見出し画像

【ピアノと白内障 #4】いよいよ手術、そしてクラレオン・ビビティ(Vivity)の手術当日の見え方

前回からのつづきです。

年明け早々の手術が決まり、三が日を過ぎたらそれの準備。
手術3日前からバンコマイシンモキシフロキサシンの2種類の抗菌薬を毎日4回点眼。オキュソフトで目をぬぐうのも忘れずに。

手術当日は、モキシフロキサシンのほか、自宅を出る直前に事前に渡されていたサンドールP(散瞳薬)を点眼。瞳孔が開いて真っ白になった瞳を息子に見せて驚かせるとともに、記念にその瞳を写メしておきました😋。

眼科クリニックにつくと、手術待ちの人が何人かいらっしゃいます。私よりお年を召された方が多く、中には家族に付き添われている人も。まぁ、当たり前ですね。

点眼麻酔が目に沁みて不安

手術する目を示す「左」と書かれたネームプレートを付け、ほどなく名前を呼ばれたので手術室エリアに向かいます。上半身のみ手術衣に着替えて待機。その間、散瞳薬と点眼麻酔薬を点されます。

しかし、何度か点されたのにどうも麻酔が目に沁みる。。。
私が目に染みた反応を示すと、「あれ?まだ沁みます?」とスタッフの方に言われました。どうも麻酔が効いている場合、薬を点されたこともわからないようです。

ちょっと不安になってきました。。。
このクリニックは笑気麻酔にも対応しているみたいですが、私は喘息持ちなのでそれはダメっぽい。まぁ、痛かったら手術中に言って麻酔追加してもらえばいいか。

痛くはないが手術は眩しく、かなり不快な感触

いよいよ手術が始まります。
手術台に横たわり、ドレープ、テガダームを貼られます。その後、目を閉じられないように固定されるのがツラいですね。

右見て、左見て、上見て、下見て・・・

と先生の指示に従いながら目を動かして、ジャブジャブと(褐色っぽいからイソジンかな?)目を洗われます。光の方をずっと見ているように言われます。白内障で白くかすんでいるので、照明の形はまるでわかりませんが、それでも眩しくて見続けるのがツラいです😿

高周波の音ともに器具が差し込まれて濁った水晶体が削られていくのが何となくわかります。麻酔はきちんと効いていて痛くはありませんが、かなり不快な感触です。やはり成熟白内障のためか、破砕に時間がかかっているようです。

出血したのか一度、視界が真っ赤に染まりました😱
ただ、あまり恐怖は感じず、

ああ、人に殺されるときって、こんな感じなのかな?

とアホなことを考えていました(視界が真っ赤だったのは一瞬で、すぐに洗われて、もとの色に戻りました。。。)

眩しさと不快さに耐えかねて、思わず視線が下がり、先生から何度も「まっすぐ前見て!」と注意されます。

歯をくいしばりながらツラい時間を耐え、ほどなくして視界が明るくなりました。何となく、照明の丸い形も見えます。濁った水晶体がなくなったようです。

無事、+12.0の眼内レンズ(Vivity)を挿入

その後はどうやらORAシステムの出番。水晶体がなくなった後に屈折度をリアルタイムで計測しているようです。助手の人が数値を読み上げています。そして、先生の「+12.0」の声。どうやら+12.0のレンズを入れるようです!

クラレオン・ビビティの製造範囲は+10.0D~+25.0Dとほかの眼内レンズより狭く、強度近視用のレンズ(+10.0D以下のシングル数値やマイナス数値のレンズ)はありません。私も一応強度近視なので、実は合うレンズがないんじゃないかと素人考えで内心心配だったのですが、どうやら無事、合うレンズがあったようです。

その後、レンズがするりと挿入されるのがわかりました。先生からも

多焦点眼内レンズ、入りましたよ

と声をかけていただきました。よかった! バックアップ用の単焦点レンズの出番がなくて!

ただ、私も余裕が全然なくて、何とか絞り出すように「ありがとうございます」と弱々しい声を出すので精一杯でした。。。

手術直後の見え方は?

無事、手術が終わりました。
レンズが挿入されたばかりで不安定なのか、まだゆらゆらと視界が揺れているように感じます。

着替えを終えて防護メガネを付け、スタッフに案内されながら席に着きます。手渡された眼圧を抑える薬をすぐに飲みました。そして術後の過ごし方について説明を受けますが、差し出される紙の文字がうまく読めません!

いや、何とかピントが合う位置まで紙を離しますが、文字は揺れるしダブって見えてとてもじゃないが読めません💦しかたなく説明はスタッフの音声だけ聞いて理解することにしました。

説明が終わり、何とか会計も済ませて、待合室で休憩。テレビやポスター等、遠方にある文字は手術直後なのに、恐ろしくくっきりとよく読めます。

今まで、眼鏡やコンタクトでも疲れてしまうため低矯正にしていることがほとんどだったので、このクリアな視力に驚きました。でも、手術直後はどうもビビティ(Vivity)のレンズ特性にまだ脳の処理が追い付いてないようで、2m以内の距離にうまくピントが合わせられませんでした。

これでは、人の多いターミナル駅の構内を移動するのは危険です。転倒などしたら、目も当てられません。。。なので、高校生の息子に助けを求め、クリニックまで迎えに来てもらいました。

息子に先導されながら電車に乗って帰宅の途につきます。電車内では窓から景色を見ないようにずっと目をつぶっていました。
(電車等に乗って景色を見ると眼振が起こるので、これは手術後しばらくはよくないそうです)。

道を歩いているときに改めて思いましたが、視界は驚くほどクリアです!
ビビティのコントラスト感度が高いというのは本当でした。世の中はこんなにも明るかったのかと感動しました!

ただ左右見比べると、非手術眼の右目は加齢のため、景色が薄黄色に見えていることもよくわかりましたけど。。。

スターバースト、ハローグレアを経験

家に着き、その日は安静に過ごすことにします。。。ですが、やはり好奇心に勝てず、日が暮れて夜になったとき、ベランダに出て夜景を見てみました。

何と! 街灯の光から垂直方向に一直線に伸びる強い光の線が見えます!

これはある種のスターバースト
それに何だか光源の周りに、その光源が扇状に並んで、たくさんダブって見えているような。。。

室内のダウンライトも同様に光源がダブって見える。。。

これは異常光視症(ディスフォトプシア)ですね。正直、ショックというかガッカリしてしまいました😿

でも、手術直後で視力が不安定なのは当たり前なのだから、異常光視症と結論づけるのは早計。この状態がずっと続くわけはないはず。そう信じて、その日は早々と休むことにしました。

長くなったので、以降のクラレオン・ビビティの見え方や経過は次回に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?