友達をつくらなければならないという病

唐突な事を聞く。

友達って絶対につくらなければダメなの?

僕が小学生の時から抱いていた疑問だ。先生はしきりに「友達をたくさんつくりなさい」と言ってたような気がする。それぐらいならまだいいんだけど、休み時間で一人で遊んでると、

「なんで友達と遊ばないの!」って怒られたよ!

サッカーやバスケで遊んでる子達にも「仲間に入れてあげなさい!」と怒ってた!(笑)

余計なお世話だし、休み時間というプライベートな時間まで何故人に合わせなければならないのか?子供ながらに理解できなかった。

先生側からすれば、「みんなと一緒」に行動してもらったほうが、生徒達に対する目が届きやすいので有り難いかもしれない。特に先生の業務負担が殺人的に多い近年では、「時間の確保」が最優先であり、生徒達を一括りに統一したほうが、効率が良い。要するに「友達をつくりなさい」と強要して、主体性を奪っている。コレは日本社会の病理であり、大きな落とし穴になってると感じるのは僕だけか?

例えば今旬の「振り込め詐欺」の受け子とか…犯人は、ごく普通の高校生や大学生。彼らに共通している犯行の動機は、「友達に誘われたから」「友達の怖い先輩に命令された」等。友達という人間関係が絡んでいる。

じゃあ断わればよかったじゃないか?

でもそうはいかない。何故って?学校生活において、

     「集団行動を重んじる」
     「和を乱してはいけない」
     「空気を壊してはいけない」

コレを無条件に叩き込まれ、物事の善悪の判断基準が麻痺してしまっているからだ。論理的に間違っていることでも、突き進んでしまう。恐ろしい…

大切なことは、「友達をつくりなさい」ではない。「相手をよく見て付き合いなさい」ではないか?因みに僕は姪っ子が小学校に進学する際は、こう諭してあげるつもりだ。

「これからは同じ歳の子、そして色んな大人と関わっていくけど、あなたを不幸にする悪い人が世の中には沢山いる。幸せになる権利を奪われないためにも自分を不幸にする人には近づくな」ってね。