テツガクの小部屋11 ソフィスト
ソフィストとは教養および徳の教師と称し、裕福な市民層から高額の報酬を取って一般的教養や雄弁術などを教えて回った一群の職業的教師たちのことをいう。
ソフィストたちの最も重要な教育科目は雄弁術(レトリケー)であった。レトリケー・テクネー(テクニック)とはことばのためのことばの技術であって、そのことばが真実性を有するか否かということには関知しない。ただそのようにみえれば、その目的は達せられている。それゆえソクラテスやプラトンは、ソフィストたちの教えた雄弁術を詭弁術として非難した。