見出し画像

A-2:資産運用のメリットを考える

<資産運用の副次効果について>

資産運用を実践する目的は、豊かさの1要素でもある「お金に不自由しない」ためです。つまり、将来的に金融資産を増やす事です。
一般的に資本主義の経済活動は拡大していく思想なので、長期的に正しい投資活動を継続すれば、資産は増えていくものと思います。
資産運用のメリットとして、「お金が増えること」が挙げられますが、その他にも以下のような効用があると思います。
※当然、マーケット状況により一時的に含み損が発生する時期はあります。

 ①:心に余裕がもてる

勤労所得と不労所得という言葉があります。資産運用は「お金」に働いてもらって、「お金」を増やす行為なので不労所得と言われます。
※個人的には、資産運用するために「時間と頭」は使うので、不労とは思わないですが。
複数の収入ポケットを持つことは、精神的余裕が生まれます。勤め先の倒産やリストラの場合、失業保険があるとは言え、相当精神的に苦しくなります。また会社給料のみだと、会社に依存しがちになってしまいます。自分を我慢(犠牲)にして必要以上に仕事を引き受けてしまう事もあるかもしれません。会社給料以外の収入ポケットが大きくなれば、会社への依存度は減り、心にゆとりが持てると思います。

 ②:働き方が変わる

上記と深く関連しますが、会社給料が唯一の収入源だと、常に働き続ける必要があります。昔はそれが常識でした。しかし、今では運用コストの低い投資信託やETF、ソーシャルレンディングなど「少額資金」かつ「オンライン」で手軽に投資活動ができます。

資産運用をまったくしない人は、「自転車をひたすら漕ぎ続けている人」のイメージです。自分が休憩したら、前に進めません。年をとったら、体力的に自転車を漕げなくなるかもしれません。定年退職後に、十分な貯金や年金があれば問題ないですが、そうでなければ一生働く必要があります。

資産運用する人は、「電動付き自電車で、楽して漕ぎ続けている人」のイメージです。漕ぐ必要がありますが、電気の力を借りているので、自分の労力が軽減されます。定年退職後に、貯金や年金、金融資産で生活費を賄えない場合は、老後も働く必要があります。
資産運用の1つの目標は、退職後に働く必要がなくなるように、どの程度の資産(貯金、年金、金融資産など)を持つ必要があるのか、そのゴールを明確にする必要があります。

最後に、良く耳にするFIRE(Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア))です。これは、「ソーラー自動車」のイメージで、太陽エネルギーが動力となり、自分の労力なく前に進めます。
「毎月/毎年の支出より金融資産で得る所得が上回る状態」で、働くことから解放されます。FIREの達成度(金融資産で得る所得金額の大きさ)によりますが、若くFIREした場合、将来その状況を一生継続できるのかがリスク要素となります。働く必要に迫られた場合、自身の市場価値が陳腐化していると希望する職業につくことが難しくなる可能性もあります。

 ③:資産を守りやすい

資産形成・資産運用するという事は、資産を保持することです。資産とは、株式/債券(海外や日本)や不動産、コモディティ(金、エネルギー、農作物・・・)などを指します。
これを分散して保持することで、世の中の変化に対して資産が守りやすくなります。一般的に、株式と債券は逆の値動きになりますし、物価があがってもコモディティ資産の価値もあがります。ですから、資産を分散することで、マイナスもあるけど他でプラスになっている仕組みを作れます。

一方、個人的にリスクが高いと思う状況は、自分のリソース(時間やお金)を勤め先に集中する事です。
 ・収入は会社の勤労所得のみ。
 ・その一部を自社株の定期積立(会社の優遇制度などあり)へ回す。
 ・金融資産は全て銀行預金。
従来では当たり前のようにやられてきた事です。
自分の会社が常に成長しつづけるなら、給料もあがり、株価もあがり、資産は大きく増えます。逆に、会社業績が低迷し続けると、資産は増えなくなります。最悪、会社が倒産したら給料もなくなり、自社株も紙くずになってします。

これは、「個別銘柄(自社)に1点集中している状況」に近いです自社株の定期積立や銀行預金のみでなく、金融資産を分散して管理する事が望ましいと思います。

 ④:お金の使い方を意識する

資産運用をすると、金融商品の利回り(資産の成長度合い)を意識するようになります。株式であれば、5%。債券であれば、1~2%(日本は、現在かなり低いですが)を期待して投資します。
リスクを低減する長期的な資産運用は、コツコツと数%の利益を再投資(複利効果)することで、将来大きな資産を形成するプロセスです。資産運用する人は、この数%の意味を重く受け止めます

ですから買い物する場合、無駄な買い物(浪費)はしないようになります。せっかく、資産形成で長期間運用しても「浪費したら、資産は増えなくなります」から。

<おわりに>

今回は、資産運用のメリット(効用)について見てきました。
資産運用していれば、一時的に含み損が発生し資産が目減りする事はあります。ただ、長期的にみれば市場経済は成長するという前提にたち、正しい資産運用をすれば、資産は少しづつ増えていくと考えます。
資産形成・資産運用は、豊かな人生を享受する1つの有効な手段と思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?