【導かれし者たち 2】定数処方、コンサルテーションとは
昨夜 患者サンニ眠剤ヲ使ッタノデ 定数ヘ処方ヲ オ願イシマス
術前ノ患者サンニ 歯科ノ コンサルテーションヲ 入レテクダサイ
まずは研修医の皆さん、いつもホントに有り難うございます。
ワタシ達の指示のもと、夜間に使用された薬剤は、
皆さんに朝、処方してもらっている薬剤です。
さて、その薬剤なのですが、一体どこに置いてある薬剤なのでしょうか?
大部分は病棟に配置されている『定数薬』だと思います。
定数薬(定数配置薬)とは
人手の足りない夜間、薬局まで薬を取りに行ってから使用するのは大変で、
また病棟急変時にもすぐに使用できるよう、病棟には定数薬が存在します。
(定数薬以外の薬剤はその場で処方し、薬局で受け取ってから使用します)
定数薬の種類は点滴・注射薬・内服薬があり、急変時に使用する薬剤から、
眠剤や鎮痛剤、抗生剤など、病棟で良く使用される薬剤が置いてあります。
夜間使用分や、日中使ったモノはその都度処方し、
ストック数(定数)に戻しておきます。
必要時に無くて使えないのが一番困るため、処方はこまめに頼まれます。
ですので、こちらから『何カ 処方ハ アリマセンカ?』と、
声をかけてあげると、病棟スタッフは助かるハズです。
実際の処方では、定数へ戻す→『実施済みの処方』という形になります。
(入院処方、臨時処方とは違います。手書きだと『定数へ』と記載します)
また、このような処方を何度もしていると、
登場回数がやたら多い薬剤が現れることでしょう。
実はこのような薬剤から、勉強をしていくのが一番です。
こういった薬は、多くの先生が頻繁に使用している薬なので、
自分も勉強して、同じように使えるコトを目指してください。
上級医が使用している薬剤は、実はそれほど多くないと思いますよ。
モノの位置の重要性
定数薬の処方に関してはこれで大丈夫だと思いますが、
『定数薬はどこにあるのか』も、きちんと確認しておいた方が良いです。
人手が少ない中、急いでラインを用意しなければならない場面に
出くわすこともあると思います。
そんな時は率先してラインを組めるよう、定数薬や輸液ライン、
処置で必要になるであろうサンプチューブ等の物品の位置は確認して、
是非覚えておきましょう。
モノの位置を覚えておくことは、実は極めて重要なミッションです!
各科ローテーション時には、すぐに覚えるコトを心がけて、
自分で採血や処置、点滴の準備が出来ると、大きな強みになるハズです。
他科コンサルテーションに関して
消化器外科だと、歯科口腔外科に術前の口腔ケアをお願いしたい場合や、
不整脈が指摘された時に循環器内科にお願いしたい時などに必要です。
術前口腔ケアに関するコンサルテーション例です
依頼する先生は、次のような紹介文を作成します。
と、こんな感じになると思います。
太字のところは、定型的に使用する部分で、
他の内容部分は、患者さんに応じて記載してください。
ここでのアドバイスは、科によって異なる場合があるかもしれませんが、
なるべく簡潔に、要点を絞って書くように努めてみてください。
(精神科へのコンサルテーションは、患者さんの生活背景や、
何か問題が生じたことで症状が出現したのか、現在の症状や治療など、
なるべく細かく記載することが、科の特性上必要となります。)
最後は私見なのですが、
紹介元の先生の名前を書く部分ですが、可能であれば、
下記の様に主治医あるいは指導医と連名で書いて頂けると有り難いです。
(消化器外科 クッピー / ○○○○ 拝)
紹介先から急な連絡が必要となった場合、
最初から主治医に連絡が取れると、スムーズに対応出来るからです。
病棟でいきなり、『コンサルテーション入れてください』と、
お願いされることがあるかもしれません。
(入れていなかったワタシ達がいけないので申し訳ないですが、
処方のような感じでお願いされることもあるかと思います)
最初は戸惑うかもしれませんが、
定型的な部分は必ず記載することと、内容をなるべく簡潔にまとめることを
意識しながらやってみてください。
何年経っても同じ書き出しではじまり、決まった文言で終わりますので
是非習得してください!
(コンサルオーダーだけでなく、診療情報提供書や返信なども同じですよ)
読者ノ皆サマ、平素ヨリ 大変 オ世話ニ ナッテオリマス!
今後トモ 何卒宜シク オ願イ致シマス!
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