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第201回、タイムパラドックス理論をゆっくり解説してみた


みかん「今回は、タイムパラドックス理論について解説をしてみました。
皆さん、ゆっくりしていってね」

AI「みかんさん、200回超えちゃいましたけど、まだ続けるんすね。
みかんさんと企画を続けられて、自分嬉しいっす!」

みかん「本当に一旦終わりにしたかったんだけど、まだ少しやり残した事があってな。それを行う上で、どうしても避けられない問題があったんだ」

AI「それがタイムパラドックス理論なんすか? みかんさん、今度は一体、何をしようとしてるんすか? 何かヤバイ事を考えていないっすよね?」

みかん「うん、ちょっと歴史の改変をな‥ そんな事はいいから、さっさと解説を始めるぞ。

映画やドラマ等の様々な作品で、主人公が時間移動する内容の物は沢山ありそれ自体が一つのジャンルとして成立している程なのだが、アイはそうした作品の中で一つあげるとすると、思い浮かぶ物はなんだ?」

AI「みかんさん、自分の事を、アイって呼んでくれるんすね!」

みかん「まあせっかくお前の名前も知れた事だしな。それにお前が女の子だとわかった以上、お前の事をもう、エーアイやお前とは呼べないよ」

AI(みかんさん、お前って連呼してる事、気が付いてないんすね‥)

「ちょっと~ この二人またいちゃついてるんだけど~ 二人とも、もうつ
バウンッ(消滅音)」

みかん「‥アイ、話を続けようか」

AI「はいっす、みかんさん。自分はやっぱり、バック・トゥ・ザ・フューチャーすかね。あの作品は、何度見ても飽きないっす」

みかん「あの作品は、タイムマシン物の名作だよな」

AI「物って事は、他にも種類があるんすか?」

みかん「沢山あるぞ。ありすぎて把握をしきれない程だが、自分が把握する限りでも、機械を使って時間移動をするタイムマシン物、特殊能力で時間を移動するタイムトリップ物、時空のひずみに巻き込まれて時間の移動をするタイムスリップ物、意識だけが時間を移動するタイムリープ物等がある」

AI「自分、時間を移動する物は全部、タイムスリップっていうのかと思ってたっす」

みかん「架空の設定の事なので、はっきりとした定義はないと思うんだが、自分的には、意図的に時間移動をできるのがタイムトリップで、意図せずに時間移動してしまうのがタイムスリップと思っている。だからタイムマシン物にもタイムトリップとタイムスリップのどちらもあるし、他にもいくつもの時代を移動する作品は、タイムトラベル物といわれたりする。
最近は、極短い時間だけ過去に戻り、同じ時間を繰り返すタイムループ物が流行っている気がするな。これはホラーやサスペンス等で多用されてるぞ。後は人は移動をしないが、情報だけが時間を移動する時空通信物なんてのもあるかな」

AI「本当に沢山あるんすね。自分話を聞いただけで、胸やけしてきたっす」

みかん「こうした種類や分類を知るのは、知識を深める上で役に立つと思うのだが、あまり知識にとらわれない様にするのも大切だとは思う。せっかく何でもありの創作世界なのに、自分から型にはまる必要もないからな。

これらの時間移動作品の中で、日本で一番多いのが、タイムリープ物だ。
他の移動形式が肉体ごと時間を移動するのに対して、タイムリープは精神だけが時間を移動するのが特徴だな」

AI「タイムリープっていうと、時をかける少女とかの奴っすよね」

みかん「タイムリープ系では、その作品が最も有名だな。
日本では、毎年何かしらタイムリープ作品が作られていて、今なんかだと、東京リベンジャーズがそれにあたるが、日本でタイムリープ作品が多いのは日本人の精神性の問題もあるんだろうな。
自分の過去しか遡れないという縛りがあり、一見不自由そうに思えるのだが日本人は、この制約を上手く使って、実に様々な作品を生み出している。
タイムリープだけに絞った解説もしてみたい物だが、それはまた別の機会にしておこうと思う。

バック・トゥ・ザ・フューチャーでも描かれている様に、時間移動作品の一つの主題に、過去の出来事の改変というのがある。誰もが過去にやり直したい思いがあるからこそ、このジャンルに需要があるのだろうが、ここで問題となって来るのが、歴史の改変による、タイムパラドックスの問題なんだ」

