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涙で画面が見えない!アベンジャーズエンドゲームが映画史に残る傑作だった・・・!

皆さま、ご機嫌よう。

今回は、マーベル映画の集大成エンドゲームの感想です。

結論から言うと、想像していた以上に面白く、自分の中の映画番付が塗り替えられてもおかしくないほど最高の作品でした。

この映画、バケモノです。

よくもまあこんなもの作れたものだなと思います。

インフィニティ・ウォーの記事を書いた後にすぐ作るつもりだったのですが、話したいことが多すぎてこれは無理だと一度断念。

いつかは書かねばと思いながら今まで経ってしまったという、何から話せばいいのかまとまりすらしなかった怪物映画です。

でもやっぱりこの映画の記事を完成させないことには、他の作品も話せないなぁと感じるので、仕上げました。

この映画は過去作を見てきた身からしてみれば見どころが多すぎる。

なぜエンドゲームがここまで人を惹きつけるのかという全体像について考えていきたいと思います。



エンドゲームに感動できるのはなぜか

最悪のバッドエンドから始まる物語

インフィニティ・ウォーの記事にも書きましたが。

自分がエンドゲームで繰り広げられるであろうと予想していた物語は、インフィニティ・ウォーで最大限に繰り広げられているんですね。

この物語は、最悪なバッドエンドから始まります。

宿敵サノスの指パッチンにより、宇宙の半分の生命が消滅。

エンドゲームはヒーロー映画として、IWからハッピーエンドにするための物語になるとは思っていました。

しかし映像的にはIWで観たかったものは結構観せてもらっています。

・これ以上どう面白くするのか
・IWを超えられる面白さを作れるのか
・そもそも結末として納得のいく最期にできるのか

などなど、視聴前は大きな不安に駆られていました。

エンドゲーム視聴前の不安

自分はマーベル作品をリアルタイムで追っていたわけではないので、ディズニープラスには既にエンドゲームも配信されていたんですね。

しかし正直結末に納得できるのか不安で、IWを見てから3日はエンドゲームを見ませんでした。

これまでのMCU作品への感動を、微妙な結末で台無しにされたくなかったからです。

ハッピーエンドは見たいですが、終わりが怖くもあったんですね。

ここまで全作品を追ってきた自分は、もう既にこのマーベル世界の立派なファンになっています。

ファンの方ならこの気持ち、わかりますよね?

しかし、エンドゲームを観終わった感想は、死ぬほど面白かった。

初見は家で一人で観ましたが、エンドロールに拍手してましたね。

マーベルに心動かされるワケ

ある意味でこれまで類を見ないほどに、ここまで感動したのは何故なのか。

それは、このマーベル映画というものが映画界を震撼させるレベルで長いシリーズものだからだと思います。

一つの世界観を共有しているんですね。

自分が思いつく限りでは、個々の作品のクオリティが高く、作品数もここまで圧倒的な映画は他にないと思っています。

『映画』という枠組みそのものを覆したと言ってもいいでしょう。

過去作品のキャラクター同士が共演することにより、過去作品で感じた『感動』が相乗効果を生んで、心をタコ殴りにしてくる。

まさにマウントをとられて、こちらは抵抗ができないのに、『感動』というパンチを心に喰らい続ける、そんな体験ですね。

それぞれの作品のクオリティが高ければ高いほど、このパンチの威力は上がっていきます。

『MCU』は、エンタメ映画の革命。

エンドゲームは最後までそう思わせてくれた作品でした。

タイムトラベル

エンドゲームをアクション映画としてだけでなく、物語として面白くしているのがSF要素。

タイムトラベルです。

エンドゲームのタイムトラベル理論

ただ時間を遡るというだけでなく、いわゆるパラレルワールド理論まで組み込んでSF映画としても面白くしています。

世界線Aの過去に戻って重要な過去を変えたら、世界線Bに枝分かれしていくが、世界線Aのタイムトラベラーは、世界線Aにしか戻れない。

こんな感じの理論ですね。

理論について話していると長くなってしまうので。

この映画の例を挙げてこれを話すとこんな感じになります。

過去に行って赤ちゃんサノスを殺しても、自分たちの世界で起こったことは変えられない。(世界線Bはできるが、世界線Aは変わらない)

それなら

石をタイムトラベルで過去から自分たちの時代に持ってきて、指パッチンで消えた半分の人々を生き返らせればいい。(世界線Aを変えられる)

