#73 初夏の発表会が終わりました

この時期は発表会の開催が多いのでしょうか。noteでちらほら発表会の記事を見かけます。息子のピアノ教室も高校生以下の部の発表会が先日、無事に開催されました。

人数は前回と同程度ですが、今回は下は幼稚園児から上は高校生までそろいました。

息子の弾く曲はシューベルトの即興曲。ピアノを弾いている人にとっては有名な曲ですが、そうでない人にとっては、あまりメジャーではないのかも。。。

一方、息子の前後で弾く子たちの曲は、星🌟に月🌙に幻👻と誰もが知っている名曲中の名曲(具体的に言わなくても大体わかりますね?)。そんな子たちに囲まれての演奏でしたが、一部、ミスしたものの見事弾き切りました。

同じようでいて微妙に異なる旋律が多数繰り返されるので、かなり暗譜が難しい曲なんじゃないかと思うのですが、苦労しながらも本番で暗譜で弾き切るあたり、やはり若いというのはうらやましい、いや、素晴らしい!

ただ、今回は、星🌟と月🌙と幻👻の子達にも大きな拍手を送りたい気持ちでいっぱいでした。息子もそうですが中高生(特に私立)って、土曜日も授業あるし、宿題にレポート、部活、英検や数検、漢検、模試といったテストも頻繁で、ほんと大人顔負けに忙しいんですよね。中には受験生の子も。

それなのに今回のような、難曲の練習時間をいったいどうやって捻出しているのか。。。

事情を知らず、ただ客観的に減点主義的に聴けば、テンポはその子にとってどうにか弾きとおせる極端な遅さだし、ところどころ止まりそうになるし、ペダルは濁っているし、やはり練習不足は否めないです。でも私は、聴いていて、「残念」だとか「不安になる」とか「ツラい」とかまったく思わなかったですね。

「絶対最後まで弾き切ってやるんだ」という情熱が感じられたし、そして何よりも、私の好きな「ピアノ教室の音」がする。。。

ピアノが上手い人には失礼なのですが、あくまで私個人の感覚にすぎませんが、きちんとした上手い人の演奏の音って何だか生で聴いてもCD聴いてるみたいな気分になって聴き流してしまって、ふと気づくと、あれ、どんな演奏だったっけ?と、印象に残らないことが私は多かったりします。

でも、今回の子達の演奏は、「ピアノ教室の音」がする演奏は、一生懸命ではっきりしたタッチ故に、聴きながら楽譜や指使いが頭にはっきり浮かんできたり、自分が通っていたピアノ教室のイメージがノスタルジックに浮かんできたりして、本当、聴いていて楽しくて飽きないです。

自分もCDの音ではなく、いつもピアノ教室の音をイメージして、浸りながら弾いているので。。。

ピアノというのは、ただ弾くだけでも素晴らしいと今回の発表会であたらめて確信しました。

ただ、息子に後から聞きましたが、舞台袖では先生のほうが不安で不安で震えていたそうです。ダメ耳でのんきな私とちがって、本当、プロというか、先生は大変ですね~。

セオリーに基づいた音楽的な演奏でないと受け付けない耳をもつというのも、結構ツラいことなのかもしれませんね。

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