医療的ケア児者の支援を考える会

こんにちは。 医療的ケアが必要な方々の支援について、みなさんと一緒に考え、少しでも目の…

医療的ケア児者の支援を考える会

こんにちは。 医療的ケアが必要な方々の支援について、みなさんと一緒に考え、少しでも目の前の当事者の方やそのご家族、そして社会がより良くなれるように発信していきます。よろしくお願いします。

最近の記事

医療的ケア児者を中心とした重症心身障害児者の生涯学習支援を考える

運営の大須賀です。春になり、卒業シーズンになりました。医療的ケア児も小学校から中学校、中学校から高校、あるいは高校から社会へと変わるタイミングです。卒業というタイミングは医療的ケア児本人や家族にとって成長を感じられるタイミングではないでしょうか。一方で、高校卒業(特に特別支援学校高等部卒業後)の課題が多いことも事実です。今回のnoteでは、医療的ケア児者を含む重症心身障害児者の「生涯学習」について考えたいと思います。 先月5日に、CMUホールディングスが文部科学省から委託され

    • アンケート調査より考えること

      今月は、本会の活動の1年目(2021年)にSNSを通して医療的ケア児・者の支援に関するアンケートを実施させていただき、その結果について簡単にご報告させていただきます。 *なお、本報告に関してはアンケートへご協力いただいた方々から、同意を得ております。また、正式な統計データや学術的根拠はないことをご留意ください。 question 1.結果  ①概要  ②医療的ケア児者に関する認識  ③医療的ケア児者の支援に関する現状  ④医療的ケア児者の支援に関する連携  ⑤今後の課題

      • 食事や食卓を囲むということ

        こんにちは、運営の吉田です。 今回は、 「食事や食卓を囲む」ことについて少しお話をしていきたいと思います。 医療的ケアの必要な方や重度障害のある方でも食事をすることは、本人やその家族にとって大切なの家族団らんの時間だったりします。 お子さんの摂食嚥下機能(食べる力)の状態に応じて、摂取方法、食形態、介助方法など様々になります。 例えば ・経口摂取(口から食べる) ・経鼻管栄養(鼻から管を通してお腹へペースト食などを流す) ・胃ろう(お腹を食事を流すための入口を作り注入

        • 対談(3)

          今日のnoteは、昨年9月(対談(1)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com)・10月(対談(2)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com)に引き続き大須賀と吉田の本活動の想いを過去の記事から対談形式で紹介します。 大須賀:前回は、私たちの原点を話しましたが、今回は各論的部分に話を持っていこうと思います。今回のプロジェクトのテーマに医療的児者の支援渋滞(以下、支援渋滞と略す)という造語を私たちは作りました。しかしながら、支援渋滞の概念がわからないと思

        医療的ケア児者を中心とした重症心身障害児者の生涯学習支援を考える

          2024年の医療的ケア児者支援を考える

           運営の大須賀です。皆様、明けましておめでとうございます。今年も本会の活動及びnoteをよろしくお願いいたします。新年一本目として、今年の医療的ケア児・者における制度変化の見通しについて2つのトピックを中心に考えたいと思います。1つ目は、障害福祉サービス報酬改定の医療的ケア児・者関連での記述を見ながら考えたいと思います。2つ目は、通常国会で行われると見込まれている医療的ケア児及びその家族に対する支援法律(通称:医療的ケア児法)の改正について考えたいと思います。  障害福祉サー

          2024年の医療的ケア児者支援を考える

          当時者も支援者も一緒に語った 医療的ケア児者カフェ

          R5年度第一回目のイベントは、 医療的ケア児者カフェ~みんなで話そう、医療的ケア児者の外出~ を開催しました。 当事者のお子さんやそのご家族の方々、また理学療法士や作業療法士などの支援者、福祉系大学生にご参加いただきました。 メインスピーカーの当事者家族や支援者の方々からお話を頂きながら、医療的ケアが必要な方々の外出をテーマにざっくばらんに参加者全体で意見交換を行いました。 支援者側の話だけではなく、当事者の方々のお話を聞かせて頂く中で、我々支援者が見えていない、気付いて

          当時者も支援者も一緒に語った 医療的ケア児者カフェ

          心のユニバーサルデザイン

          こんにちは、運営の吉田です。 皆さんはユニバーサルデザインという言葉をご存じでしょうか? ユニバーサルデザインとは ユニバーサルデザインには7原則はあります。 < ユニバーサルデザインの7原則 > 誰もが公平に利用できる 使う上で自由度が高い 使い方が簡単ですぐにわかる 必要な情報がすぐに理解できる うっかりミスや危険につながらない 少ない力で楽に使用できる アクセスしやすいスペースと大きさ こちらの記事でもユニバーサルデザインについて紹介されています。

