類の人間がいるが、やはり性善説のほうに一票を投じたい。

長谷部與一軍曹が所属していたのは関東軍か駐蒙軍かわからないが、無事生きて帰ってくたおかげで家族の命がたすかったことは間違いない。運がよかったのだなあと、あらためて思う。

営業自粛の線引きもきわどいところだったね。やはり、要所ではリーダーの行動が、組織の運命を決定する。

『方谷塾入門』はスマートレターに一冊しかはいらなかった。残りの一冊は家に来たとき渡すことにする。

ご隠居からのメール:【Re_張家口】

「ご先祖様が秘密にしていたことをあばきだしてはいけない」という教えを守り、蒙古聯合自治政府もうこれんごうじちせいふや張家口の深堀はこのあたりにしておくべきかね。性善説と性悪説。前社長に性弱説を教えてもらったことがある。

「人は善なれど弱い」人間とはどんな良い人でも「つい魔がさして」悪いことや卑怯なことをしてしまう。だから「魔が差せない」環境をつくるのが社員の将来を守ることにつながる。

内部監査のときに教えてもらった言葉だ。昔、強い営業ノルマを課せられていたとき新規会場見学に来たお客さまへ前受け金をその場で受領するという営業手法が流行した。確かに、日程を抑えていただくためには、前受け金を受領しないと正式な契約にならないのだが、自分は、マネジメントの立場で受注する従業員を褒め称えた。しかし、この手法に違和感を感じ倫理観を正してくれたのが現在の社長になる。

自分は、自分のことを悪い人間だとは思っていないが、弱い人間だとは、ほとほと思っている。というか、権力者の言葉をそのまま受け止めポジティブに変換し続けてきた。戦時中の日本国民にも多くいただろう。輿一さんも良い人なのに咎を背負って生涯を全うしたのだろうか。


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