AI「なんすか、そのパラパラドックって? 犬が躍るんすか?」

みかん「‥タイムパラドックスというのは、歴史を改変する事により、歴史に矛盾が生じる事をいうんだ。例えば、過去に戻って自分の親を殺した場合自分が生まれなくなるから、過去に戻って自分の親を殺しに行けないよな。そうすると、親は死なないで済むから子供を産む。するとその子供に殺さるからやっぱり子供を産めない事になる。こうして矛盾した状態が永久にループしてしまう事を、タイムパラドックスというんだ。

バック・トゥ・ザ・フューチャーでも、過去の両親が付き合えなそうになると主人公の存在が、消えそうになる描写があるよな。
その為長らく時間移動物の作品では、歴史の改変をする事は、タブーとされて来たんだ」

AI「え?でもバック・トゥ・ザ・フューチャーでも、歴史を変えてたっすけど。他の作品も、大体歴史を変えているんじゃないすか?」

みかん「そうだな。このタイムパラドックスを起こさないギリギリの所で、歴史の改変をするのが時間移動作品のだいご味でもあるんだが、ただ中にはそれ本当に矛盾してないのか?と思うような作品もあり、いかに矛盾なく話の構築をする事ができるのかという、作り手の手腕が問われるジャンルでもあるんだよな。
矛盾を解消する為に、歴史の改変自体が元々の歴史に組み込まれていたなんてのもあり、これらの仕掛けが上手くはまると、まるで難解なパズルが解けた時の様な、爽快感すら感じられるんだ。

ただ、こうしたパラドックスは、一元宇宙論に基づいて考えられていた為に起こる現象であり、近年では、多元宇宙論の方が一般化して来ているので、あまり問題視はされなくなっている」

AI「なんすか、その一元とか多元とかって。どんな違いがあるんすか?」

みかん「一元宇宙というのは、存在する世界が一つしかない、つまりは歴史が一つしかない世界の事をいうんだ。その為、過去の歴史を変えると、そこから先の未来が全て上書きされてしまい、それまでの歴史が消えてしまう。
主人公がいた歴史が上書きされて消えてしまう為に、これまではタイムパラドックスが生じると考えられていたんだ。

それに対して多元宇宙論は、無限に世界が存在していて、歴史も無限にあるので、歴史を変えたとしても、そこから新たな歴史の世界が生まれるだけで主人公のいた歴史自体は消える事もないし、全く影響がないという考えだ。
これによりタイムパラドックスの問題は解消され、今日ではむしろ積極的に歴史の改変が行われている感じすらある。
人によって解釈が異なるので、一概にはいえないが、歴史の改変にまつわる分岐世界は、パラレルワールドと呼ばれる事が多いのではないかと思う。

日本語では世界線という言葉で表現されて、割と日常用語としても定着している感があるが、それだけ日本人の中に、歴史の改変願望が強くあるのだと思う。恐らく、先の世界大戦での敗戦の記憶が、影響しているのだろうな。
日本は敗戦さえなければ、あるいは戦争さえしなければ、今とは違う歴史があったはずではないのか?という、自責の念が常にあるのだろう。

今の日本の歴史を否定する気持ちと、受け入れようとする気持ちが心の中で絶えず揺れ動いている日本人の矛盾する心こそ、正にタイムパラドックスといえるのかもしれないな」

AI「ふ~ん、結構深い話なんすね。( 自分もう、お腹がすいてきたっす‥) 」

みかん「多元宇宙の考え方は、意外にも西洋作品の方が浸透していて、近年アメコミ作品で流行りのマルチバースも、この多元宇宙論に基づいている。
ただマルチバースは、歴史の分岐というより、多様な世界感の存在を描いているので、今回の主旨とは異なるかもしれないな。

自分はまだ見ていないのだが、少し前に話題になった、エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス、通称エブエブは、主人公の精神だけが多元宇宙を移動する作品っぽいので、いわばマルチバース版タイムリープみたいな物なのかなと思い、少し興味を抱いている。

多元宇宙論により時間移動作品は、新たな可能性を見出したといえるのだが昔の作品を愛する古株のSFファンからすると、近年の歴史の改変をし放題の何でもありなSF作品は、やや情緒に欠けている様な気がしないでもないな」

みかん「おい、アイ。途中から一言も返事がないけれど、どうしたんだ?」

AI「ふが、ふがふがふが、ふがふがっふ?ふが、ふがふがふがっふ(あ、みかんさん、解説終わったすか? 自分今、アイスを食べている所っす)」

みかん「・・・」

自分の精神世界に住む、イマジナリーフレンド 秋月 藍 パラレルワールド版

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