          心のユニバーサルデザイン

          イベント情報

           今回は、対談をお休みし12月2日(土)に当会主催のイベントについてお話しさせていただきます。前半は、昨年企画したイベントを紹介します。後半は、今回の規格についてお話しさせていただきます。 日時:2022年3月26日(土)13:00~14:20 場所:オンライン(zoom) 内容:昨年(2021年)9月に施行した医療的ケア児支援法について、実際に放課後等デイサービスを地域で運営をされている方をお迎えして、25分ほど話題提供を頂きました。地元の、医療的ケア児の実数等を含め具体

          第48回日本重症心身障害学術集会 参加レポート

          皆さん。こんにちは。運営の大須賀です。前号では、運営の吉田さんの方から第48回日本重症心身障害学術集会(以下、重心学会と略します)のポイントについて紹介がありました。今号では、大須賀より参加した感想とそれを踏まえて今後の重症心身障害を取り巻く医療・福祉・教育の支援について簡単に考えていきたいと思います。  まず、重心学会の概要について簡単に振り返ります。第48回日本重症心身障害学術集会は、先月(10月)26日(木)より2日間幕張メッセを会場に行われました。(日本重症心身障害学

          第48回日本重症心身障害学術集会 参加レポート

          対談(2)

           9月15日(対談(1)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com))のnoteに引き続き私たちの対談をお送りいたします。前回は、私たちの考え方について対談しました。 今月は、私たちの原点について2021年10月に書いた記事を掲載いたします。 【原点は何か?】 そのブログ記事の時の対談にて、「支援者になろうと思ったのか」という話があったので今回はそのこと少しご紹介したいと思います。 対談の中でのキーワードがいくつかありました。大須賀も吉田も障害当事者であり支援者側

          第48回日本重症心身障害学会学術大会

          皆さん、こんにちは 運営の吉田です。 さて、今回は 2023年10月26日=27日に千葉県幕張メッセで開催される 「第48回日本重症心身障害学会学術大会」 についてご紹介いたします。 医療的ケアが必要な子どもや大人の方々を支援する上で、もちろん経験は大切な要素だと思います。 しかし、経験を自分一人で考え、見つけるのはなかなか大変ですよね。 学術大会、いわゆる学会では、各専門職の方々が日々の研究や臨床、支援の実践、また当事者の内的世界や経験を学術的に最新の情報を発信し、参

          第48回日本重症心身障害学会学術大会

          対談(1)

          今月から15日は当面にわたり、過去の対談をnoteに掲載していきます。 私たちの活動の経緯・思いについて過去の対談等からお届けいたします。 この対談は、2021年9月に公開した対談記事になります。 吉田:とある日、ハートネットTVにて医療的ケア児の特集がやっており、それを観ていた僕、吉田がポスト(旧:Tweet)したことをきっかけに大須賀くんと医療的ケア児について意見交換をするこがありました。 その流れで「医療的ケア児への支援渋滞の背景についての意見交換会を通して、支援アイ

          医療的ケア児・者の防災を考える

          今月担当の運営の大須賀です。今日9月1日は、防災の日です。そこで、今号では医療的ケア児・者と災害というテーマで考えていきたいと思います。近年、地球温暖化や気候変動により、災害が増加し、激甚化しています。災害は、私たちにとっても生活継続に大きな支障が出ます。医療的ケア児・者の場合も例外ではありません。特に、長期停電は医療的ケア児・者にとっては命の危機に直結するおそれも出てきます。なぜなら、人工呼吸器等の多くの医療機器は電気で動いているためです。5年前の北海道の胆振東部地震で起き

          医療的ケア児・者の防災を考える

          医療的ケア児者のゲームを支援する

          こんにちは、 運営のよしだです。 私は、普段リハビリテーションセンターにて作業療法士として障害を抱える子どもたちへの支援に携わっています。 その中で、子どもたちの遊びたい、という想いを色々なツールを使って支援しています。 今回は、そんな普段の実践で活用しているツールについて、簡単にその一部をご紹介します。 ゲームができるアプリケーションについて 1.EyeMoT これは手足が不自由な子どもでも、視線入力などの外部センターを使用して遊べるアプリケーションです。 島根

          医療的ケア児者のゲームを支援する

          医療的ケア児とインクルージブ教育について

          今号では、医療的ケア児を対象としたインクルージブ教育について考えたいと思います。まずインクルージブ教育という概念について、少し考えてみたいと思います。まず、文部科学省ホームページに書かれているインクルージブ教育の定義について見てみたいと思います。本記事では、すべての定義を書くことは主題からずれるため1つだけ引用する。障害者の権利に関する条約第24条によれば、「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは

          医療的ケア児とインクルージブ教育について

          子どもの権利

          私たちが生活している地域には、多くの子どもたちが暮らしています。 その中には、 何かしらの病気や事故により障害を抱えている子どもがいます。 さらに、その中には医療的ケアを必要としている子ども、いわゆる「医療的ケア児」が暮らしています。 医療的ケア児とは では、どのぐらい医療的ケアが必要な子どもたちが暮らしているのかご存知でしょうか? 厚生労働省の調査によれば、地域に暮らす医療的ケア児は平成17年で約1万人だったのに対し、平成30年には約2万人に倍増しています。 数字で