インフィニティ・ストーンは宇宙のバランスを保つ重要な石。

そもそも過去の石を持ってくること自体が、あらゆる時間で枝分かれを起こさせるためとても危険。

なので

指パッチンを果たしたら、元の時代の場所に石を返しに行く必要がある。

これが、アベンジャーズが過去に石を取りに行った理由ですね。

実によくできています。

タイムトラベル要素の『意味』

エンドゲームがすごいのは、このタイムトラベル理論をただ物語をややこしくするだけでは終わらせないところです。

設定だけがややこしく、メッセージの伴わない作品は結構あります。

このエンドゲームでタイムトラベル要素を取り込むことで、本当にファンに伝えたかったものは。

これまでMCUの歩んできた歴史を、ファンに追体験してほしい。

これです。
サービス精神とか、もうそんなレベルの話ではないです。

制作サイドが、MCU作品を愛している。

だからこそMCUは、ファンの心を掴んで離さないのでしょう。

魅力的なキャラクターたち

制作側サイドの愛の話をしましたね。

それは、キャラクターにも強く出ています。

キャラが世界に生きている

MCUという作品においてのヒーローは、本当の意味で生きています。

起こる出来事に喜び、怒り、哀しむのです。

トニーとスティーブは事実上のリーダーでありながら、思想の違いから互いを攻撃し合ったりもします。

ソーは元凶のサノスを殺しても、重荷に耐え切れず飲んだくれになってしまう。

ハルクは制御できない力に葛藤し、ついに共存の道を見つけ出す。

クリントは家族を失って絶望に荒み、ナターシャはそんな彼を心配している。

この作品のヒーローは完全無敵ではなく、ちゃんと人間なのです。

物語を通じてキャラの成長、笑いあり涙ありの人生を感じられるので、キャラクターが本当に好きになってきます。

それぞれが魅力あるキャラクターたちが集結するのですから、面白くならないわけがないのです。

アイアンマンとキャプテン・アメリカ

この二人の描き方には、特に考えさせられるものがあります。

この二人はアベンジャーズのリーダーなので、その最後がどうなるのかは誰しもが注目していたことです。

アイアンマンは自らを犠牲に

『私がアイアンマンだ』のセリフと共にスナップ。

これには数々のファンが涙を呑んだことでしょう。

かく言う自分もその1人です。

アイアンマンことトニー・スタークの人生は、一見は華々しいものです。

武器産業の事業家として成功を収め、スキャンダラスな派手な暮らしぶり。

常に他者よりも自分を優先してきたんですね。

テロリストに拉致される経験を経てから、兵器開発そのものに対しての考えを改め、自身が正義の執行人になることを決意。

妻と子にも恵まれ、サノスの指パッチン後の世界でも幸せに暮らしていました。

そして人類を、地球を守るために自らを犠牲に最悪の敵を討ち滅ぼします。

エゴの塊だったような男が、最後は世のため人のために命を捧げるのです。

キャプテン・アメリカは第二の人生を

ペギーとのダンスの約束を果たすシーン。

これも自分は号泣しながら観ていました。

キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースの人生は、一見はつつましいものです。

スーパーソルジャーの軍人として最前線に立って戦い続ける献身。

常に自分よりも他者を優先してきたんですね。

しかし最後は、自分を優先してペギーとダンスを踊ります。

そのまま自分の生きた時代で年を取り、老人になって彼は帰ってくる。

常に世のため人のため尽くしてきた男は、最後は自分を優先するのです。

対比の面白さ

トニー・スタークは世のため人のため尽くすことを知り、スティーブ・ロジャースは自分を優先することを知る。

この二人は正反対の人生を歩み、最後はお互いを理解するのです。

トニーの最後を見届けて、スティーブは彼の分も自分は幸せになりたいと思ったのだと思います。

アイアンマンとキャプテン・アメリカ。

そして、トニーとスティーブ。

生き方は正反対でも、心は常に通っていたのでしょうね。

アクション映画としても化け物

ここまでMCUの人間ドラマを作る上手さについて語ってきましたが、この映画はアクション映画としても化け物レベルに優れています。

クライマックスのキャラクターが一同に介してサノスと交戦する場面なんかもう圧巻の一言です。

キャプテンアメリカの『アッセンブル』の掛け声とともに、全員が固有のド派手なアクションを繰り広げる。

テンションが上がらないわけがないです。
立ち上がるくらい熱狂しましたね。

作りがもう最高すぎます。

これぞ集大成と呼ぶに相応しいアクションを魅せてくれました。

全部取り上げて語ることも考えましたが、流石に語りつくせないのでMCUにはこの一言を。

ありがとう。

MCUへの期待

最後に、MCUは何を伝えたかったのかを話して、このエンドゲームの感想を締めくくろうと思います。

MCUが教えてくれたこと

MCUはヒーロー映画を通して、仲間の尊さを教えてくれました。

MCUには、本当に多種多様なヒーローが登場します。

それぞれの登場人物にドラマがあり、それぞれの生き様があります。

そんな想いを持つ人々が集まることで、宇宙の危機ですら救えます。

人は、常に誰かと関わって社会を築く生き物です。

個人の力は微々たるものでも、集まれば後世に誇れるものを作り上げることが出来ます。

MCUは人々が力を合わせて成長していく人生を描くことで、仲間がいることが素晴らしいものであることを教えてくれました。

これからのMCUの課題

現在フェーズ4が終わり、フェーズ5に差し掛かるタイミングですね。

巷では量産体制、次につなげる物語構成が加速したことで、昨今は作品単体のクオリティが落ちたと言われたりもしています。

もちろん、しっかり高いものもあります。

SNSの考察の激化したこと、カメオ出演を望む声に応えるのに忙しくて、人間ドラマよりもシリーズであることを優先させているという声とかですね。

概ね言われていることは間違っていないと思います。

これは、MCUを待ち望む人が今まで以上に増えた結果であるのでしょう。

それに伴って期待値も上がっているので、制作側も応えるのに必死なのだと思います。

マルチバースの扱いも非常に難しい。

既にファンがいるからこそ膨らみ続ける期待に、どう応えていくのかがMCUの今後の見どころになっていくと思いますね。

最後に

MCUユニバースは、これからもどんどん大きくなっていきます。

大いなる力には大いなる責任が伴うものです。

MCUの根本にあるファンを楽しませようというマーベルスタジオの考えは変わっていません。

それが何よりも素晴らしく、尊いことです。

これからも、素晴らしい作品が作られることを楽しみにしています。

それでは皆さま。
親愛なる隣人は、これにて失礼。

ではまた。


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