ロマンス夜啓

やっとめぐりめぐって出会えたのに何もできないなんて

こんな惨いことってあるのでしょうか?

この世に神様なんていないってことでしょうか?

誰かに縋って甘えてみたい。

今迄強がって突っ張てた分自分が背負ってきた分

今度は身を任せてみたい。

だけど何だか遅すぎたみたい。

何十年というときの隔たりが蝕むこのロマンス

夜の月や星に惑わされて見失う自分自身

人混みに合わない様に静かに町を彷徨う

眠くなるまで疲れ果てるまで物思う宵に

町の灯りがやけに目にしみる

涙がこぼれて来そうで夜空を仰げば

流れ星が流れ出すように目が眩しい

ただ目が潤み眩しい 家に帰りたい

誰も待つ人がいないけど

ひとりになって想い焦がれたい

私だけのささやかなロマンス

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