蒼井マナワツ

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紫式部の言語学

本棚に眠っていた岩波新書『日本語をさかのぼる』という本を読み直しました。大野晋さんという著名な言語学者の書いた本です。 内容は万葉仮名の分析とそれが奈良時代、平安時代、江戸時代、現代と時代の流れに従ってどのように変化していったか事例を調べ、日本人の信仰と幸福感を考察するというものです。 先ず心を引かれたのは、識字率の低かった奈良時代、平安時代の表現と理解について。 「およそ今日の人間は、皆文字を読む。だから、文字に頼って言語を考えようとしがちである。しかし、文字という文

紫式部の言語学