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第48回日本重症心身障害学会学術大会

皆さん、こんにちは
運営の吉田です。

さて、今回は
2023年10月26日=27日に千葉県幕張メッセで開催される
「第48回日本重症心身障害学会学術大会」
についてご紹介いたします。

医療的ケアが必要な子どもや大人の方々を支援する上で、もちろん経験は大切な要素だと思います。
しかし、経験を自分一人で考え、見つけるのはなかなか大変ですよね。

学術大会、いわゆる学会では、各専門職の方々が日々の研究や臨床、支援の実践、また当事者の内的世界や経験を学術的に最新の情報を発信し、参加者同士の意見交換を通して知識のアップデートを図っていきます。

日々の医療的ケア児者の支援で、一人では分からなかったことも、こちらの学会を通じて解決できることがあるかもしれません。

そこで、今回は私から見た、第48回日本重症心身障害学会学術大会の見どころを簡単にご紹介します!


①シンポジウム1:重症心身障害児者の移行期医療

重症心身障害のあるお子さんもライフステージによる生活環境の変化は当然起こります。
就学や、進学、卒業、主な支援者の変化…など、それらにより移行支援は必ず必要です。

でも、抱える課題も多くスムーズにいかない場合もあります。
一方で、多く課題を抱えていても周囲の人や資源、その他の要因などによってすんなり進む場合もあります。

このような移行支援に関するヒントが得られるかもしれません。
移行支援は一人ではできないと思います。だからこそ多くの方々にぜひ、聞いて欲しいですね。


⓶シンポジウム3:6 F-Wordsと重症心身障害児者 ~Friends and Future~

子どもたちのリハビリテーションにおいて、注目されている考え方にこの「F-Words」があります。
「Fitness:心身の健康」「Function:機能」「Friends:友達」「Family factors:家族」「Fun:楽しみ」「Future:未来」の6つ単語の頭文字からなる考えです。ざっくり言えば、子ども版のICF(国際生活機能分類)になります。

F-Wordsの論文↓
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2214.2011.01338.x

F-Wordsの図

現在、リハビリテーションにといて活動と参加を支援することが重要なことだと思います。今までは、心身機能の問題や障害に目が行きがちでしたが、もっと子どもたちを包括的に捉えて、障害ではなく子どもたちの未来を支援していこう、という考え方だと私個人は捉えています。

ぜひ、こちらのシンポジウムに参加して、終章心身障害のある子どもたちの支援において、私たちは何を求められているにか一緒に考えてみてはどうでしょうか?


③教育講演4:重症心身障害児者の医療における代理意思決定支援について考える

重度の身体的、精神的(知的)障害がある方々は障害のない私たちと比べ、自身による意思決定を行うことは難しいです。
しかし、一人にひととして人権があり尊重されることだと思います。

私の臨床研究のテーマは、障害の子どもたちへの目標設定、であり目標設定において意思決定支援が重要な工程だと考えています。
でも、自身による意志表出が困難(もちろん、言語以外の部分で、細かな表出をしています)な方々への目標設定は日々悩みながら向き合っているのが現状です。

こちらの教育交点では、そのヒントが何か得られるかもしれないなと私個人は思っており、すごく楽しみです。
また、支援に携わる者として重症心身障害のある方々との向き合い方の倫理観を見直すきっかけになるかもしれませんね。


他にも気になる企画や一般演題発表が目白押しです。
私も、重症心身障害のある児の目標設定に関してポスター発表をする予定です。
ぜひ、現地に足を運んで頂けますと幸いです。

それでは、当日多くの方がÞにお会いできるのを楽しみにしています。


第48回日本重症心身障害学会学術大会ホームページはコチラ↓


<吉田>

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