「歩ける」ってすごくない?|湯たんぽで足裏に低温火傷を負ってしまった介護士の日記
こんにちは、現役の介護士で、ブログ「介護のかいご」を運営しています、ありすりつです。
いや、マジで「歩ける」のってすごくないですか?!・・・
歩くのが無理になって、スタスタ自分を通りすぎていく人に向かって思う。
介護の仕事をしていると、下肢(下半身)に障がいがある方を普段、たくさん支援していて、彼らの大変さを身に染みて理解しているはず、わかってるはず…だったのに。
歩けないってこんな不便なのか!
所詮今までの自分は当事者ではなかったということなのか。
身体障がいをお持ちの方からは「ただの火傷でギャーギャー言いやがって」とお叱りを受けるかもしれませんね。
自分でもすぐに治ることを祈ります。
あの温かくて気持ち良い、幸せな夜を演出してくれるあの湯たんぽが。じわじわと高温で、足の裏にダメージを与えてしまったようです。みなさん気をつけてください。
もっともこれは私の不注意で、商品に罪はありません。カバーの掛け方が少しいい加減なまま、寝付いてしまったことが原因です。
場所は足指のつけ根から山なりになっている部分の登り坂のところ、ちょうど踏み込むときに力が掛かる部分に、10円玉ぐらいの大きさで水ぶくれができました。
朝起きてしばらく経ってから「何か赤い円になってる」と気づき、指でぐりぐり押して痛みを確かめていたのですが最初は原因がわからず外出。昼頃に傷みを感じで見ると小さな水ぶくれができていました。
何これ?普段履いてる仕事靴が合わないせい?と思っていたところ、服屋さんの店頭に置いてあった湯たんぽを見て、ハッとしました。気づくの遅…
夕方頃には激痛が走りだし、確認すると水ぶくれが破裂しそうにパンパンに盛り上がっていました。
これはアカンと思ったのですが、日曜日で通院は明日まで待つしかない。
たまたま仕事も休日だったのですが、外出の用事があり、足を引きずって出ていきました。しかし、、、
水ぶくれをかばうように踵と親指の先を丸めて何とか歩けていたのが、変な歩き方をしていたせいで、次第に大丈夫な方の足の膝とか股関節が痛くなってきました。
一旦椅子に座り(く、車椅子…。)と思いました。もしくは松葉杖があれば…。普通の杖でもいいわ…。
こんなに介護用具を欲したのは初めてかもしれません。
トイレに行きたい。でももう少し我慢しよう。喉かわいた。自販機どこ? もうちょっと我慢しようか。
やばい不便だ!
と心の中で悟りました。これが障がい者の方が言うところの「不便」ってことか。
毎日接していてこの不便さがわからなかったか。何とも不便だ。
べつのことで忙しそうにしていた妻に言いました。
「歩けるってすごいことだな」
「本当にね」
「うん」
慌てて関係各所に電話・Lineしまくりました。
こんなことになってしまいました。歩けません、あの仕事とあの仕事とあの仕事は無理かもしれません。はい、あの人に連絡してみます。この人にも連絡してみます。
大半歩くのが仕事なのに、歩けなかったら絶望的です。
水ぶくれが破裂したらどうしようと冷や冷やしながら、ともかく壁づたいに歩いたり、家に帰ったら這って歩いたり、子どもの無邪気な攻撃を上手にあしらったりしながら、大事な夜を過ごしました。
明日からの何とか行けそうな仕事をどうしようかと考え、予備で買い溜めてあった訪問用のスリッパや、仕事用シューズのインソールにはさみを入れました。火傷の部分だけ穴を開けて、傷を悪化させないようにするしかないなと。
翌朝、午前中に休みをいただいて通院したところ、あっさり水ぶくれに針をさして水を抜いていただきました。(怖くて足がめちゃくちゃブルブル震えてましたが)
午後の仕事は何とか凌ぐ。でも訪問用の100均のスリッパでは厚みが足りなく痛みがあったので、しぶしぶ600円くらいの充分な厚底で、はさみで切れそうな素材のスリッパを購入し、同様に改造。
夜の居宅介護は何とか成功しました。シューズがまだ痛いので微調整。明日からまたどうなることやら…。
特に足の踏ん張りが必要な訪問介護や、長時間の移動支援はピンチになると思われます。
何とか前向きエンディングでこのnoteを締めようと模索している私の後ろで、妻が洗濯カゴ片手に、ご機嫌ななめです。
「冬の洗濯まじウザい」
すみませんね、いつもは干す役の私が何もできないもので。
「量が多いもんな」
ごめんね。
「竿が曲がってる」
うん、わかった。ごめんて。
―数日後談―
何とか穴あきシューズ、穴あきスリッパで奮闘しています。
でも人間って、足裏全体で体重を支えているらしくって、うまく歩けないとあちこちが痛いです。
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