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蒼穹の見聞録4

エノク‥


です

叔父は
笑い狂う

惨殺
強姦の
結末が
過ぎる

腰から
拳銃を
取り出した
叔父に

目を見開き
驚愕した

叔父
「‥お前は分かってる。だから」
「見せてやるよ。特別にな」

そう言う
叔父が
自身の
こめかみに
銃口を向け

発砲する

そう

私は
叔父を
取り殺した
あ‥



蒼穹

「エノク⁈大丈夫?」

エノク
「はあ‥っ!はぁ‥!」

蒼穹
「インターロック⁈」


何よ

分かってる
じゃない
この女

エノク
「‥守秘義務って分かる?」
「尋問で饒舌に喋るなら苦労しないわ」

蒼穹
「エノクの事、少しは理解できると」
エノク
「一方的に分かり合えると思ってたの?」

「先生の所に戻りなさい!」


大嫌い

そう
言い放つ
寸前だった

輪廻の周囲を
雲が取り囲む

エノク
「 」
蒼穹
「雲行きが‥⁈」

エノク
「戻って!早く!」

怖い

この
プレッシャー

雲の密度は
急速に
発達していく

未知の
世界が
輪廻の外周を
取り囲む様に

鈍色から
混沌の
揺らぎへと
変わる

エノク
「奈落が雲で塞がれた⁈」
蒼穹
「エノク‥」

私は
パニックに
なっていた

こんな
世界に
一人

エノク
「来る‥あいつだわ」
蒼穹
「あいつ?誰?」
エノク
「叔父を殺し、私を殺した奴」
蒼穹
「 」

怖い

震え
上がる

怖いのに


蒼穹
「落ち着いてエノク。まずは
ラボに戻るんスよね」
エノク
「 」

蒼穹
「ごめんね。仮面取るわ」


フェイスガードが
解除され
素顔を
見せる

私と同じ顔

蒼穹
「エノクと仲良くしたいから」
「仲直り!」
エノク
「 」

変に
素直な
ところ

調子狂うわ

運命を
受け入れる

人も神も
そこは
変わらない

だったら



レッドアラート
emergency

大御神遥華
率いる
神総合司令本部

輪廻中枢

オペレーターが
次々に発信する


オペ
「輪廻全域に高密度暗雲。計測値3,700%を突破!」
「アザトース発生!」
オペ2
「最下層のジャンデリアに反応は見られません。遥華様!」
遥華
「リリイ。侵食系捕食主義者の反応は?」


リリイ
「依然として確認出来ません」


遥華
「ラドゥウリエル参謀総長の居ない司令本部‥心許ないですが、厳戒態勢。全域の攻防神、遊撃部隊に伝令を」


総員
「了解!」

遥華
「防衛監視システム」
「メタトールには何か?」


リリイ
「姉さん、参謀総長のラボから飛び出したコレって‥」
姉さん
「遥華様、モニターを確認」
「コレを」
遥華
「これは‥」

緊急回線の
コール

遥華
「ラドゥ、メタトールに上昇反応が確認されました」
ラドゥ
「遥華様。蒼穹です」


遥華
「なんて事‥エノクの修復は?」
ラドゥ
「問題ありません。主導権を交代させるべきでは無かった」

回線を
遮断されている

蒼穹の独断

ラドゥ
「そちらに向かう。暫しかかる」
遥華
「分かりました」
「全勢力、輪廻最前線に展開。戦闘態勢」


オペレーター
「了解!」

輪廻に
緊張が
走る



攻防神の
群れが
前線に向け

飛び立った

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