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奪い合うのではなく分かち合う

 スーパーマーケットのシェアとコンビニが侵食している、ドラッグストアが奪い取っている、ディスカウントストアが凌駕しているというのは、マスコミの洗脳です。

 スーパーマーケットとコンビニ、ドラッグストア、ディスカウントストアとは全く別物です。

 日本全国のSMの店舗数は17,000店です。ヨークベニマル、ライフ(セントラルスクエアを除く)、カスミ、ヤオコー、サミットなどが作るSMは、売場面積が800坪、うち食品500坪、非食品300坪、生鮮はグロサリー化され、売れるもの、日持ちするもの、ミール キットなどそのままフライパンや電子レンジで調理できるものを中心に品揃えされます。

 生鮮とグロサリーの比率は3:7。グロサリーは、NBが80%、PBが20%、店全体の必要粗利益率は30%以上です。惣菜はグロサリー的位置づけです。

 私たち地方スーパーは、売場面積500坪すべてを腐るもの(生鮮とグロサリー)に割り当て、腐らない非食品は取り扱わず、生鮮+惣菜で売上構成比70%を目指します。青果は20種類のトマトの品揃え、重点商品(旬の商品)の販売点数、売上金額の極大化、高級フルーツの側面での売り込み、鮮魚は24尺の対面コーナーで釣りきんき、ハタ、ノドグロ、甘鯛、旬の白身魚、特大サザエ、全国各地の岩ガキ、真ガキ、ドラゴン級太刀魚、座布団ヒラメ、天然ボタンエビなどS級魚を扱う、切身は厚切り、ウナギはお店で活ウナギを開いて手焼き、天然・養殖本マグロ、インドマグロなど高級マグロの専門店を目指すのです。

 精肉は「雌牛・コザシ・32ヶ月」を主軸に、友バラ、レバー、ホソ、タン、ハラミなど焼肉専門店のカッティング技術、商品化技術を盛り込んだ商品開発、岩中ポークなど高級銘柄豚、天草大王など地鶏の普及を目論む。そして、加工肉は、無添加・無えんせき、もしくは最小限の添加物しか使用していないローカルな工房の商品を取り扱う。

 寿司は、シャリは赤シャリ、マグロは本マグロ、白身は天然、貝類、穴子、エビは江戸前の手法でひと手間プラス。和牛炙り、のどぐろ炙りなど炙りを看板商品にする。惣菜は、和牛入りメンチカツ、和牛焼肉丼、和牛入り肉団子、和牛すき焼重など和牛を使った商品作り、銀ダラ西京漬けなど百貨店の専門店に負けないクォリティーをスーパーの価格で売る。

 グロサリーは御当地アイテム7に対してNB3、将来的には8:2、ライフセントラルスクエアのように9:1を目指す。

 一方で、玉子は98円、キャベツは、1玉39円、50円、65円などライバル店の特売の3割安、普通牛乳、おかめ納豆、中田の田舎漬け(梅干し)、カルピス特選バター、ハウスバーモントカレー、マルちゃん赤・緑、南アルプス天然水 2ℓ・500mlなどアンカー商品は地域最安値を貫くのです。

 玉子とキャベツなどの値段の安さを担保に本物の生鮮と御当地アイテムを売るのです。そのためには、生鮮の目利きと技術、御当地メーカーの販路開拓に協力してタッグを組むことが不可欠です。これで年商80億円、粗利益率17%目指します。

 競い合うのではなく、お互いに補完し合って、分ち合うのです。

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