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東京下町と藤田真央~飾らない美

この週末、初夏の下町散歩ルツェルン音楽祭での藤田真央の映像とで、「飾らない美」を楽しみました。

まず下町散歩。かつて職場が一緒だった方達、お二人とのお出かけです。
向かったのは台東区日本堤。明治時代半ばの創業という老舗の天麩羅屋さん「土手の伊勢屋」にて早めのランチ。行列必至の名店です。
登録有形文化財に認定されている風情ある建物の中でいただく、ボリュームたっぷりの天丼。衣のサクサク感としっとりの両立具合が絶妙です。エビ、一本アナゴ、かぼちゃ、ししとうに、イカのかき揚げの天丼と、なめこ椀のお味噌汁。どれもとっても美味しくいただきましたが、特にアナゴ! 丼に一本ドーンと載っていると、幸せな気分になります!(^^)!

食後は、周辺を散策します。吉原大門交差点に立つ、何代目かの見返り柳を眺めて、往時の吉原の面影を偲んだり、漫画『あしたのジョー』の主人公、矢吹丈をモデルにした「立つんだ像」の足が長いのに感心したり…。
この近辺、まあ昭和っぽくはありましたが、ドヤ街「山谷」だというのは、あまりピンときませんでした。

ちょっと移動して、浅草と川向こうの向島辺りへ。
待乳山聖天、今戸神社、三囲神社とお参り。
待乳山では、大根の山と、本堂と駐車場を繋ぐ真っ赤なスロープカー
今戸神社では、沢山の猫たち
三囲神社では、珍しい三柱鳥居や、様々な句碑など
と、それぞれ印象に残る特徴があり、興味深い寺社巡りでした。

待乳山聖天パンフレット


そして、今回の下町散歩のメインは、7月末での閉店(移転)が決まった「季節の生ジュースとくるみパンの店カド」。マンゴージュースをいただきながら、レトロな店内をじっくりと楽しんで、お別れを告げてきました。

カド 外観
カド 内装

ところで、「墨田区」の「墨」は本来「隅田川」の「隅」だったはずなのですね。
東京都35区が23区に整理統合された1947年当時、「隅」が当用漢字から外れていたため、「墨」になったのだそうです。
こんな雑学的ネタも仕入れた下町散歩でした。

隅田川の川岸から見上げるスカイツリー
隅田川の川岸で見つけた、江戸時代の絵図



続いて、スイスのルツェルン音楽祭の話題。日本の若手ピアニストのトップランナーの一人、藤田真央さんがソリストを務めた、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の演奏を、BSプレミアムの放送の録画で楽しみました。
実に楽し気で、指揮者やオケとのコミュニケーションも綿密にとっている、抒情性豊かな演奏です。
天真爛漫のように見えて、実は自分の理想とする音を実現するために繊細に突き詰めた演奏をするピアニスト、という印象を改めて強く抱きました。
スタンディングオベーションに応えて披露された、アンコールの美しいソロもバッハとラフマニノフの特色がミックスされた素敵な曲でした。
大汗をかきながらの熱演、お疲れさまでした!

東京の下町散策と、藤田真央の演奏。
「飾らない美」のシンプルな魅力をじっくり味わえた週末でした♪


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