「ひとりでできないもんっ!」


幼い頃、複数人で何かをするときに誰かに反発する様に発していた言葉がある。
「これは私ひとりでできるもん!だから○○は、手伝わないで」と言う言葉だ。
しかし、この言葉を誰かに言っても成功するとは限らない。それどころか失敗する確率が高くなる。
自分の力量も、知識も知らずに勝手に自分で始めて勝手に終わらせる。
幼少期より私はこんな事をして来たから周りからは敵対心を持たれて来た。
「尾崎と一緒な班は嫌だ」と。
それを言うならこっちも願い下げだ。私には私のセンスがある。だから仕上げるのなら私ひとりで初めて終わらせる・・・なんて偉そうに話して来たから友達と呼べる存在も出来る訳が無かった。
それでも話しかけてくれた子、私の身勝手でわがままな性格を理解してくれた子、私以上に自由気ままな子…色んながクラスメイトに居たから、「尾崎は尾崎のままでいい。」と確証を持てた。
言うならばその自分の身勝手過ぎて、協調性は皆無で恐らく社会には出ない方がお互いの為にも良いとさえ私は思っており、同時にそれが今の私を支えているアイデンティティ(自我)とも言えるだろう。
そんな協調性が無い私でも出来無い事がある事に気が付いた。
友達を作る事である。
20代になってようやく、「友達って自分ひとりでは出来ないんだな」と言う事だ。
友達なんか要らないよ!って強がったりすることもあるけれども、たまにSNSとかで自分だけ同窓会に呼ばれていなくて「どうしようかい」なんて布団の中で涙をポロッと流した経験がある。
そんなものに縛られるなと思い、私には芸術があるのだ。それをお前らにとくと見せてやる!といつも何かに取り憑かれた様にオリジナルの絵を必死に生み出している。だが、私の同級生は私がここで絵を出している事を知っているわけもない。何故なら、私は私と同じ歳の子は知っていても、その子が私を知ってくれているとは限らないから。それに話して来なかったので存在さえ知らないだろうから。
いつか化石となって私の絵は将来出てくるか…出てくるだけマシだ。出て来なければ一生の不覚。
そんな私に出来る事…精々絵を描いたり、商品のアイデアを考えて提出したりする事、微生物学の事(需要があれば授業をする)だったりと努力する方針がどこか残念なくらいに間違えているかもしれないが、これらを知ってくれた人にお願いしたい。
「私のお友達となって下さい。友達はひとりでは出来ませんから」。