見出し画像

起業相談でよく聞かれる「どんなスキルが必要ですか」について

起業の相談を受けている中でよく受ける質問として「起業や新規事業を起こす時どんなスキルが必要ですか?」と聞かれることが多い。

お答えとしては「得意なことを伸ばした方がいいので苦手な部分は他の人にやってもらったりサービスを活用したらいいですよ」なんていうものの、最初はリソースも限られているし結局一人でやらなきゃいけないことも多い。

この記事では最低限これくらいのスキルや知識はあった方がいいなということをかいておこうと思う。
(それがなきゃダメってことはない!)

社会常識

実は1番これが大事なんじゃないか?と思ったりするのだけれど浅くてもいいから広くいろんな業界のことや社会の常識は知っておいた方がいいと思う。
独立起業する人は自分が関わっている業界について深く知っている人が多いが異業種のことなどをしらなすぎる場合がある。

専門技術を使う業界のお客様の多くは専門技術を使わない業界のお客様であることが多い。
例えば縫製工場で職人をしている場合そのラインの班長であるとか社長と話をすることがある。
この時は専門用語であったりその業界の風習が常識とされる。
しかし独立するとメーカーやデザイナー、ともすれば業界のビギナーの方とのやりとりも増えるだろう。
その際に「業界の常識」は非常識になる。

支払い方法や請求方法、納品の方法や費用負担の方法などあらゆる場面が今までのそれと違う。
だからできる限り自分が関係ない業種のことを知っておいた方がいいと思う。

またある程度の世界の流れや今起こっていることなどを偏った目ではなく俯瞰的に感情を抜いて情報を集めることも重要だと思う。
それは経営者として感情に流されてしまうことを防ぐことにもなるだろうから情報を情報として処理する訓練にもなるので異業種や世間一般の情報を広く入手することは必要だと思う。


財務会計

数字が得意な人は少ないだろう。
実際にセミナーなどで数字が得意な人!と聞くと手を挙げるのは10%くらいだ。
得意である必要はないが数字を見ただけで熱を出してしまうような状況は避けた方がいいと思う。

具体的には経営をするなら最低でも簿記3級程度の基礎知識は持っていた方がいいと思う。
「勘定科目はなんでもいいからとにかく損金と益金がわかっていたら追徴課税はないし原価計算は狂うかもしれないが利益が狂うことはあまりないから大丈夫」という会話に参加できる程度には最低限知っておいた方がいいのではないか?と思う。

具体的には税理士と話ができる程度で、自分で戦術は組めないまでも全体感として把握して戦略を組むことができる程度には知っておいた方がいい。

・損益計算書
・貸借対照表
・経常収支
・財務収支
・試算表
・棚卸
・原価計算

この辺がわかっているとまぁなんとかなると思う。
どれだけ税理士さんが優秀でも任せきりになるとまずいと思う。

マーケティング

マーケティングはとても広いので何を知っておくべきかは難しい、しかし少なくとも自分が誰になんの商品を売ってどんな課題を解決しているのかを客観的にみることができる能力は必要だと思う。

とてもシンプルな問題に見えるがこれができていない人が大半で、だからビジネスが前に進まない。

少なくとも
誰のどんな課題を解決する商品か、それをどうやって伝えて売るのかを即答できるくらいにはなっていた方がいいと思う。

実はSNSが得意なのでそれで売っていきますという人も結構多いが、うまくいかない場合もまた多い。
マーケティングはすごく広くて商品作りから売り方まで含めて全てマーケティングの守備範囲だったりする。

人によって得意なマーケティングはあるものの自分なりの勝ち方を作れる人はとても強いと思う。

ちなみに新規事業開発セミナーを開催してます!(告知です)
このセミナーでは売れる商品開発とマーケティング、数字の基礎についてお話しさせていただこうと思っています!

エントリーはこちらからお願いします!


自分の強み

実はこれも知らない人が多いんじゃないか?と思う、
事業を立ち上げたときに頼れるのは自分しかいない、しかし自分という人が何が得意でなんでお金をもらえるのかを知らない人が非常に多い。
もちろん専門技術や知識を持っているからというのはもちろんなのだけれどわざわざあなたに頼む理由ってなんだっけ?と思った時に答えられる人が非常に少ない。

自分を褒めるのは苦手かもしれないけれど逆に「なぜ他の人に頼んじゃダメなんだっけ?」と問うてみるといいかもしれない。

例えばカウンセリングサービスをするとして、
・他の人は高圧的で結果を求めすぎて怖い
という言葉が出たとすると自分の強みは「無理に答えを出さず長期的に答えを自分の中から導くことができるカウンセリング」と言い換えることができるかもしれない。

こんなふうに自分の強みを専門分野以外で言語化できる人はすごく少ないと思う。

この「自分の強み」を定量的に見つけるプロセスについてもセミナーでお話ししているのでぜひ参考にしてみてもらいたい。


最後に

最終的に必要なのもは熱量だったり志だったりするわけだけれどそれだけでは前に進むのが難しい。
最低限の知識は自分の熱量を加速させるしピンチを救うきっかけにもなる。
専門性が高い事を誰かにお願いするのはいい事だけれど言葉が通じないのは流石にまずい。
英語が流暢である必要はないが、生活するならカタコトでも話せた方がいいし少なくとも言っていることが理解できるようにはなっておかなくてはいけないのと同じだ。

皆様の熱量がうまく変換されビジネスが前に進みますように。


HOPE

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?