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徒歩で箱根の峠を越えようとするとどんな感じか

「箱根の峠を越える」と聞いて、皆さんはどんなイメージを持ちますか?先日、私はその古道を実際に歩いてみました。今回は、古道に興味のある方のために、私の経験から雰囲気をお届けしたいと思います。

現代においては難関ルートではない

体力的にきつくはないが長い旅でした。二日間かけて、一日五時間ずつぐらい歩きました。

江戸時代には東海道で一番の難所と言われていたようですが、現在は道が歩きやすく整備されているので難易度は高くないです。これまでに初級から中級程度の登山経験が何度かあった私には、それほど問題はありませんでした。それでも、前半はずっと上り坂なので、普段全く運動していないという人にとってはさすがにしんどいかもしれません。

危険な個所はほとんどないですが、石畳は湿っていると滑りやすいので要注意です。あと、車道の脇の狭い歩道を歩かなければいけないゾーンがあって、車がちょっと怖いですね。

当時の趣きもまあまあ残ってる

古道としての雰囲気は良かったです。特に三島側(静岡側)は石畳の道が多く残ってました。旧箱根宿周辺に宿場町の雰囲気はあまり残っていませんが、関所の建物が結構しっかり再現されているので、長い距離をはるばる歩いてようやく関所にたどり着いた、という感じは味わえます。

今回の旅程

箱根宿の隣りの宿場である小田原宿のあった辺りをスタート地点にして、反対側の隣である三島宿辺りをゴールにしました。どちらも近くに新幹線の駅があるのでアクセスしやすいです。
歩く道ははこちらのサイトを参考にしています。
https://www.jinriki.info/kaidolist/tokaido/

1日目は朝9:30ごろにに小田原を出発して、15:00ごろに箱根の関所に到着しました。2日目は朝8:30ぐらいに関所を出発して14:30頃に三島の市街中心に到着です。両日共に、昼食休憩は取っています。

宿泊無しの一日で小田原~三島間を歩き切るとしたら、かなり健脚で、かつ、早朝に出発しないと難しそうです。

なので、このコースで行く場合、基本的には箱根宿の周辺で一泊することを推奨しますが、関所の周辺のホテルの数は多くない上、インバウンドが復活したために、予約を取るのが難しくなっています。場合によっては、関所からバスで移動して、少し離れた強羅や大平台の辺りの宿で一泊するのも選択肢の一つですね。

シーズンは春か秋が良い

季節的には春か秋がおすすめです。箱根は山とは言え、そこまで標高は高くないので、夏は普通に暑いです。日陰のないゾーンも多くあるので、暑い中を歩き続けるのはかなりしんどいです。

持ち物(あった方がいいもの)

実体験から言うと、靴は重要でした。石畳は想像以上に足への負担が大きいので、底が厚く、クッション性のあるスニーカーを強くおすすめします。トレッキング用の靴なら尚良いです。

日が当たるゾーンも多いので、帽子もあった方がいいですね。季節によっては、サングラスや日焼け止めも必須になるでしょう。

道中の飲食について注意

このルート上では、飲食店が点在しているものの数は限られていました。お店がその日に営業しているかどうか、事前に調べておいた方が良いと思います。

コンビニも少ないので、行動食は出発点で購入しておくことを推奨します(歩き続けているとエネルギーの消費が激しいので、途中での栄養補給は必須です)。幸い自動販売機は途中で見かけることがあるので、水分補給には困らないと思いますが、夏場は予備のペットボトルも持っておいた方が安心ですね。

まとめ:達成感はあるし楽しい

歩き続けていると足の指が痛くなったりして、しんどい局面もありましたが、「箱根の峠を徒歩で越えた」という充実感は大きかったです。皆さんも箱根の豊かな自然、古道の石畳が織りなす歴史、そんな非日常の旅をぜひ体験してみてください。忘れられない思い出の一ページとなりますように。

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