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キジトラこねこがやってきた

顔見知りの茶トラ猫(オス)が、小さなキジトラ猫を連れてやってきたのは、6月のはじめ。「うちの子、よろしくたのみます」とでも言うように、私の顔をじっと見てから、しっぽをひとふり、キジトラを置いて、ふっといなくなってしまいました。え、なに今の。ぼんやりしていると、キジトラがびゃあとなき、なんだなんだと、わがやの先住猫たちもやってきます。そうこうしているうちに、ごはんの時間になり、キジトラもびゃあびゃあと主張するので、おすそわけをもらいます。
あれあれ、なんかおかしいぞ。
そして翌朝。キジトラは元気に朝ごはんを待っており、なんと昨日立ち去った父さん茶トラも「うちの子がちゃんとごはんをもらっているか調べにきた」とでも言うように、やってきたのです。ごはんはあげてますから、と文句の一つも言いたくなります。そもそもどういうつもりなんですか、母猫はどこですか、質問もしたくなります。

特技は大食いキジトラくん


もりもりごはんを食べるキジトラ。もらい手を見つけてあげなくちゃね、とのんきにつぶやいているうちに、ノミがいることがわかり、ノミ退治作戦の開始。小さすぎて薬は使えないし、ノミ取り専門ブラシを購入して、せっせとノミをとる、ごはんもあげる… はっと気がついたら、まるで昔から暮らしているように、毎日ごきげんのキジトラくん(オスでした)。豆つぶサイズだったのに、がっしりした脚とツヤツヤの毛並みで貫禄が出てきちゃってる… ちゃっかり先住猫たちとも仲良くなり、一緒に相撲をしたりしているのです。これはもう、父さん茶トラの作戦勝ち。私たちは彼の肉球の上で踊らされていた… ようです。

ぐっすり寝ながら足をピーンと伸ばしてます。美味しいものを見つけた夢を見てるのかな。

(その後、母猫は近所の野良猫だったことがわかり、近隣の方々や獣医さんと協力して、捕獲、避妊手術などを行いました。イタリアでは、野良猫である場合、無料で手術をしてもらえる仕組みがあります。手術後は元の環境に戻し、地域のみんなで見守っていきます。)

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