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東京書籍6年生「風切るつばさ」記録②図読法

前回の続き。

前回の記事では、先行実践を分析することで、①何かを作る言語活動が設定されている②並行読書をさせる③気持ちを問う(予想させる)実践が多い傾向にあることが分かった。
これらを全て否定するわけではないが、私なりに新しい提案をしようと考え
る。かつ、再現性があり、誰でもできるものを目指す。
『風切るつばさ』において『図読法』を用いて『ICT機器』を活用した実践を行う。

図読法とは

『図読法』とは、椿原正和先生が2020年に開発し、2022年に書籍としてまとめられた読解法である。

ものすごく簡単に書くと、
図を作る→再話する→要約する
のパターンで授業を展開していく。

なぜ図読法か

「風切るつばさ」は、人物関係図を作り、読解を深めていく。

言語活動「まずは、叙述を基に人物と人物の関係を捉え、人物関係図にまとめる活動を通 して、人物どうしがどのような関係にあり、互いにどのように思っているのか読み取らせた い。そのうえで、この相互関係によって、中心となる人物の心情がどのように変化していく のか、なぜ変化したのかを深く考えさせることが大切である。」

東京書籍国語6年生研究編

図にすることによって、長文が苦手な子にとって視覚化される。
図にすることは、他の物語文でも活用できる。
図にすることで、わかりやすい活動があるので参加率が上がる。
などのメリットが挙げられる。

しかし、思ったことを大量に書き込むと事実(書いてあること)と感想(主観)が混ざりそうな予感がする。
そこで、事実(書いてあること)だけを徹底的に追う図読法に興味を持った。

人物関係図と図読法を比較すると、以下のような表になる。

図読法は書いてあることだけを徹底して読む

「風切るつばさ」×図読法×ICT

図をICTを活用して作成することにした。
ノートでもいいのだが、メリットが多い。それに、研究授業にかけるので、ICT活用を見たいという要望もある。
勤務自治体がSKYMENU Cloudを導入していたので、使わざるを得ない。
「発表ノート」という機能を使って作ってみた。

関係性が一目瞭然

いかがだろうか。
1場面では、矢印が多いということは、やり取りが多い。
2場面では、矢印は出てこずクルルが孤立しながら、誰ともやりとりをしていないこと。
こういったことが見ただけで感覚的に理解できる。

この図を作って、図読法の威力を確信した。
これは、全員が「分かる」「できる」授業を目指せるのではないか。

次回、
指導案作成
どこまで我を通すか、譲るか、職員室でうまくやっていくか…。

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