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音楽とノイキャンと

最近、ダンナの車に乗っている時、ダンナが小さめの音で音楽をかけるようになった。それはわたしも知らない若いシンガーソングライターだったりする。
最近、わたしは小さな音だけど音楽が聴けるようになった。

初期の頃、わたしは音楽が聴けなかった。
テレビがついてる病院の待合室で発作を起こしたこともあったので、ひどい時にはノイキャンのヘッドフォンをして病院に行っていたくらい、音に敏感だった。
外食に行っても周りの人の声やお皿の音が我慢できなくてノイキャンだった。
手で触れると一時的にノイキャンがカットされるヘッドフォンだったのでダンナとの会話はそんなに苦労しなかったけれど、ダンナはすごく気を遣っていたと思う。

やっと1人で出かけられるようになってもノイキャン生活は続いた。スーパーは強敵だった。でも何とかして、今日の目標であるいちごジャムを手に入れるんだ!とがんばった。
ただ、はたから見ればわたしは、ただのヘッドフォンをした主婦だ。
レジでは横入りされるし(ぼーっとしてるからなんですけど)、お店の人に精一杯絞り出した「袋は要りません」は声が小さすぎて届かず。(ヘッドフォンは外してたんだけども)たったジャム1個をビニール袋に入れて半泣きで帰宅したこともあった。

そんな時、出会ったのがヘルプカードだ。
わたしの住んでいる町ではあんまり認識されていないみたいだけど、若い世代には浸透しているっぽい。
何より、付けているだけで何となく心が落ち着く。
これで何かあっても大丈夫。発作が起きても救急車を呼ばれたりしないぞ、とか。
同じようにヘルプカードをつけている人も最近増えてきた気がする。
目に見えない病気もあるんです、その時はどうか少し力を貸してください。

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